見えぬモノ
もう一年の半分が終わるのか…はやいおう::
みんなの活躍で被害もなく何とか事態は治まった。
今だにうずくまっているガラナに対しレッドさんは
「ほらたたぬか」
半ば放心状態のガラナはようやく立ち上がった。
「こんなはずじゃないんだ!剣だったら誰にも負けなかった!成績も良かったんだこれは何かの間違いだ」
此の期に及んで言い訳を叫びだした。
レッドさんはガラナの前に立ち
「お前さんは今の状況を把握していないのかい?いくら練習でうまくいっても結果はこれじゃ」
「これは何かの嘘だ!剣の先生だってお前が1番だといつも言ってくれた」
「それはお前さんに都合の良いことだけ言ったんじゃないのかの?」
沈黙するガラナ
「まあ どっちにしても今はそんなことは関係ない、現実から目を背けてもなにも変わらんぞ、お前さんのその過剰な自信で部下が何人か亡くなり、守らなければならない住民をも危険にさらした。」
「うるさい!あれは部下が弱いからいけないんだ!そうか、だから住民も巻き込まれたんだ」
「話にならん、自己満足の上に、周りに踊らされた者はこれほど哀れなのか…」
レッドさんはそのままガラナを放置し復興作業に戻った。
「俺は悪くない、俺は強いんだ」
ガラナの叫びが虚しく響くが誰も取り合おうとしない。
「彼が自分の世界しがみついている限りそれは大きな世界から隔離され続けて行くんだろう。」
レッドさんが唖然としてる俺に話掛けてきた。
「ええ…」
それからしばらくしてガラナは姿を消した。
リーフさん達は2、3日この街に滞在するとのことだったので俺は一旦 表に戻る事にした。
ファンさん、リリー達に帰る事を伝えようと探しているとクロが俺の肩に乗ってきた。
「みー♪」
「この前は活躍だったな、今じゃこの街ではちょっとした有名モンスターだ」
ふとクロを見るとあることに気づいた、Levelが大きく上がっているのだ。
フルクロッコ
クロ
Level1→10
HP150
MP110
スキル 浮遊
NEW 高速移動
重力魔法
ゼロ :重力を0にする
NEW エアピストル
空気の塊に重力を加え打ち出す
あれだけ活躍したから当然だな
俺はクロを撫ぜてやった
「みー♪」
俺はみんなに事情を伝え表へ戻った。




