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ヴェンデッタ  作者: 白銀悠一
第二章
13/45

月影の里Ⅰ

 鬱蒼とした樹木の中を四人組が歩いている。正確には、地面を歩いているのは三人だけでそのうちの一人……黒いフードを被った少女は器用に木の上を渡り歩いていた。

 その少女は注意深く周囲を見回しながら、眼下の三人に話かける。

「敵影はなし……もう安全……」

 それを聞いた三人の内、全体的に白い印象を与える女が木の上の少女を見上げた。

「それなら、少しどこかで休憩しませんか? まだ、私達はあなたのお名前すら聞いていません……。シュウさん以外」

 隣に並ぶ黒いハットを被る水色髪の少女も同意する。

「いいですね。もうへとへとです。……ロマンが足りない……」

 相変わらず訳の分からない事を言っている少女に苦笑しながら眼帯の男もその提案に賛成した。

「どこか休めるところはないか?」

「……少し先にひらけた場所がある……。そこは魔物も出ないから安全……」

 フードの少女……カナは指を指しながら淡々と答えた。

 そして、再び器用に枝と枝を移動していく。三人は見失わないよう気を付けながら追いかけた。

 少し進むと切り株がいくつか見える場所についた。伐採場か何かだろうか。

 カナは木から飛び降りて着地を決め、三人に向き合った。

「では自己紹介を……」

「ちょ、ちょっと待って。座らせてください……」

 水色髪の少女……ラクアは切り株の上によたよたと座り込んだ。

 それを見たカナが一瞬呆れるような顔をしたが、それに気づいたのは眼帯の男……シュウだけだった。

 ラクアが座ったのを確認すると白い女……セレナがカナに自己紹介を促す。

「どうぞ。あなたのことを聞かせてください」

「わかった……。私はカナ・ツキカゲ。月影の里の忍……。今回は迷惑をかけた」

「ツキカゲ……まさか」

「……レイ・ツキカゲの妹……。正直兄と認めたくないけど……」

 淡々とした少女の話にセレナは少し驚いたようだ。

 妹がいるとは聞いていたが、こんな形で出会うことになるとは思いもしなかったのだろう。

「あなた達は……?」

 カナの言葉を聞いてシュウはまだ自分の名前を教えてなかったことに気付いた。

「俺はシュウ・キサラギ。こっちがセレナ。そこに座っているのがラクアだ」

 シュウがカナに説明をする。

 あえて二人の名字を伝えなかったのは彼女の立場がはっきりしないからだ。

 シュウはカナが悪人には見えなかったが、彼女の仲間がそうとは限らない。

 最も、髪と目の色ですぐ感づかれてしまうだろうが。

「それで、なぜあなたがシュウさんに……お姫様抱っこされて出てきたのでしょう?」

 セレナは少し突っかかるような言い方をした。

 アルドにシュウが捕まったとの報告を受けて、慌てて城に向かったセレナは胸が張り裂ける想いで心配していた。

 だが、いざ戻ってきたシュウは見知らぬ少女を抱きかかえて、心なしか顔がにやけていた(ように彼女には見えた)。そもそも、自分に知らせないで出て行ったシュウに珍しく怒っていた。

 しかし、そんなセレナの心境を知らないカナは普段通り淡々と返答をした。

「私が雷の王を暗殺しようとして捕まった。そのときなぜかシュウは私を庇っていっしょに牢に入れられた……。そこをレイ兄に助けられた…。…逃げてる時にシュウがいきなり私を抱いた」

 誤解を招きそうな表現を交えてカナは城であった事を話した。

 最後の方が少し感情が入っていたのは彼女がシュウに対して何か思うところがあったのだろうか。

「だっ抱いっ!?」

「……抱きかかえたな。変な表現をするな」

 ラクアが妙な反応をしたためシュウは訂正をした。

 女ってのはよくわからない。珍しく怒りの表情を見せているセレナも、淡々としていたくせに急に感情を込めたカナも、話の前後からどうやって誤解できるのか不思議なラクアも。

「では、あなたは犯罪者ということに……」

「まあ待て。……本当は殺す気はなかったんだろう?」

 セレナが追及しようとしたのをシュウが遮る。カナが淡々と説明を始めた。

「……王に狙いをつけた時、本当に射っていいのか迷った……。里の命令は絶対。でも、あの王は里の事情とは関係ない。しかし、私は忍。感情のないただの人形。そんな迷いが起きては忍失格」

 カナが自分を責め始めたのを見て、ラクアが立ち上がりその肩をポンとはたく。

 カナは不審がるが、ラクアが放った次の言葉で平静を取り戻した。

「関係ない人間を巻き込まないなんてロマンある忍だと思うよ」

「……よくわからない……」

 落ち着きを取り戻したカナは説明を続けた。

「……今回の命令は里……の事実上の実権を握っている土のもの……。だから、私としてはあまり乗り気じゃなかった……。月影の忍は弱き者の為、動く。これが里の教え。でも、今は土の利益のためにしか動いていない……」

(……土はもうそこまで……。聖王はなぜ和解案を雷に……?)

 カナの話を聞いたセレナが口元に手を当てた。

 そんなセレナにカナは首をかしげたが、話しかけてきたラクアの内容があまりに場違いだったため疑問は頭の中から吹き飛んだ。

「カナ……ちゃんでいいかな? お友達にならない!?」

「……なぜ……?」

「だって忍のお友達なんてすっごくロマン溢れるじゃない! あ、もちろんそういう邪な考えじゃなくて純粋にお友達になりたいの!」

「……やっぱり意味がわからない……」

 そういうカナは言葉とは裏腹に少し嬉しそうだった。

 友達。生まれてから忍として生きてきた彼女は友達という言葉こそ知ってはいたものの、実際に作ったことはなかった。彼女の周りには、忍仲間と、忍のくせに銃しか使わない一番上の兄と、里を守る為なら手段を選ばない厳格な兄だけしかいない。

「……でもやっぱり……」

「ええ? いいでしょう? お友達はね、ロマンを求める上で大切なものなの!」

 ラクアがカナに捲し立てる様を見て、シュウはアクアを思い出していた。

 アクアが彼女の親友であるシャリーと友達になった時も、似たようなやりとりをしていた。

 アクアがシュウ、ライドと共に図書室で本を読んでいた時、部屋の片隅でいつも一人ぼっちで歴史の本を読んでいたシャリーをアクアが強引に誘い友達になったのだ。

「……もうわかった……友達になる……」

「やった! よろしくね、カナちゃん!」

 シュウが思い出に耽っている間に、ロマンがどうとかを延々と聞かされ続けたカナはついに折れたらしい。

 ラクアはカナの手を握ってにこにこ笑っている。カナも希薄な表情に微笑を浮かべていた。

「……いいですね。こういうの」

「そうだな」

 考え事を終えたセレナが二人の様子を見てつぶやき、シュウがそれに同意する。

 雷に来て散々な目にあったが、悪いことばかりではなかった。

 シュウがそんなことを考えていると、がさっという音が草むらから聞こえ彼は不審に感じた。カナもラクアの手を離し近づいてくる。

「……今のは……」

「敵か?」

「……気配は感じない……」

 シュウは仮面をつけて探ってみたが、殺意は感じない。

 仮に何者かがいたとして敵対する意志はなさそうだ。

「レイさんじゃ?」

「いや、それはないだろう。姿を隠す理由がない」

 ラクアの疑問をシュウが否定する。敵意はないとしてもやはり不気味ではある。

 それに日も暮れてきた。そろそろ出発するべきだろう。

「先に進もう。カナ、案内してくれ」

「道案内任せたよカナちゃん!」

「言われなくてもやる……」

 口元に笑みを浮かべながら先導するカナにシュウ達はついて行った。

 


 草むらから様子を伺っていたフードの男は、その後ろ姿をじっと見つめていた。

 すると、突然くすくすと旅のお供が笑い始めた。男はその小さな同行者を黙らせるように睨む。だが、あまり効果はなかったようだ。

「くす! 何で姿隠すの?」

「……あれは月影の忍だ。俺を見たらどう反応するかわからない」

「まあ確かにねえ。さっきの話だととても歓迎はしてくれないね!」

「そういうことだ。しばらく様子を伺おう」

 斧を持つ男と肩に乗る小さな同行者は、気付かれないよう慎重に四人の後を追い始めた。



 星が輝きだした夜空の下の木々の枝を器用に移動していたカナが突然止まった。シュウがカナを見上げるとカナが飛び降りてくる所だった。

「どうした?」

「……この林を抜けると月影の里。着いた」

 そう言いながら歩くカナについて行くと、林を抜けた先に崖の下に立ち並ぶ家屋が見えた。

 ラクアが驚きの声を上げる。しかし、シュウとセレナは疑問を感じていた。どうやって下に降りるのか。

「回り道をしなければなりませんね。向こう側の山からなら……」

 セレナは崖から町を挟んで見える山を指す。あれならば問題なく降りられるだろう。

 だが、それを聞いたカナはきょとんとした。

「……なぜ……?」

「カナちゃん。さすがに……ってえ!?」

 ラクアが先程とは違った驚きの声を上げる。

 突然カナに抱きかかえられたからだ。

「シュウの身体能力は確かめてある……。シュウならセレナを頼める……」

「何? ……おい!」

 シュウの疑問に返答する前に、カナはラクアを抱えて飛び降りてしまった。

 ラクアの悲鳴がやまびことなって帰ってくる。

 どすっ! という音と共に着地したカナが顔を青くしているラクアを降ろしながら、飛び降りろと促してきた。

「……私なら一人で降りられます。お先にどうぞ」

「本当か? ……念のためだ、我慢しろ」

 シュウはそういうとセレナを抱きかかえた。

 セレナが「きゃ!」と悲鳴を上げる。今日はセレナの意外な表情を見るな。

 シュウはそう考えながら「行くぞ!」と言って崖を飛び降りた。

「……っ!」

「到着だ……。大丈夫か?」

 シュウがセレナを降ろすと「大丈夫です」とセレナは答えた。顔が若干赤い。

 シュウがどこか調子が悪いのかと心配して声を掛けようとしたが、突然感じた殺気のせいで出来なかった。

「これは!?」

「敵?」

「ええっ! こんなところに!?」

「……待って、これは……」

 そう言いながらカナは里の入り口を見つめる。

 すると、武器を携えた黒い装束の者達が、素早い移動速度でシュウ達を囲んだ。月影の忍だ。

「……これはどういうこと?」

 カナが同僚を問いただす。

 だが、返答をしたのはどこからか聞こえる声だった。

「カナよ。この者達は何だ?」

 その声を聞いたカナが顔を引き締める。そして辺りに聞こえるように叫んだ。

「レン兄! この人達は悪人じゃない!」

「ふむ。仮にそうだとして、お前の任務はどうした?」

 カナは苦渋の表情を浮かべながら謎の声に向かって答えた。

「……失敗した……」

「何だと!?」

 シュウ達の前にいた忍が道を開けるように避けた。

 そこから、黒髪の、刀を背負った男が怒りを隠そうともせず出てくる。

 レイにとても似ている。間違いなく彼とカナがレンと言っていた男だろう。

「お前が失敗するだと!? 有り得ん。お前の弓の腕前と絶影の弓さえあれば、あの男を殺すなど容易いはずだ!」

 カナはレンに近づき釈明を始めた。

「あの人は里のゴタゴタとは関係ない……だから……きゃ!」

 レンがカナを左腕で叩いた。

 無防備だったカナが地面に倒れる。ラクアが「カナちゃん!」と叫んだ。

「我々を見捨てた男が関係ないだと? ふざけるな! それに……カナちゃん?」

 レンはラクアを見据える。その鋭い眼光にラクアが生唾を飲み込んだ。

「こやつらに誑かされたか!?」

 レンはそう言いつつ刀を引き抜く。それを見たカナが慌てて止めようとする。

「レン兄待って! っ! ダメ!」

 レンはカナの制止を聞かず素早い動きでラクアめがけて斬りかかった。

 ラクアが悲鳴を上げる。

 だが、刃がラクアに届く前にシュウの刀が受け止めた。

「……貴様!」

「突然何を!」

 シュウは力を入れレンの刀を弾く。

 レンは後ろにステップをし、距離を取る。

 シュウの後ろでセレナがラクアを庇うように立った。

「セレナ! ラクアを頼むぞ!」

「はい!」

 その様子を見て忍達が行動を開始しようとしたが、レンがそれを制す。

 シュウがその制止に疑問を感じているとレンが刀を構え叫んだ。

「そこの仮面男! 名は何という!?」

「……シュウだ。シュウ・キサラギ」

「キサラギ…? ふん、我らの祖先は同郷のようだな! いいだろう。そのよしみで私が直々に相手をしてやる! ……幻影の刀の前に斃れるがいい!」

 レンは刀を横に構え目を瞑る。

 すると、レンが三人に増えた。そしてそのまままっすぐシュウに向かってくる。

「何!?」

 シュウは動揺しながらも刀を構え、斬りかかってきたレンの一人の攻撃を防いだ。

 しかし、刃が刀に当たった瞬間消えた。別のレンが横から斬りかかってくるが、そのレンも消える。

 残ったレンの攻撃をギリギリで防いだシュウは歯噛みした。

「これは……!?」

「なかなかやるな! 刀を使うことだけある!」

 シュウは刀を受け止めながら相手の不思議な能力を分析した。

 姿こそレンだが、分身のようなものは刀に触れた瞬間に消えた。

 つまり、攻撃力は皆無。気を付ければいいのは本体だけだ。

 問題はそれをどう見破るかだ。幸運な事に、その方法をシュウは会得している。

「どうした!」

 レンがシュウの刀を弾き追撃してくる。

 シュウはギリギリで躱し、レンに斬り返す。

 しばらく刃と刃がぶつかりあう音が響いた後、レンが再び分身をした。

 今度は五体だ。

「これが見破れるか!?」

 レンが叫びながら向かってくる。

 シュウは精神を集中させた。

 そして、自身が持つ気づきの能力と仮面の能力を組み合わせる。

(これは……違う!)

 シュウは防御もしないで一体目を斬り伏せた。分身が消える。

 二体目も同様だ。その様を見たレン達が目を見張る。

「貴様!?」

 レンが驚愕の声を上げる。だが、その勢いは衰えない。

 シュウは再び見極め、三体目を斬った後、本体に気付いた。

 今まさにシュウに斬りかかろうとしている四体目だ。

「死ね!」

「お断りだ!」

 シュウは縦斬りをしてくるレンの斬撃防ぎ、横蹴りをお見舞いした。

 そして、すぐ違和感に気付いた。手応えがない。

「シュウ! ダメ!」

「シュウさん!」

 後ろに回り込んだ分身……だと思っていたレンが笑みを浮かべる。

 シュウは判断を誤っていた。レンが使う幻影の刀は幻の分身を作ることが出来る刀だが、能力はそれだけではない。

 分身を本体と思い込ませる事と、その逆も可能だった。

 最も、気を見極める技を持つ者は一部の為、あまり使い道はない。

 しかし、シュウを一目見て優秀な同業者だと見抜いたレンは、念のために自らを分身に紛れさせ、分身の一体に自分と同じ気を放たせて、思惑通りシュウは騙されたというわけだ。

「終わりだ、キサラギ!」

 レンがシュウの背中に斬りかかる。

 シュウは反応しようとしたが間に合わない。万事休すか。

 シュウがそんなことを考えながら自らが斬られるのを待った。

「何!?」

 だが、シュウにとって予想外のことが起こった。バシュッ! という音と共にレンがシュウに刃を当てる前に飛び抜いたのだ。

 シュウはその隙に体勢を立て直す。しかし、一体何が……? 

 彼の疑問はすぐ解決した。崖から見覚えのある男が飛び降りてくる。

「シュウ、レン! 何してる!」

 長髪を後ろで縛った男は狙撃銃を構えながら自分の弟と友人の弟の果し合いに水をさした。

「役目を放棄した男がおめおめと戻ってきたか!」

「レイ……助かった」

 着地を決めたレイはまず二人を見て、後ろにいたセレナとラクアの無事を確認し、地面に倒れているカナを見た後、レンに向かって怒鳴った。

「これはどういうことだレン! 雷でのことといい、お前どうかしてるぞ!」

「裏切り者が、何をほざく!」

「何だと!」

「今の今まで何をしていた!」

 レイとレンが言い争いを始めてしまい、周りにいた者達は皆困惑した。

 一人困惑していないカナは兄弟喧嘩の仲裁をする為に立ち上がり、息を大きく吸い込んだ後、里に響き渡る声で叫んだ。

「いい加減に……しなさいいぃぃぃ!!」

 普段は淡々としゃべり、余り感情を感じさせない声をしているカナの叫びは、言い争いを中断させるには効果覿面だった。

「か、カナ?」

「……ぬっ!」

「カナちゃん……?」

「カナさん……?」

「カナ……」

 喧嘩をしていた兄弟だけでなくシュウ達も思わず首を竦ませる。

 その様子を見たカナはいつもの淡々とした声で話しかける。

「……喧嘩はだめ……。レイ兄、レン兄、仲直り」

「しかし……」「裏切り者だぞ……?」

 なかなか仲直りしない二人にカナが鋭い視線を浴びせる。

「な、か、な、お、り」

「……悪かった」「……今は止むを得ん……」

 しぶっていた二人はとりあえず喧嘩を止めた。仲直りをしたかどうかは謎だが。

 それを見たカナは表情希薄な顔を満足げにすると、シュウ達の方を向き謝った。

「……ごめんなさい……。里のゴタゴタに……」

「大丈夫さ」

「構いません」

「全然いいよ! だって友達だもん!」

 ラクアの声を聞きカナが微笑する。カナは友達というものについて少しわかった気がした。



 崖の上の茂みから様子を伺っていた二人は驚いた表情をしていた。特に、肩に乗っかっている小さな少女は首を竦ませて驚きを隠せていない。

「嘘お! あの子、怒ると怖いタイプなの!?」

「……らしいな。なかなかに迫力のある声だった」

 男が話しているとシュウ達が動き出した。男と少女は、里の中に入って行くシュウ達を見つめる。

「ねえ、そろそろ」

「まだ駄目だ」

「えー。どうして? さっきの人にばっちり見られちゃったじゃない!」

「…あれは仕方ない」

 彼としてはシュウが戦い始めたのを見て加勢するか迷っていたのだ。

 そのため、近づいてきた黒髪の男に思いっきり姿を見られてしまった。その男は戦いを確認するな否や、狙撃をした後、すぐ飛び降りてしまったため、何も言われることはなかったが。

「でももうつまんない! さっさとシュウ達にお願いしに行こうよ、タクス!」

「まだだ。あのレンとかいう男は何をするかわからない」

「もう! ……寝床はどうするの?」

「……ここで野宿だ」

「……タクス……はあ……」

 肩に乗った小さな妖精、サニーはため息をつき、明かりが灯った家に入るシュウ達を羨ましそうに見つめた。 




分かりづらい表現や誤字脱字があるかもしれませんがご了承ください。

分割します。

読んでくださった方ありがとうございました。

カナはお気に入りのキャラ…

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