『セーラー服忍者』を見る
これはですねぇ……まごうことなきB級映画! 一言で言えば、これに尽きますな。
戦国時代のくノ一が、どういう訳か現代にタイムスリップしてくる。そしてそのくノ一の子孫にあたる娘がいる家に偶然出会い、現代文明に戸惑いつつも一緒に暮らす。
そんな中で、なんか中国武術をやってる娘と格闘したりするんだけど、ぶっちゃけ一番面白かったのはこのシーンだった。で、このくノ一を追って、この娘の父親である親方が、どういう訳か現代に追って来る。この親方が何故だか、丸目蔵人という設定なんだが……何故、忍者の親玉?
丸目蔵人は新陰流開祖、上泉伊勢守の弟子で、その後、タイ捨流という自流を創始した。いや、かなりの剣術家なんですよ。このタイ捨流は九州一円に広まり、薩摩の東郷重位も最初に学んでいたのは、このタイ捨流だった。が、東郷重位は示現流を創始し、薩摩のタイ捨流師範を破って、薩摩の師範になるんですな。
まあ、丸目蔵人の残した伝書に忍術の書とかもあったみたいだから、忍術の心得はあったかもしれないけど……。けど、どうもすっきりしませんな。それに何がB級って、どうしてタイムスリップしたのか、とかそういう展開に対する合理的な説明が一切ないことね。
というわけでストーリーはB級なんだけど、この映画、キャストもB級で、アクションの撮り方もB級なんだよな。斬ってない、当ててない――ていうのが、モロに判っちゃうカメラワークで、アクションの迫力を消しちゃう遠景撮影が多すぎる。どうも、もったいない。
で、途中で新体道の青木宏之さんが出てくるのね。おっ! これは本物の武術シーンが見られるか! と、期待したら、なんとそこはスローモーション送りのワンカットのみ。おい! そこがちゃんと見たいんじゃないのかいっ!
そういう処もB級なんだけど、エンディングテロップ見て驚いた。この映画、武術研究家の長野俊也氏のプロデュースだったのね。けど、もっと驚いたのは、検索したら長野氏本人が『カクヨム』で小説書いてた。マジか! いやあ、こうう作品もあるのかい! と驚いた一作でした。




