24. 「誕生!! 魔法少女」
2026年1月1日連載スタートしました。
毎日朝8:00投稿予定しております。
――あっ、帰ってきた。
しばらくするとママが、少し遅れてパパがリビングに入ってきた。
「ただいま。」
「お帰りなさい。」
ナミ達がしゃべっていると、ミカもぼんやりと目が覚めてきた。
「……うにゃ? お帰りなさい。」
「そういえば……五色の魔法子猫のこと、なにか見つかったか?」
「うん。今日は昼からミカと一緒に宝石市内を歩いてみたの。ミカ、外見るの初めてだったし、それに、もしかすると五色の魔法子猫の情報が見つかるかもしれないと思って。……でも、っていうか、やっぱりっていうかなにも見つからなかったけど……。それと外にいる時、子供とか大人とか、男性とか女性とか、ミカとしゃべれる人がいないか、試しに色んな人に声を掛けてみたけど、誰もミカがしゃべってるってわからなかったみたい。」
「ふーん、そうだったのか。」
「そうなると、ミカとしゃべれるのって、今のところナミだけってことね。」
「うん。後でミカのコンピュータでも解析してみたんだけど、なんで私だけがミカとしゃべれるのかわからなかった。だいたい午後はそんな感じだったんだけど……。でも、今朝ミカのコンピュータで5色の魔法少女のことを調べてる時、実は変なことがあって。……ちょっとパパとママにも聞いてほしいの。」
それからリビングで、今朝の不思議な出来事について緊急の家族会議を実施することになった。
全員がソファに座ると、ミカは全員が見えるように巨大なスクリーンを前面に映し出した。
「実はね。ミカのコンピュータって、私達のよりもすごく進んでいて……」
「うん……。まあ、そうだろうな。」
「それで、今朝ミカのコンピュータを使って五色の魔法子猫のことを調べてみたんだけど、残念ながらそれらしい情報が一件も見つからなくって……。それで一応5色の魔法少女のことも調べてみたんだけど……。ねえ、ミカ。今朝5色の魔法少女のことを調べた時に出した画面をもう一度出してもらえる?」
「うん、わかった。それじゃ、まずは五色の魔法子猫の方からいくね。」
情報→ 五色の魔法子猫 2,056,943
情報の重複を調整した結果→ 五色の魔法子猫 312
「……ほう。」
そして、次にそれをTRUEとFALSEで選別して振り分けた。
情報→ 五色の魔法子猫→ TRUE 0 FALSE 312
「こんな感じで、五色の魔法子猫の情報はそれなりにあったんだけど、残念ながら、どれも絵本とか小説なんかの話で本当の話じゃなかったの。」
「……なるほど。」
「ミカ。そしたら次は5色の魔法少女のを出してくれる?」
「うん。」
情報→ 5色の魔法少女 32,158,521
情報の重複を調整した結果→ 5色の魔法少女 516,884
「へぇー。5色の魔法少女は有名だから、さすがに数が多いわね。」
ミカはそれをTRUEとFALSEで選別して振り分けた。
情報→ 5色の魔法少女 TRUE 0 FALSE 516,884
「なるほど。」
「……あれ!?」
「え―っ!? なんで!?」
ミカは驚きのあまり四本の足を真っ直ぐにしたまま、ピョーンと空中に跳ね上がった。
ミカは混乱しながら、それから何度も5色の魔法少女の情報を分析してみたが、結果はすべて同じだった。ナミは合点がいかない顔で、ずっとその画面を見ていた。
「一体どうしたんだ?」
「なにがおかしいの?」
パパとママは、画面の前で慌てた様子の二人を不思議そうな顔で見た。
「……あのね。今朝ミカのコンピュータで5色の魔法少女を調べた時、本当だって情報が29件あったの。」
「えっ? 29件もあったの?」
「そうなの。それでその内容を確認したら、アニメの5色の魔法少女の1作目から29作目までがずらっと並んでいたの。」
「えっ? それって……5色の魔法少女が本当の話ってこと?……でも、まさか……。5色の魔法少女のアニメって、私が小さい頃もテレビでやっていたのよ。あれが本当の話だったなんて、とてもじゃないけど信じられないわ。」
「いや……いくらミカのコンピュータがすごいからっていって、さすがにそれはないと思うぞ。」
「でも……」
ナミは困りきった表情でミカを見つめた。
「私のコンピュータが分析した正答率は99.99997%なの。だからまず間違えるなんてことはないはず。それに、今朝調べた情報の内容が夜には変わってしまうなんて、そんなこと今まで見たことも聞いたこともない。……もしかして、それまでになにか情報が新たに追加された?」
ミカも今まで起きたことがないコンピュータの突然の不具合に困惑しきっていた。
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