神様、数億年ぶりの旧友と再会する!
場所代金支払え!と因縁つけてきた相手を警察官同行の上、所属先の責任者をドンドン遡っていった。
反社会的勢力の見分けが非常に難しいフロント企業→金融金貸し店長→その上の組織である豪勢な邸宅の玄関扉の呼び鈴を鳴らす。
いかつい若い男衆と廊下のあちこちですれ違う。
絶対に手を出して来ない!
とはいえ、眼光鋭い彼らの眼差しを受けて若干、同行中の警察官ですら臆し始める。
だだっ広い屋敷の中をおよそ10分程度だろうか?
歩いた先に、ようやく末端中の末端、下っ端全員を取りまとめている総括人物と出会えた。
「なんだ......お前だったのか......」
組長を名乗っている全身赤い肌をして、頭の先に葉っぱを生やした小柄な人物をみるや、開口一番、意外な再会に拍子抜けした。
植物を彷彿とさせる組長は、絶対に喧嘩を売ってはならない相手を連れてきてしまった部下にすかさず、右ストレートをぶちかましたのだった。
「アホか、おのれはぁ~!!
連合のところには絶対、手を出すな!
口酸っぱく、いつも言ってただろうがぁ~!!!!!」
数メートル先の壁まで思いっきり吹き飛んだ部下を組長は命令に背いた人物をしばき倒し続ける。
背骨が派手に折れる音やら、諸々が聞こえること約1時間ーー
一通りドツキ倒し終えた頃、ずっと笑顔を浮かべたまま光景を眺め続けていた自分に顔を向けて、組長は部下の教育不足を詫びてきた。
「アホのせいで、わざわざ足を運ばせてしまって悪かったな」
「いや......こっちもまさか、フェスティバル会場に選んだ場所がお前の管轄、支配領域になっていたとは知らなかった」
そんなコトはない。
ふるふる首をふって縄張り争い中なのを明かす。
「あの周辺いま、どんぐり組と採掘出来る金属巡って、抗争中でなーー
たぶん、アホが勘違いして因縁つけたんだと思う」
そうして何億年ぶりの再会を喜んだ。
秘書に電話をかけて、数時間ほど話をする旨を伝える。
「もしもし、わたくしです。
植物とふれあいフェスティバル!で因縁つけてきた相手の責任者は、ひまわり組でした
念のため、警察の上層部に組長の邸宅にわたくしが訪問中であるコトを報告しておいてください」
「かしこまりました」
組長が宴会を指示する。
「こちらの方を丁重におもてなしする!
みんな、失礼のないようにな!!」
そして、小首を傾げる。
「えっと......ひとまず、久しぶり??
元気ソウダネ?」
「うん、お前は相変わらずそうだね」
そういって、利益供与と【判断されかねない】
宴会は丁重に断った。
ぽふぽふっ!
座布団を薦められて、組長と向かいあう形で礼儀正しく静かに座る。
「なんていうか......変わったネ??」
組長が不思議そうに自分をみやる。
苦笑混じりに立場上、仕方ないと肩をすくめる。
「そりゃ、なんちゃら統括本部長だの管理局長だの、山程、肩書きつけられちゃうと......ね?」
話を済ませたら、早々に立ち去る旨を伝える。
【反社会的勢力とのやり取りについて】
組織発足以来、顔合わせはもちろん!
利益供与は一切ありません!
あくまで目先の遊ぶカネ欲しさ、金銭獲得目当てで、恐喝してきた若手が大元の組長と神様が【知り合い】だと『知らず』に因縁つけてきた!時のエピソードな感じです。