神様、同業他社に喧嘩売られる
自分が勤めていた組織は、ある程度の軍事力も保有していた。
理由はいくつかある
・取り扱っている商品の略奪※窃盗、襲撃の撃退
・銀行業務※金庫的な保管業も請け負っていた
・トラブった時→どうしても戦争!という形で決着つけねば相手が『諦めない』場合などだ……
美味しいチーズや農作物でもてなしてくれた村長は、最後のケース
即ち、自分とは別の組織に同様の取引を持ちかけられ、非常に安価な価格を提示!不当廉価を強いられていた。
『なんか折角、丹精込めて作っているのに理不尽じゃね??』
村民達がわたくしの噂を聞き、ちょっと試しに査定や買い取りを依頼してみないか?
経緯をザックリ説明すると、そんな感じだ。
すると、当然面白くないのは安く仕入れてプレミア価格で販売していた組織だ。
【死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね】
びっしり書かれたラブレターはまだマシなほうだ。
悪質なのはホテル宿泊者を装ったクレームだ。
・やれトイレットペーパーが固い!
・お辞儀の角度が浅い!
・ビュッフェのメシが不味い!
被害をあげればキリがない。
こうなると根本的解決が必要になってくる!
少しキレ気味に嫌がらせを命じた組織の代表者に対して、正面から堂々と予約取って、会談するのだった。
嫌がらせを命じた会話のやりとり
うちのホテルにクレームいれてきた宿泊者の銀行口座に入金されている【金銭のやり取り明細】
日時や金額が一致している【物的証拠】など、証拠てんこ盛りな書類の数々をずらっと並べて、会談時に示してみせる。
「証拠はあがっているんです!!
これでもまだしらばっくれるおつもりですか!?」
「仮にその銀行口座のやりとりが真実だったとして……
おたくがうちとやり取りあった産地を引き抜いたコトでうちが受けた損害はどうするのかね??」
スパァ~……
葉巻を咥えて、大きく煙を吐き出す。
『こぉ~んのクソ狸!!』
青筋をうっすら浮かべ、逆に生産者達を蔑ろにしていた経済損失を指摘する。
「逆にお尋ね致します
正規価格を不当に引き下げ、販売価格をつり上げてた結果
本来、美味しい乳製品など享受出来たはずの大勢の民衆の皆さんに対する入手機会損失をどのように補填するつもりです??」
金銭獲得する為に莫大な【悪行】が加算されていた。
「カネがない!と、喰えないモンもまた経験のひとつであり、いかに利益獲得すべきか?
それも企業としての本質、在り方なのでは?」
分け合う概念を一切、持ち合わせていない返答ぷりを聞き、自分の中で何かが大きな音を立ててキレた。
「分かりました、わたくしと徹底抗戦する!
即ち物理的な戦争、開戦の意志、結論ありきですね?」
流石にぶっ飛び過ぎだ!と感じたのだろう……
今までソファで足を組み、ふんぞり返った態度だったのが、急に姿勢を正して慌てて、こちらの真意を逆に問いかけはじめる。
「こういっちゃなんだが……
たかがチーズだろう!?
なんで、いきなり戦争!って話になるんだよ!?」
「こっちはお前が出し渋ったコトで本来、受けられたはずの人類の機会損失!
将来、酪農家を目指す人の増減、即ち食糧供給が増えて貧困に苦しむ人民が減る!
豊かな未来になるはずが、不幸が継続する可能性が高い!
大勢の人の人生を狂わせかねないから、それを正す意志があるのか?
確認の話をしてんだよ、こぉんのぉ~大バカたれ者がぁ~!!!」
一気にまくし立てて、ついには渾身の右アッパーを目先の金儲けするために手段を選らばなかった相手に喰らわせた。
強欲で肥えふとった代表取締役はバキッと顎が砕ける大きな音を立てつつ、巨漢な肉体が盛大に宙へと舞い上がったのだったーー
補足説明
作中に登場した【機会損失の概念】についてーー
読み手の皆さん、スーパーに買い物に行ったり、休日の日に牧場を見学や訪問するコトで【チーズ】や搾りたての牛乳やアイスクリームが気軽に堪能出来ると思います。
しかし、現在の日本は物価高!社会保険料や税金など天引きされるコトで、あまり気軽に休日出かけたり、ちょっと一息!デザートにソフトクリームを食べるか?
『いや、財布事情的に辞めておこう……』
ためらう日や機会が増えていると思います
コレを【機会損失】だと作中では、表現しています。
生産者に対して【正当な価格】で仕入れて安価に広める企業、組織だと『倒産』するのでは?
→利益度外視、奉仕の概念が非常に強い組織、運営です。
利益確保出来ない分は、富裕層が
『おいしい!』
『投資したい!!』
あるいは【多額の寄付】するコトで名誉、より大勢の人達から賞賛、感謝される機会にありつける!
このような形をとっていた!?
架空の設定、おはなしです!