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君のいない日々はきっとつまらない  作者: 久遠知
夏合宿編
42/42

Episode41 最終日

 3日目の朝になった。時刻は朝の6時半。アラームが部屋中に響いた。アラームを止め、重たい体を起こす。

 (今日が合宿最終日か…)

 いろいろとあった夏合宿も今日で終わりかと思うと、なんだか寂しい。1分ほどボーっとしてからトイレへと向かった。トイレの後は洗面所に行き、手を洗ったあとに顔を洗う。

 頭が冴えない状態で荷物まとめを始めた。忘れ物のないように何回も何回も確認した。15分ほどでまとめ終り、練習着に着替えた。そして7時すぎにいったん部屋を出た。そう、ご飯の準備だ。でも今回で最後。俺は食堂へと向かう。

 最後ということもあり、ごはんの準備は10分で終わった。初日の夜ご飯の時は20分ぐらいかかっていたが、2日で半分も時間を減らすことができるとは…人間の慣れは恐ろしいモノだ。

 それから30分ほどでみんな朝ごはんを食べ終え、片付けを終えてから俺は再び部屋へと戻った。さっき何回も確認したのに、忘れ物がないか心配になる。荷物の最終確認も済ませ、部屋を出た。

 部屋を出てフロントカウンターへと向かった。フロントの人に鍵を返す。俺は軽く微笑み、「ありがとうございました。」と言って外に出た。

 外には雄星がいた。俺が来るのを待っていてくれたらしい。他のみんなは既にバスに乗っているそう。俺たちは急いでバスに向かった。

 バスに揺られながら、車窓に映る景色を見ていた。昨日まで全く気にしていなかったのに、今日が最終日だと思うと何故だかこの景色を目に焼き付けておきたかった。


 しばらくしてテニスコートに到着し、みんなバスから降りる。3日目となればもう慣れたもので、ネットをかけたり、ボールの空気を入れたり、それぞれが自分の仕事をこなした。準備は10分ほどで終わり、その後すぐにアップを始めた。

 アップが一通り終わると、各自本格的に練習の準備に取り掛かった。俺たち1年生は練習のセッティングをした。そして内田さんが「集合。」と言い、みんな内田さんの前にきれいに並ぶ。


「今日が夏合宿最終日だ。2年生は最後の夏合宿だからな、キツイだろうが楽しんでやっていこう。それから1年生、お前らの仕事はとにかく声を出すことだ。声で先輩たちを煽ってやれ。くれぐれも熱中症には気をつけてな。じゃあ、早速前衛練習からな。元気にやっていこう!」


 「はい!」みんなの声がそろう。だが、内田さんは「いいか!?」と言う。分かる、このくだり。「はい!!」とさっきよりも一段と大きな声であった。だが、内田さんは「いいか!?」ともう一度言った。三回目になるとみんなやけになって「はい!!!」と二回目と比べモノにならないほどの声量であった。

俺は三回目で少し喉にダメージを受けたが、嫌な気持ちにはならなかった。

 余韻に浸りながら、俺は練習の最初の位置へと向かった。最初はストレートボレーから。昨日は5分を1セットしかこなせなかったけど、今日こそはと意気込んだ。


「足はもう大丈夫なの?」と久井さんが聞いてくる。「まあ、なんとか大丈夫ですよ。」と俺は返す。まだ久井さんと一緒に練習できるのが夢に思う。

 (まだ慣れるには時間がかかりそうだな…)そう思っていると練習開始を告げる笛が鳴った。

 俺の前衛人生が今、本格的に始まった。



 

 

 

今回で夏合宿編は終わりです。

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