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40 擬態していただきたい

今回とてもとても気持ちが悪い描写があります。


また、ミミズがお嫌いな方にはつらい内容となっております。


ので、読む時間を考慮するとか、心構えをするとかの対策をお願いします。

お食事前、中、直後はおやめになられた方が良いかと……

 次の日、耕された畑の端にきらきら輝く小さな木が生えていた。

 そして、畑にはでっかいミミズが湧いていた。


 なんですか、これ。どこからつっこめばいいんすか??


 とりあえずうねうねからは目をそらしたい。


 えっと、この畑、三区画に分けられている。ちょうど目っていう字みたいな感じ。

 ちょっと目という字を空に書いてみてほしい。

 小屋は目の字の一画目の下あたりにあって、耕してもらったのは四画目と五画目の間、つまり一番下の区画。


 キラキラの木が生えてきたのは四画目の真ん中くらいである。


 この木、明らかに普通でない。どう見てもなんかヤバいことになりそうな気配がする。

 だってキラキラしているのだ。葉っぱはメタリックなグリーンが端に行くほど金粉をまぶしたように黄色がかり、縁はピカピカ。ゴールデンである。

 幹は銀色でこれまた光沢がある。銀なのか? プラチナなのか? なんだか高級そうな風情である。

 救いはまだ背が低く、私の膝くらいなのでそこまでそんなに、いややっぱり目立つよこれ。キラキラして発光してる……


「えっと、その。君はなんなんだね。ものすごくただものではない感じがすごいんだけど、なんで光っているの? もうちょっと落ち着いてくれないかね」


 植物に話しかけてしまうの、花を育てている人あるあるだと思う。


 ホームセンターで花苗に話しかける不審者がいたら私か私のお仲間だと思ってほしい。

 特に割引されてよれよれになっている可哀そうな苗を見ると話しかけてしまう。

「うちに来るかい?」とナンパしてしまう。


 なので、いつものくせでそのキラキラに話しかけたわけだけど。


 そうしたら。


 キラキラが消えた。


 光らなくなった。





 えっ?????



 こやつ、話がわかるやつ????





「えーと、その、光らなくなってもかなりこう見た目が特殊なんで、もうちょっと普通の木みたいになれたりしないかな。例えば梅とか桃とか桜とか」


 とっさに最初に梅が出てきたのは、まあなじみがあるからだ。南高梅大好き。

 ただ、南高梅は単独では実がなりにくい。受粉樹が必要だ。一本なら花も綺麗な「花香実」がいいな。


 そう思っていると、


 キラキラの木は、私がホームセンターで見たことがある「花香実」の苗に姿を変えた。


 いや、そんな「花香実」ってラベル札まで再現しなくてもいいと思う。



 よくわからない。よくわからないけれど、これで多分目立たなくなったから良いのではないか。



 よくわからないなりに、多分、昨日まいてしまった鶏糞か、きのこ菌床が原因じゃないかなって思う。


 ええ、目をそらしていたけれど、畑がぼっこぼこに起こされてなんかうねうねしているでっかいミミズのパーティ会場になっているのも多分それが原因でしょうとも。


 ミミズ、でかいとかなり怖いな。


 ミミズも小さい頃は素手で平気でつかんでいたし、なんなら瓶に収集していた。

 家で鶏を飼っていたのだ。鶏はミミズが大好きだからプレゼントするのに集めて……


 ちょっと蘇った記憶にうっとなる。




 ちょっとメタなことを言うけど、これからちょっとグロい回想をするので苦手な人はこの下の塊? 段落? を読まずに飛ばしてほしい。

 あとミミズ描写が続くのでミミズ嫌いな人はいろいろすっ飛ばしてほしい。

 






 子どもだった私は、瓶に集めたミミズさんたちを、親切心で、本当にとても親切心で、ひなたぼっこさせてあげたのだ。


 インスタントコーヒーの空き瓶にみっちり詰められたミミズさんたちを日に当てて、そして子どもな私は日向に置いたその瓶を、遊んでいるうちに忘れてしまった。


 忘れて、しまったのだ……


 後日、発見された時、まあまあすごいことになりましたよね。うん。

 状態といい、匂いといい、なんとも形容のしようがないカオスな……








 まあ、そんな思い出があるので、なんというか、私はミミズに引け目がある。あの時はすまないという思いが、ミミズを見るたびに湧くのだ。


 なので、畑仕事なり、庭仕事なりでミミズが出てくると丁重に取り扱い、別の場所に移動してもらうようにしている。今は素手で触る気にはなれないが手袋してればまあいける。


 そんな私でも、今この畑にいるミミズにはちょっとビビる。

 山ミミズってかなりでかくてメタリックだったりするけれど、あれをもっともっとでかくした感じの巨大ミミズだ。


 青紫で緑なとても綺麗なメタリック色をしている。

 この金属光沢のある派手な色の山ミミズ、西日本にしかいないらしい。普通にいると思っていて関東出身の友人に話したら通じなかった。

「ミミズって綺麗だよね」

 って言った私はすごい目で見られた。いや、ネットで検索して見てくれ。本当に綺麗な色をしているから。ついでにサバンナモンキーを画像検索するのもおすすめだ。


 さっきのキラキラの木は話のわかるやつだったが、こっちのミミズに話が通じるとはちょっと思えない。


 ので、考えるのは放置して、ほんとそのまま放置して農業ギルドに、リガルさんに話を聞きに行こうそうしよう。


 畑の横、小屋脇に積んでくれてある牧草を刈ったやつをどうしたらいいのか相談したいし。




気持ちの悪いミミズ回ですみませんでした。



また、

今後、更新不定期となります。


たくさんの方に見ていただけるのが嬉しくて

いろいろ放り出していたつけが回ってきております……

もうちょっと切りが良いところまでは頑張りたかったのですが。



なので、今後は毎日ではなく、たまに思い出してのぞきに来ていただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
そして、これを読みながら食事をしている私......。 さて、この違いは何だろう? 何もないXD
ミミズを腐らせたのは犬万と言って犬にとってのマタタビみたいなものと聞いた覚えあり。コボルト大歓喜?w
なるほどw 関西圏のミミズは酸性度育ちだからメタリックな種類が多いと! 女の子ってキラキラしたシールとか宝石とか好きだもんねw それと同じ感覚?
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