第二十一話 剛勇の鉄騎兵
ここから番外編が三本続きます。
ジェイコブの過去とチップスの家とエールの家で過ごす三人の話しです。
「聖教徒革命とは、王党派と議会派による内戦です」
「議会派が勝利し、チャールズ1世が処刑されて、王政は廃止されました」
「そして共和制のルイ共和国が誕生しました。その初代の護国卿がオリバー・クロムウェルです」
「しかし、長くは続かず王政は復活しました」
「原因はチャールズ1世に政治能力が欠け、社会の変化に国家がついていけず格差がひらいたことです」
「貧しい人々を見る目が『助けてあげたい』から『怠け者』に変わっていったのです」
静かにエドワードは説明を終える。
ジェイコブはチャールズ1世の無能ぶりのせいで多くの貧しい人々が生まれた格差社会に怒る。
無能な統治者は害悪でしかないと。
そして、自分のことのように貧しい人々に対する豊かな人々の目に悲しんだ。
フィッシュは「無能もいてこそ国」という。
十人いればふたりは有能で6人は平凡でふたりは無能なもの。
そのどの層にも生き抜く知恵があり、それを人々に伝えれば世界はより豊かになると。
「ニューモデル軍との戦闘はドラゴンライダーと魔法使いと竜騎士からなるだろう。ガーディアンドラゴンは魔法使いのドラゴンライダー部隊を率いている」レオナルドはいう。
闇騎士レイはそれを聞きながら、ジェイコブの命令を考えていた。
ガーディアンドラゴンの止めは必ずレイが討てと。そして、この冒険でジェイコブはふたつの島を手にいれ国を創る、今まで世話になったこれからはルイ王国のために尽くすのだぞと。
フィッシュと入れ替わるように宰相になり、ルイ王国を能力主義に切り替えた。
その頃から、王家に仕える闇騎士としてジェイコブと行動を共にした。短い間だったが、彼には感謝している。
天空島の近くに来た。すでに、ニューモデル軍は配備されていた。
魔法使い、ドラゴンライダー、竜騎士。
それぞれ空戦を得意とする。
こちらは軍艦とフィッシュの風と水のマント。
「今回はみんなで協力して戦いましょう」フィッシュがいう。
レイが闇の神剣をかかげると太陽が隠れて闇に包まれる。
フィッシュは敵のにおいを光で教える魔法をかけ、風と水のマントをみんなに配る。
レオナルドが戦端を開く。
竜騎士の炎をかわし、蒼き空の剣で首を斬りおとす。
ダニエルは戦斧でドラゴンライダーたちを次々と倒していく。
アリスが炎のロープで魔法使いたちをぐるぐる巻きにして焼く。
アダムはやっぱり無理をしてリリスに怒られる。
セバスチャンが華麗に槍で竜騎士をつらぬいていくと、鉄騎兵をともなってガーディアンドラゴンが現れる。
トーマスが見事な銃撃戦を行うも、ドラゴンライダーには強力な防御魔法が施されていた。
ジョンがおびえる。
「これならどうだ!」
ドオオオオン
砲撃が響き渡る。
ドラゴンライダーの半数が地上へ投げだせれる。
しかし、ドラゴンは残った。
オリヴィアが氷の矢で集中攻撃する。
ドドドドドド
ドラゴンもドラゴンスレイヤーも倒された。
残るは、ガーディアンドラゴンのみ。
「フィッシュ様協力して戦いませんか?」レイがいう。
「そうしましょうか」フィッシュがいう。
ガーディアンドラゴンは光がふれるのはらい、レイへと向かう。
竜の剣を振るい、斬りつけるのをレイは剣で受け止める。
風と水のマントを丸めるフィッシュ。
ドラゴンに風と水の弾が襲い掛かりボール状になる。
ボールの中では風と水が激しく吹き荒れる。
脱出しようともがくドラゴン。
レイは闇の神剣で闇を集め、斬るとドラゴンは闇に消えて跡形もなくなる。
勝利したときフィッシュの目の前に知恵の証が現れる。
フィッシュは知恵の証を手に取る。
「では、クロムウェル島の財宝『剛勇の鉄騎兵』は王家に、クロムウェル島はジェイコブが受け取るということでいいですか」
レイはうなずく。
「これでみんな一緒の冒険は終わるのか」レオナルドが涙ぐむ。
「まだ、エドワード様に報告が終わってませんよ? その後も三つの紋章の件で色々お世話になると思います」エールがいう。
にらむレオナルド。
「さあ、いきましょうか」フィッシュがいう。
エドワードは最後の別れのようにフィッシュを抱きしめた。
ジェイコブにもしようとしてかわされた。
これからエドワードとフィッシュとジェイコブはそれぞれの道を歩む。
けど、つきあいはこれからもずーっと続くのだった。
知恵の章は番外編が三本で次からは力の章です。
読んでくれてありがとうございます。
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