第一話 三人の冒険者と財宝島
大海原!冒険!フィッシュ&チップスとエール!
ドラゴンでますし、長編です。続きます。
次回は王家が出てきます。
「ご注文をご確認します、フィッシュ&チップスとエールでよろしいでしょうか?」
「ええ、フィッシュは多めでお願いしますよ? エールくん」
「わかってますよ!フィッシュさん」
馴染みの酒場でいつものつまみにエール。
大仕事を成し遂げて役割は終えた、これから第二の人生だ。
そんなことを考えているときに大柄な男に声をかけられた。
「となりいいか? お貴族さん」
快く返事をすると男はどかりと席に座り、注文をはじめた。
「フィッシュ&チップスとエールで、チップスとエール多めで頼むよ」
食の好みが似ていたことに親しみを覚え、フィッシュは男に話しかける。
男の名はチップス・ホースシュー。漁師の次男でこの町には仕事できたという。
最近この酒場を見つけてここのチップスにハマったらしい。
チップスは何か大きなことをしたいという。名宰相、チャールズ・F・ワイズマンのようなことを。
ちょうどそのとき注文の品が運ばれてきたので、フィッシュとチップスは乾杯をするフィッシュはチップスの夢を聞いているうちにやりたいことが見つかった。
酒で滑らかになった口は休むことを知らない、食べて飲んで話す。
「一緒に海の冒険者にならないか?」
「おーい、エール」
「ご注文ですか? チップスさん」
「このフィッシュと俺とエールで海の冒険者にならねえか?」
「返事はお仕事終わった後で良いですか? 忙しいんで」
「おう、待ってるぜ」
エールはが終業後。二人はドキドキしながら返事を聞いた。
「いいですよ。ここで働いていて冒険者たちの話聞いてて興味あったし、僕けっこう強いし」
「ははは、こいつほんとに強いんだ。俺が海賊に絡まれているのを助けてくれたときは本当にすごかったんだぜ!」
「そういえば、お二人に名前名乗ってなかったですね。エール・A・ケリーです、若輩者ですがよろしくお願いします」
翌日、三人はチップスの船で冒険に出る。
フィッシュは魔法具「上級宝物探査」を使って近海を調べる。
王家の紋章が「上級宝物探査」についていたエールが思わず触れる。
すると、異常な反応を示し、光がある一点へと伸びる。
「フィッシュ、エール、あの先にお宝があるのははっきりしているぜ」
船はまるで導かれるように進んでいきそこに着いた。
三人が近づくと海から宝箱が浮き上がって船におりてきた。
カチリと音がして船についてすぐに開いた宝箱をチップスが開く。
すると、宝箱の中には地図が入っていてその地図の一点が輝いていた。
この近くだった、三人がその場所に着くと地図は光るのを止めて島が現れた。
三人は島に着くとドラゴンが現れた。
「我が名はガーディアンドラゴン。選ばれしものを待つものなり、その力を示せ」
真っ赤なドラゴンはそういうと炎を吐き出した。それをフィッシュが防御魔法で防ぐ。
攻撃が止み、三人は島の奥へと逃げ込む。
「何だったんだ、今の」
「王家の十二の財宝島というのを知っていますか? チップスとエール」
「はい、でもあれって伝説ですよね? いくら探しても見つからなかったって本で読みましたよ」
「俺も漁師仲間に聞いたけどそんな島みたことないって、何で現れたんだ」
ズシンズシン
「戦いましょう、僕に任せてください」
すらりと剣を抜き、エールは剣を構える。
エールは光をまとい姿が消えた、ドラゴンが立ち止まる。
ザシュッ
ドラゴンの尾が斬りおとされた。
まるで光そのものの速さ、そしてドラゴンがずたずたになっていった。
止めに真っ二つにするとエールの攻撃は止んだ。
「選ばれしものたちよ、王家の宝をそなたらに授けよう」
そういうとドラゴンは消えた。
島の山が崩れ、宝の山が現れる。
その天辺に剣が突き刺さっていた。
エールはワクワクしていたので、最初に剣を引き抜きたいと言った。
剣はゆっくりと抜けてエールは軽く振るい弧を描く。
海が割れて球体の塊が宙に浮く。
地図を見ると「第一の宝 神剣」と記されていた。
この島は何なのか? 三人は気になった。海から上がってきたのに緑が豊かだ。フルーツなども多い。
とても居心地がいい。三人は決めた。
「ここを拠点に冒険しませんか? チップスとエール」
二人の返事は早かった。
読んでくれてありがとうございます。
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