大ピンチ
今日は本洗礼の一週間前ー
ぱふぱふぱふー
樹幹が進むのが早すぎるって?
それは小説のc((
ゲフンゲフン
なぜこんなハイテンションなのかというと、
目の前に般若のような顔をしたヨハンくんが仁王立ちしてるんだなー
ははっ
「聞いてますか?お嬢様」
「…イケメンは怒っててもイケメンだねぇ」
「そのいけめんとやらはわかりませんが説明してもらいましょうか」
「なにを?」
よしこれで切り抜けれる…
「この紙について、ですよ!!」
で、す、よ、ね
ばんっと机に叩きつけられたのは私の脱走計画が書かれた紙の束
あら、見当たらないと思ってたらヨハンが持っていたのね
…とかいってらんないっすわ、これは。
「読んだ?」
「ばっちしと」
「いや主人の私物読むな?日々の君への愚痴が詰まってるノートだったらどうすんだ?」
「それを読んで改善させていただきます」
…そうだった
こいつ超絶真面目くんだったわ…
まじめのくせに時々私に失礼なことを言っているのはなぜだろうか
「現実逃避してる場合じゃないかぁ、それ、誰が読んだ?」
「私が机を整頓してる時に見つけたので他は誰も見ていません」
「ならいっか」
「へ?いっかってなんですか。亡命を企んでるだけで重大犯罪ですからね!?一発で死刑ですよ死刑」
「だねー」
「だねーじゃないです」
「ヨハンが言わなかったらいいし、もともと一週間後にはヨハンに言う予定だったから別にどうとも思わないんだなーこれが、さすがにじj…お父様に見られてたら焦ったけど」
「それは俺も焦ります。じゃなくて」
「ヨハン、一緒についてきてくんない?駆け落ちってことにしてさぁ」
「…確かにそうしたら家に迷惑はかかんないですけど…いいんですか?」
「なにが」
「俺と恋仲だって思われるってことですよ?多分お嬢様皇太子の婚約者だから純愛小説として出版されるかもしれないんっすよ?」
「キャラ崩壊してるよヨハンくん」
ヨハンが〜っすっていうようになったら動揺しているサイン
多分素が出てるんだろうね
「茶化さないでください!!」
「んまぁ私はいいからヨハンだついてくるて覚悟決めたら教えて。無理強いはしたくないし、ヨハンが来ないならヨハンに迷惑がかからないよう庭師の子とでも行くから」
「…誰でもいいんすか」
「できればヨハンがいいけど、無理なら別に誰でもいいかなぁ」
推しだけど好きてわけじゃないしぶっちゃけ誰でもいっていったらヨハン切れるだろうしなぁ
「そんなに皇太子との婚約が嫌なんすか?」
…そこ突くか
「そうだね」
あんな浮気男、死んでも嫌だわ
私は自分を1番に考えてくれる人がタイプなんだから
「…わかりました。ついていきます」
「…やっぱ無理だよねぇ…」
「話をちゃんと聞いてください!!一緒に行きます」
「…まじ?」
「まじです」
「…オケわかった。決行は読んだならわかるでしょ?」
「はい」
「嫌になったらいつでもいって、護衛兼従者のヨハンに迷惑がかからないように絶対するから」
「…」