チャラ男、もとい王子
読んでくださりありがとうございます。
王子がこの状態を治す方法を知らないなら、私が助かる確率は0に等しい。
自分の口から説明するのももちろんヤダ。
王子がこんなところで何やってんだか、、、。
とりあえず起きよう。寝たままべたべた触られるとか恥ずかしすぎる。
ふう、起きたら少しは楽になったような気がする。それでもなおあそこがムズムズするし、なんか
むらむらする。しかもなんか夢にいるみたいにふわふわしてる。
今は座り込んだ状態なんだが、上を見上げると王子と目が合う。
「どう?何か変わったこととかある?」
「変わったことですか・・。」
めっちゃある。体が熱いとか、ふわふわするだとか、
なにより
「殿下の態度が変わりましたね。」
「いや、エリナの変わったこと。」
「暑いです。あとなんかふわふわしてすごい眠いですね。」
「ほかには・・?」
「特にはないです。」
ほかには?ってすごい重要なことを言った気がするんだけど、体調不良を訴えた気がするんだけど
なぜそんなにも反応が薄い。
この王子も、婚約破棄したくせに媚薬と惚れ薬を盛るとか、急に甘くなるだとか、
何を考えているのか全く分からない。
この王子がどこまで喋るのか試してやろうと思う。
「ちなみに何の薬を持ったんですか。」
「それは・・・。教えられないな。」
「隣にいたご令嬢はどうしたんですか。」
「興味ないし、おいてきた。そんなことよりエリナにくっついてほしい。」
こっちは体調不良なんだが、
「体調が悪すぎるので無理です。直してくれたらいくらでもくっつきますよ。」
「・・・。」
直す方法を知らないだけか、冗談で言って別に本当にくっついてほしいわけではないか、
どっちなんだろう。
いやいやいや、それよりおいてきたってどういうこと、くっつかれて、ニマニマしてたくせに。
この女ったらし。もしかして、
特定の人と結婚する気はなくて、自分で言ってはあれだけど、
そこそこ容姿のいい女を侍らせたいとか?
うわ~ひくわ~。この王子ならやりかねない。でも薬の効果で、
それでも王子の隣にいたいと思う自分がいる。
まさか薬の効果がこんなにも効くとは思ってなかった。惚れ薬の効果でメロメロになるだけかと聞かれると、そうじゃない。ちゃんと媚薬の効果も出ていて、あそこがすごいムズムズして今すぐにでも触ってほしい。今すぐユノリが欲しい。
「はぁ、はぁ。」
自覚しちゃったことにより、さらに欲望が増す。
「どうしてほしい?」
「とりあえず起こしてください。」
「っち。」
なんだよその舌打ちは?ユノリが欲しいとかいうと思った?こっちは貴族会で15年もやってきたんだ。
すぐに感情をあらわにするバカ令嬢と一緒にしないでほしいわ。
舌打ちしながらも、ゆっくり優しく起こしてくれる。不意にもそのやさしさにドキッっとしてしまう。
もともと顔がいいから。殿下は。
「普通の水を持ってきてください。」
「わかった。」
これで水にまで薬入れられたら理性がやられる。おかしくなる絶対。
近くにあった椅子に座る。
「ふう。すー、はぁー、すぅー、はぁー。」
深呼吸しないとやってらんない。絶対分量を間違えてる。
普通なら自然な感じで「この人が好き」みたいな感じで、、こんな「この人が欲しい」
まではいかなかった。媚薬に関しても、少しムラムラして終わりなはずなのに、
全身が熱くなってムズムズする。そのうえ、声は出しやすいし・・。
王子のいないうちに逃げるのも一つの手だ。だけど逃げて捕まったら何されるかわからない。
第一この体で歩けるのか。
そんなことを考えてるうちに戻ってきちゃった。
「水。何も入ってないから安心しろ。」
いや、薬もったひとに言われても説得力ないけどね。
まあ大丈夫だろう。もし入ってたらその場で吐き出してやる。
ゴクリ。うん。水だ。
水のおかげで少し冷えたのか、楽になった。
「ありがとうございます。殿下。」
「ねえ、なんで前まではユノリ様って呼んでたのに殿下になってるの?」
「もう婚約者ではないですから、不敬だと思いまして。」
「私の周りの人はみなユノリ様と呼ぶが。」
「それは舐められてるからじゃないですか?本来であれば不敬に当たりますから。
注意したのですが直さなかったので見捨てました。」
「はは、冷たいなあエリナは。」
いっそのこと体まで冷たかったらよかったのですが・・。どこが冷たいんだ。
だって、殿下に不敬を働くなんてこの国の恥でしょうから。見捨てたっていうほうが正しいんです。
私はバカまでかばってあげられるほどやさしくありません。バカはどんなに勉強しても
もともとがだめだったら結局バカなんだから。この国をよりよくするためには、
元がよくて、努力できる人が仕切ったほうがいい。
それはこの王子にも言える。果たしてこの人は自分が王子だという自覚があるのだろうか。
責任感を持ってるのだろうか。
「ええ。」
「認めるんだ。」
「このぐらいがちょうどいいんです。」
「エリナだったらもっと熱くなられてもいいんだけどな。でも、冷たくて平等なところもエリナのいいところだから、否定はしないよ。」
すぐそういうこと言うよね。この王子。別名チャラ男。でも特別扱いされてるようでうれしい。
「はぁ、、、。」
薬で毒されてる。
「助けて・・・。」
小さくそうつぶやいたのに王子には聞こえてたみたいで。
「へえ。どうしてほしいの?」
このやり取り、2回目ね。薬の効果がききすぎてる。今答えたらまともな答え方ができないだろう。
だから喋らない。
「ふうん。無視するんだ。」
「っひゃ!」
いきなり立たされて腰に手を回され抱き寄せられる。
心臓がどくどくなる。触られてる部分がさらにあつくなる。
「ふぁっ。」
顎を持たれ上を向かされる。いわゆる顎クイッてやつ。
やっと収まってきたというのにまたムラムラしてきて耳まで赤くなる。
そして耳元でつぶやかれる。「どうしてほしいのか言ってごらん?」
とびっきり甘い声で。それだけで気持ちよくなってしまう。
薬の効果効果と甘い声に溶かされ、正直に答えてしまう。
「さわって、らくにして、してほしい。あついの、からだが、たすけて、、、。」
するとさっきまで余裕そうだったユノリが顔を真っ赤にして余裕なさそうにする。
そして小さくつぶやく。「煽ったのはお前だからなっ!」
そして、さっきよりも強く抱きしめられて、強引にキスをされる。もちろん唇に。
「んぅ。はぁ、ふぁ、、。」
それから、少しずつ下にずらしていき、首にもキスをされる。「ふぁっ!んんぅ。」
気持ちいい。さっきまですごい苦しかったのがウソのように、気持ちよくなる。
媚薬は放置してるとつらいけど、そういうことをすると気持ちよさが増す。
そんな考え事を消してくるように腰に回していた手を少し下におろしてお尻を触ってくる。
普段ならいやなはずなのに、いまはそれがすごい気持ちよくて、もっとやってほしいと思ってしまう。
「ふぁ・・。あんぅ。」
自分じゃないみたいな声に自分でも驚く。
「ふふ、かわいい。もっとやってほしいんでしょ?」
「ふぁい・・。」
思考回路がどんどんおかしくなっていく。
「じゃあ、続きはベットでしようか。」
すっと離れられるけど、まだ抱きしめられた体温が残っている。
甘い香りが離れたことによりやっと少しはまともな考えができるようになってきた。
何やってんだろう私。婚約破棄された相手に求めるなんて。
流された私も私だけど、続きはベットでしようか。とか!
今までそんなこと言われたことなかったから、そういうことさらっというのはやめてほしい。
でも、ほかのご令嬢とかにもこんなことしてたぶらかしてきたんだなと思うと
泣きそうになってくる。やめてほしい。私だけにしてほしい。ほかの人にそんなこと言わないでほしい。
薬でできた偽りの感情のはずが、心の底から、自分を愛してほしいと願っている。
どうしてユノリはそんな甘いことを言うくせに婚約破棄したの?そんなに思わせぶりのことをしてるのになんでストレートに言ってくれないの?私はあなたのおもちゃじゃないのよ!
だからこそ。
「ごめんなさい。さよなら。」
暑かったはずの全身から熱はすっかり抜けていた。どうしてかはわからない。
引きずらないように少しだけドレスを上げてその場から逃げるように去る。
読んでくださりありがとうございます。ポイント評価、よろしくお願いします!




