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入学初日から修羅場。

学園ではもちろん魔法の勉強なども入るため魔法もしっかり練習しておいた。だから、普通の人よりかはできるはずだ。なんたって1日10時間それを×30日もやったんだから。

そんなことで今日は入学式なんです!中等部から入ってきている人もいれば、私みたいに高等部から入ることもできるのだ。ちなみに、中等部の人は普通に入れるのだが、高等部から入る人は念のためテストをする。入学式の前に、魔法が少しでも使えるか、とか、足し算がそもそもできるか、とか。

相当なバカではない限り落とされることはないが。


大抵の人は1~2分の軽い質問と魔法のチェックだけで終わる。


「エリナ様!学園に行く準備をしましょう。せっかくの入学式なんですから、だれもが目を引くように、とびっきり綺麗にして差し上げますから!」


「ええ。よろしくね」


学園だからといって制服はない。なのでみんな基本ドレスだ。あ、男は違うからね!

薄い水色ののさらさらとした髪に合わせた紫のドレス。空みたいでしょう?

ドレスにはきらびやかな宝石をいくつもちりばめ、髪も軽く結う。私はまあ自分で言っちゃうけど美少女なうえに胸が大きい。別に胸を見せるようなドレスじゃないのに自然と見せるような感じになってしまう。しかたない。そう仕方がないのだ・・。


「では行きましょう!」


やっと綺麗にまとまって私の全体を見る。満足したようにわらって馬車に乗るよう言う。


「ええ、楽しみですわ」


ちょっと口調を令嬢っぽくしてみた。大丈夫だよね?よかった。違和感がないようだ。何も言われない。


馬車に乗り込む。


◇  ◆  ◇  ◆

入学式が始まったが特にこれと言って面白いことはなかった。しいていえば話がめちゃめちゃ長かった。

クラス決めのテストをした後にクラスが発表された。Aクラスだった。まあ当然よね。

1日10時間も・・・。うん、めっちゃ勉強したんだしね。いや、本当のことを言えばたぶん1日10時間も勉強する必要はなかったと思う。前世の知識のおかげで勉強せずとも天才だし?


暇つぶしだったからね。クラスを見渡せば王子もいた。さすがに運命の再開・・ともいかなかった。

目が合った。少し気まずい。話せる距離ではないのでなおさら気まずい。

隣の男の子に話しかけられる。


「こんにちは。麗しいレディ。同じクラスになれてうれしく思います。あなたのような美しいレディと同じクラスだなんてついていますね。私は」


同じクラスなのにナンパですか?ナンパですか?え?初対面の人にこんな態度って失礼じゃないかしら。しかも私のことを知らないなんて。もしかして知っててやってる?王子に振られた哀れな女だと煽ってらっしゃるの?


「あら、ご機嫌麗しゅう。私はエリナ・イリザードですわ。以後お見知りおきを。それと、口説く前に名乗り上げるのが礼儀ではなくって?」


「そうでしたね。俺はアレク。アレク・フェリニクスです。どうぞよろしくおねがいしますね?」


うーん。失礼な人だけど。これであなたなんかとだれがよろしくするもんですか!なんて言ったら友達いなくなりそうだしな~。仕方ないから挨拶だけ。


「ええ、こちらこそよろしく。同じ年なんだし、学園では貴族階級関係なしって言ってたじゃない。敬語は苦しいわ。」


「そうだったな?エリナ。まるで自分が高い階級だと自慢してるように聞こえるのだが?」


あ、そう聞こえちゃいますか~。

でも、敬語はいらないって言ったけど呼び捨てにしていいなんて言ってないわ。


「あら、そういうつもりはなかったのだけれど。公爵家よ。ちなみにあなたは?」


「まじか・・。そこまで高かったとは。俺は子爵だ」


なんかユノリがこっちをにらんでくる。なんで!?話し相手がいないから私だけ話せてずるいとかそういうこと?わかった、話してあげるから睨まないで!!


「では。」


王子の元まで歩いていく。

やっぱりご機嫌な斜めだ。


「2人ともAクラスだったね。」


「・・・。」


相変わらずご機嫌斜めな王子。敬語じゃないのが気に入らないのかな?


「あの、」


何がだめだったのかと聞こうとした瞬間肩を抱き寄せられる。

何が起きたのか最初は理解できなかったけど周りの視線で気づかされた。


「ちょっと!ここ学校だし、今の関係を考えて。」


顔を王子の耳の寄せてつぶやけば周りの女子が顔を真っ赤にしてキャーキャーと騒いでいる。


やっと話してくれたと思えば今度は、


「俺以外の男と必要以上に話すな」


この俺様王子~!なんで婚約破棄なんてしたんだよ本当!嫉妬とか可愛すぎて許せちゃう。

知らなかった王子の一面が知れてうれしい。

八ッ!そうじゃないそうじゃない。周りの生暖かい目が痛いから!


あ・・・。でも中にはひそひそ悪口を言うご令嬢だっている。そうだよね。婚約破棄されたくせに

王子に近寄るなんてだめだったよね。今度からはもっと考えないと。


とか言うと思った?ちょっとはおもったかもしれないけどさ、あっちから婚約破棄してきたんだし、

そもそも肩を抱き寄せてきたのもあっちだし、私悪くないよね!!

あんな奴らとは絶対仲良くしたくない。よく見れば婚約破棄されたとき私に残念ですこと。って言ってきたやつもいるじゃん。許さない。


絶対に許さないんだから。直接的には何もしないけどあいつのプライドをぼっきぼきに折ってやるんだから。


「わかった。ユノリもあんまりほかのご令嬢と話さないようにね?」


「嫉妬してくれてるの?うれしい。嫉妬してるエリナもかわいいよ。」


そういうと満面の笑みを浮かべてきた。チョロ王子。でもかっこいい。王子様スマイルとはこのことだ。

甘ーい雰囲気になったところでちらっと残念ですこと令嬢を見てみると悔しそうな顔をしている。

ざまぁ。この前と真逆ね!いえ、私のほうが笑いあっているから上ね!


・・・。果たして私は何を競い合っているんだろうか。まあいいや。この調子で、復讐してやりますからね!!絶対に見返してやるんだから。


いまいち状況を理解できてないアレク。アレクの目からなんか怒り交じりの悲しみ交じりのなんかよくわからない目線が送られてくる。


やばいやばい。アレクを見てるからまたユノリがご機嫌斜めに。


「エリナはあの男が好きなの?」


なんて答えるのが正解かわからないまま答える。


「いや・・・。」


いいえとはっきり言わないから少しユノリがしょぼんとしてしまう。かわいい。


「私、ほかに好きな人いますし・・・。(ユノリだけどさすがに今ここでは言えない。)」


「え・・・。誰・・・。」


絶望したような顔をする。入学式当日から修羅場か!!もーやだ。現実逃避したい。

誤魔化しておくか。


少し顔を赤められて、「今ここでは言えないです・・・」


いや嘘はついてないからね。


「やっぱりあの男か・・・。ああいう男がタイプなのか・・・。」


なんか誤解されてる。あの男の子がいるから言えないみたいになってるよ!

違うから、まあ確かにかっこいいけど違うから!!


「違いますから!もっとも私は・・・」


「私は?・・・」


やべ。


「やっぱりここじゃ言えません!」


相変わらず視線は生暖かい。


アレクの視線が痛い。

ユノリの視線も痛い。


ユノリはニヤッと笑って耳元で囁いてくる。「じゃあ2人きりの時ならいいんだね?」


くすぐったい。相変わらずまじかでみるユノリはかっこいい。イケメン。惚れます。惚れぼれします。

どこかおどされているような気もして「はい」と答えてしまう。


「いい子。」


頭を撫でられる。思わず顔が赤くなる。ご令嬢たちもついでに赤くなる。残念ですこと令嬢は真っ赤になって怒っている。ざまぁ。

なんか想像していた学園生活と違うんだけど。


いやアレク怖いよ。めっちゃ怖いからその視線をやめてくれ。にらみ合うアレクとユノリ。

前世は腐女子をやってた時もあったから薄い本だって読んだこともある。薄い本の中にこういう物語があったような、、、たしか最初はにらみ合っていたんだけど、話すうちに打ち明けていって最終的には意気投合して恋に落ちただっけ。え、やめてよデジャブ。


「授業始まっちゃうから、またね」


行こうとするとユノリが後ろから抱きしめてくる。なんかスキンシップが激しいよユノリ。おかしいよ。どうしちゃったんだろう。いや授業始まるから。


困りつつもちょっとうれしい。アレクは・・・。

ひぃぃい!怖い怖い。目線で殺されそう。マジで怖いから何!?


「ちょっと!周りの視線が痛いから!!」


「いいじゃん。見せつけてやれよ。」


いやいや。見せつけるも何も付き合ってないし?セリフが甘いし?少女漫画かよっ。


「いい加減にして?」

そろそろ怒るよ?


「はあい・・・」


かわいい。しょんぼりしてる。責められないじゃん!怒られた子犬みたいになっている。


少しだけ微笑みながらも席に着くと授業が始まった。

授業内容は・・・言わなくてもわかるだろうから言わないでおく。





アレクから向けられた嫉妬の視線はエリナへのなのもなのでしょうか。それともユノリへのものなのでしょうか。いまのところBLにする予定はないのですが。

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