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Singalio Rou' Se lef  作者: 篠崎彩人
最終章「雪降る野原に、愛を繋いで」

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終幕「天使」

 わたしのからだが、こおりついていく。ごちごち、かくじつに、しずかにこおりついていく。わたしのこころをとじこめていく。すべてのきもちをとめてしまおうとしている。きおくがおわっていく。せかいがとじられようとしている。わたしとよべるわたしがすべてきえてゆく。

 あるいてきたみちをふりかえってきた。とてもながくて、とてもおもいでぶかい、すべてをおもいだすことなどとてもできないわたしのみち。わたしがいきてきたきせき。それは、このばでようやくねしずまろうとしているのだ。

 いまになってすこし、わたしのいきたみちをりかいできるようになってきた。わたしはずっとこどくだとおもっていた。だから、アイカをこどくにしてはいけない、ひたすらあいさなくてはいけないとおもっていた。だが、わたしははじめから、うえもだえなげきいたみをかんじなみだをちをながしながらもとめてきたあいにつつまれていたらしいじじつを、いまもってしった。いっしょだったんだ。はじめから、ずっといっしょだったんだね……。

 ……おとが、かぜの、わたしをつつむおと、が、がさがさ、した、ききなれない、ものに、かわっていく。……じめん、が、わたし、の、からだに、せつごうする。……そらのいろ、が、しろく、なめらかなもの、に、へんようする。……わたしが、いなくなって、いくからだと、はっきり、とわかる。

 こわい、よ……。さみしい、よ………。だれ、も、そば、に、いて、くれない、よ……。ぼく、ひとり、は、いやだ、もう、ひとり、は、いやだ、だって、とても、とても、あれ、は、いたい、きぶん、だから……。

 で、でも、ぼく、は、ひとり、でも、いき、て、い、く。な、ぜ、って、アイカ、と、やく、そ、く、したん、だ、いえ、なか、った、け、ど、ひ、とり、でも、いき、て、いく、よ、って、あの、ひと、に、だっ、て、や、くそ、く、した、ん……ダ、ぼく……いき、て、いく、ヨって……。


 アイカ…アイ…カ…ア…イ…カ…あ……か…あ………い…………か。あ…あ……り………が…と…………う。さ……よ………な…………ら……………。す…す……き………だ…………て…す…な……お………に……い…え………な………く………て……ご……………


Finale of the Song for the Rose and the Leaf

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