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僕は何を見て、君たちは何を感じて、僕らはどんな思いを綴るのか。

毎日同じような日々を繰り返していた18歳の僕。このやり場のない思いを記録することで、気持ちを発散させようと考えました。今、このタイミングで自分の気持ちを再確認することで自分の現状位置を俯瞰できている気がします。人生は思い通りに物事は運びませんが、イレギュラーなことが起きてもそれを楽しめるぐらいの器量を僕も欲しいものです。

僕の親友の青空くん

しかし空とは不思議なものである。

まるで空間的にも時間的にも全ての瞬間を同時に僕らに共用せしめているものでもある。

ふと空を見上げる時、その薄く蒼い空は不思議と僕に懐かしさを覚えさせた。

まるでずっと昔に感じた匂いを放っているようで、幻想のようにすら感じられるあの頃を微かに醸し出してくれるものだった。

記憶をそのまま映し出すかのように空は永続的にこれからも僕らの頭上に広がっているのだろう。

同時に僕が今もなお、世界と繋がっていることを感じさせてくれる。

これほど頼もしい友はいるだろうか。

生まれた時からの親友。

その偉大な空は僕を頭上から包み込むかのように広がっている。


疲れ切った体に鉄のような冷たい風が容赦なく刺さる。街のサンタの飾りが少し早いが冬の予感を密かに告げていて、日に日に身に着ける服が一枚、二枚と増えてくるほど冬を実感した。赤い西日が誰もいない電車の中を儚げに染める。暖かな暖房はゆっくりと夢の世界に僕を誘う。せっかちな夕日は僕が目を覚ますまで待ってくれず、気が付くと外の町は既に重く冷たい空気に晒されていた。冬は嫌いだ。夏の蒸し暑さは嫌なことも気にかけないぐらい僕のことを必要以上に襲うけど、冬の寒さは空虚さや寂しさを運んでくる。今の僕にとって冬は忙しい時期で、昔と違って雪が降るとただ煩わしく感じた。今と比べるとあの頃の僕は子供だった。雪が降ると外に駆け出して雪玉を作っては友達と投げ合ってビショビショに濡れた姿を親に見られてよく怒られたりしたものだ。降り行く雪から垣間見れる季節の記憶。あの頃感じた切実な想いは今となっては深淵の彼方に隠されてしまって、泣きそうになる顔をマフラーに埋め、ポケットに手を突っ込んで冬月の白さに照らされた雪道を僕は子供の彼と共に歩いた。



MAD CITY

鋭い風が俺の体を突き刺す。

ポケットに手を突っ込み、フードを被り、俺は身を縮こまらせ歩く通り。

真夜中は不穏だ。

俺は用心した。

いつやられるか分からない。

通りはいつだって殺人的だ。

感覚が研ぎ澄まされる。

前から来るあいつは何か企んでる。

野良猫のような威圧的な目を向ける。

今日も通りは殺伐とする。



理解できない僕たち

一見するとあいつは透明。

気持ち悪さが俺を取り巻く。

あいつは透明。

俺は見えん。

あいつが見えない。

勝手な投影をあいつに施す。

自己陶酔した俺が為す。

あいつの存在を恣意的に決めつける。

いつまでも安心しきる俺たち。

しかしあいつは動かない。

動かない。

勝手に決めつけるナンセンスな俺、俺たち。



思い出屋

俺は目が覚めた。

天井の蛍光灯が点滅していた。

どうやら記憶旅行をしていたようだ。

長い旅行だった。

気がつくと30年分俺は旅行していた。

思い出屋はどうやら消えたようだ。

架空の思い出を植え付けられた脳。

脳内記憶チップに映る俺の彼女、家族。

それはただの架空の記憶。

俺は誰なんだ。

本当の自分を知らない。

本当の記憶を知らない。

記憶がないなら、それはまるでただの記録みたいじゃないか。

本当の記憶は、俺は。


僕の涙は理性を含んでいなかった。

感性のみが詰まった、純度100%の涙なのだ。


1日の重みはみんな同じものであり、誰もがいつ死ぬのかなんてわからない。


いつかは皆、歳をとる。

そうしたら僕は、何をするべきなのかな。


夕暮れ時に感ずる騒めき。

笑いながら自転車漕ぐあの子。

つまらん事をしておる俺は、窓の向こうで遊ぶ風を眺めてた。


人は何かに追われて生きる。


空を泳ぐようにゆったりと風に吹かれ流れ寝たい。


世界は漠然だ。人生は実に虚しい。

毎日、繰り返しの生活を送り、自分が何をしたいのか探っている。

部屋に積もり行く埃のように、自らの感情も蓄積され行き、途方も無い深遠の奥底を見つめては、弾力を失いつつある心は行く末を見失って、何もかもが色を失う。


どうせ皆死ぬのさ。

僕の中で死は強迫観念として存在している。

でも僕はだからこそ思う。

死ぬなら、とことん自由に自分を追求して死にたい。

そして自分の証を刻みたい。

生きていたという証をね。


駆け抜ける風景。

真実に急かされる。

事承け良しの異見聞かず。

あーー、堪らなく俺は今日も堕落しきった生活を繰り返す。

真実は遠ざかる。

虚言を吐く。

俺は埋もれる。

あーー、堪らないほど、やるせない気持ち。

行き場を失う。

劣情湧き出る。

真実は遠ざかる。

嘘が真実。

矛盾を孕みながら自己正当化を図る俺を俯瞰。


世界の漠然さに直面してる。前に進めず、明日の事さえも分からない。

ただできることだけをこなす余裕がもうない。

日々堕落しきった生活を送り、自分が何をしたいのか探っている。

部屋に積もり行く埃のように自らの感情も蓄積され行き、途方も無い深遠の奥底を見つめて、弾力を失いつつある心は行く末を見失って、何もかもが色を失う。


彼の屍を見て僕は、やっと彼がこの世から姿をくらましたのだという事実を認識し、それと同時に興味本位で彼の死身を見てしまったことに罪悪感を感じてしまった。


あの夏の日。

僕は彷徨うかの様に街を浮浪して行き着いた先は小さな映画館。

時間は午後9時前で蒸し暑さから解放された待合室では静かさが油の様に部屋に染み付いていて、冷房機の音が微かに響いていた。

僕は途方も無い未来に夢を馳せて、同時に不安感でいっぱいだった。

座席はスクリーンの真ん前を確保して、辺りには5,6人程度しか人は見当たらなかった。

映画を観ていると、僕は何か衷心から感傷的な気持ちになって、自らの過去が映像と共に曝け出されて、そこはかとなく哀しみが溢れだした。

劇場の中は暗闇に覆われていて、そこはまるで100億光年もの遠さを僕に感じさせた。

そこで僕は孤独さと不完全な僕自身を俯瞰した。


都会というのは知らず知らずに我々の気分を張りつめたものにしてしまう。

高層ビルディングの威圧を常に受けながら、鉄の曇り空の重圧を感じながら人々は暮らす。半透明な関係を結びながら暮らす人々。

僕も待った、喧騒に飲み込まれ生きていく。


僕は居場所を欲しがらない。

僕は不確実でいたいのだ。

いつまでも宙ぶらりんでいたいのさ。

思うままに歩き、寝て、時には働いて少ないお金を稼いで、また歩いて、そうしてどこか遠い、ここではない幻想郷を目指し歩き続ける。

そんな僕のことを世の中は疎外したがる。

地に足をつけない僕を妬む。

でもそれは彼らが真に孤独を恐れるからだ。

孤独とは誠に怖いことだ。

1人でいるとあれやこれやと自分の本心が語りかけてくるのだ。

そうして不安に押し寄せられて、それを搔き消すために何かしらにしがみついたりするのさ。




ここまでを読んでくださった方々、ありがとうございました。僕の自己満足的なポエム集でございましたが、ここから各自、何かを汲み取ってくれたらなと感じます。

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