表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷子  作者: 下手の横好き
1/2

1 プロローグ

 おれの友だちは生首だ。

 これは比喩でもなければ例えでもない。彼女は正真正銘の生首だ。

 この言葉を聞いて、おれの事を頭がおかしな奴だと思ったのなら、すぐに立ち去る事を勧める。

 これからおれが語る物語は、そうした《おかしな》話だからだ。無理に聞いても信じられないだろう。

 逆に、おれの話に興味が持てると思ってくれたなら、このままゆっくり楽な姿勢で聞いてほしい。

 では、そうだな――まずは友だちがどんな奴なのか、そこから話すことにするよ。

 あいつの名前は『アイ』。歳は16。性別は女性だ。(ちなみに、おれの妹はアイの事を可愛いと言うが、おれは正直そうは思わない。下の上といった所か?)

 おれ達の出会いは突然だった。

 おれはその日、いつものように朝起きて、飯食って、家族と会話を楽しみ、クラスメイトに妹との仲の良さを茶化されたりといった日常を過ごしていた。

 今日もこのままいつもどおりの毎日を楽しめるんだなと思っていた。信じて疑わなかった。

 だが、日常はあっさりと瓦解した。

 教室に入ると、おれの席に女性の生首が置かれていたんだ。

 しかもおれ以外には視えていないらしい。

 それが、おれとアイの出会いだった。

 そして今からおれが語るこの物語は、この出会いから始まるんだ。

 これは、おれの友だちが、生首から幽霊になる物語だ。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ