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パートナーは誰ですか??  作者: 海歌月
迷い込んだのはアイドルの世界
14/20

14.おひめさまの登場

「お許しが出た?!」

「はい!!」

「やったぁ!!」


 図書館で課題を片付けていたら、茉姫から電話があり、そこで話し合い……という名の直談判が上手くいったと報告された。

 ……ちなみに電話は休憩スペースでしているのでご心配なく。


「そっか。じゃあ、次会うときはアイドル同士だね。」

「はい!」


 通話が終わって、少しだけ伸びをする。

 ……そっか、茉姫もアイドルになれるんだ。よかった。


「よし、頑張るぞ!」

「……誰かと思ったら、河内か。」

「ふぎゃあぁああ?!」

「わぁあ?!」

「……なんだ、佐倉先生か。」

「いや、“なんだ”じゃないだろ。……ん?なんか嬉しそうだな。」

「はい。趣味を楽しめない状況にあった友人が、やっと楽しめる状況になった……というか、問題が一つ解決したんです。」

「ああ、前言ってたやつか。」

「はい。」

「そっか、よかったな。」


 ー・-・-


「か、かわいい……」

「ふっふっふー。改めまして、私のパートナーHimeですわ!」

「改めまして、よろしくねー!Riaちゃん!」

「Himeか……うんうん!なんだか可愛らしいお姫様が増えた!」

「はい!」


 これから2人は衣装やユニット名、その他諸々用意するらしい。

 ちなみにHimeはデビューステージがまだなので、レッスンも普通より多いらしい。


「……大変だね。」

「ううん。全然平気なんだ。レッスンもとっても楽しいの。」

「モチベーションも上がって、テストも絶好調だったのよ。全部最高得点で……本当に、アイドルパワーすごいわ。」

「そっか、じゃあ楽しみにしてる。」

「楽しみにしててね。」


 そこからはあっという間だった。

 Himeのデビューステージが終わったと同時に、AnnetteとHimeのユニット結成がされて……ニュース記事の話題にもなるくらい盛り上がっていく。


「Hime、一気にファン増えたね。」

「うん!嬉しいな……でも、まだまだこれからだよね?」

「そうね。さて、最後はユニット名だけど……」

「それならもう決めてるっていうか、これがいいっていうのがあって。」

「ん?なあに?」

「……ティエーレ、『théiティèreエーレ』ってどうかな?」

「何の言葉?フランス語のように聞こえるような?」

「ティーポットのフランス語。可愛いなって思っててね。」

「いいじゃない!ティエーレ!」


 ……そして、やってきたユニットお披露目ステージの日。

 RiaとUsagiも、そのステージを見に来た。


「こんにちは!『théière』です!」

「これからよろしくお願いいたします!」


 ステージは、すごくよかった。

 息ピッタリで、アイドルでもそうじゃなくても、いつも仲良しな2人を見ると、わたしももっとUsagiと仲良くなれたらいいのにと羨ましく思ってしまう。


「……すごい。」

「うん、すごいね。息ピッタリで、負けてられない。」

「はい。」

「……あれ?大丈夫?」

「え?は、はい。大丈夫です。」


「……Usagiは、普段どんな人なんだろう。」

「え?」

「あ、いや。会ったことないから気になったんです。Usagiの普段の姿ってどんな感じなのかなって。あの2人は同じ学校で、親友なんですけど……なんだか、距離が近くて羨ましいなって。」

「……ごめんね。今はまだ、普段の姿では会えない。」

「いいえ!大丈夫。でもいつか、普段の姿で会いたいです。」

「うん。いつか、ね。」


 ティエーレの2人を見ながら、なんとなく……Usagiとの距離を感じてしまった。

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