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21話 銃声

「はぁ…はぁ……!」

 森の中を小太りの男がつまずきながら走る。

「はぁ…。あっ!」

 地面に盛り上がってる木の根っこに躓き、顔面から地面に倒れ込む。

 手をついて起き上がりながら、また走り出そうと足を前に出す。

「どこまで走るのかな?」

 背後から声を掛けられ、男は動きを止める。

 周囲にはほのかに薬草や香草を焚いた匂いが立ち込めている。

 小太りの男がゆっくりと振り向くと、そこにはさっきまで魔術師と戦っていた腰に剣を2本差し、手には銃を握った少女が立っていた。

 少女は口に咥えていた煙管を左手でもって口から離すと、煙を吐き出してから右手に握られた銃を男に向ける。

「あまり手こずらせないでくれ。聞きたいこともある。」

「…何が聞きたい。」

「あの村の魔人たちはどうした。今はどこにいる。」

「なんだそんなことか…。」

 銃口を向けられた小太りの男は、あきらめたように地面に座りこみ、話始める。

「もうこの辺にはいない。他の場所に運ばれちまったよ。どれだけいるかなんざ数えてねぇな。俺らは村襲って女や子供を捕まえるのが役目で運んだり数えるのは別のチームの仕事なんだ。」

「…そうか。」

「なぁ、もう話したからいいだろ。見逃してくれよ。」

「…そうだな……。」

 手に持った銃の銃身を外して、赤い紋章が浮かび上がったシリンダーを外す。

 銃を分解している姿を見て、小太りの男は急いで背後に向かって走り出す。

 ポーチから普通のシリンダーを一つ取り出し、もともとついていたシリンダーをしまって取り出した方のシリンダーを銃につけて銃身を戻す。

「……誰も、行っていいとは言ってないんだが。」

 ボソッとつぶやいてから、ハンマーを起こして男に向けて銃口を向ける。

 ハンマーに刻まれたリアサイトと銃口近くのフロントサイトを男に合わせ、ゆっくり引き金を引ききった。

 村で上がっていた火柱はすでに消えて、静まり返っている森の中で、火薬のはじける乾いた音が響いた。

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