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第81話 サブスタンス

 このサブスタンスという映画、主演はデミ・ムーアだ。先ずもって「よくもこの映画の出演をOkしたな」という感想を持ち、俺は唖然・呆然とこの映画を観た。いや~~強烈だった。この映画は2024年製作で撮影当時のデミ・ムーアは61歳。そんな彼女がフルヌードで挑んでるだよね。どうしても注目しちまったのはオッパイとオケツ。グラマスな割に極端には垂れていないんだけど、妙に乳首がビョンって感じに突き出てて、立ってる訳じゃないんだろうけど、目が行った。それとオケツをローアングルで、それも明るい照明で映し出してるシーンがあって、うん、60代のオケツだった。


 この映画ってホラー映画なんだよね。だけどお化けや悪魔が出てくる訳じゃなく、死人が生き返りもしない。そして殺人鬼が人肉を切り刻むといったスプラッターでもない。だけどスプラッターを凌ぐほどのグロい映画。俺はホラー映画が大好きで、人間を食っちゃうゾンビ映画観ながら飯が食えちゃったりするんだけど、この映画のグロさは後に残ったわ。うん、なぜか夢に出て来そう……



 まずデミ・ムーアと言ったら1990年の大ヒット映画「ゴースト」が思い浮かぶ人も多いはず。そして1996年の「素顔のままで」ではストリーッパー役を演じ、当時の女性では最高額の出演料。1997年の「G.Iジェーン」では男性兵士と肩を並べる女性海軍兵を演じる為に肉体改造し、更には坊主頭にするなど徹底した役作りで話題となった。っで当時から結構ヌードになっていて、妊娠中も裸体を雑誌の表紙に掲載。

 だけど不思議なことに、売れに売れていた90年代に彼女がどれだけの映画賞を受賞していたのかを調べてみてビックリ。ゴーストの主演女優賞コメディ・ミュージカルでゴールデングローブ賞にノミネートされただけで、映画賞を獲ったことが無い女優だった。

 っで90年代以降となると、確かにデミ・ムーアの名前を見聞きすることがなくなったような印象。唯一あるのが2003年の「チャーリーズエンジェル フルスロットル」らしいが、その時の彼女は40歳。体型の整形疑惑が持ち上がったそうだ。40歳であの映画のエンジェル役に抜擢された事が凄いと思うのだが……

 そんなデミ・ムーアが女優として復活し、なんとゴールデングローブ賞の主演女優賞コメディ・ミュージカルを獲り、アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされたのがこの映画「サブスタンス」なのだ。だけど凄すぎるぞ、この映画のデミ・ムーアわ。いや~~日本にも若い時の彼女のファンや、夜のオカズにって野郎がゴロゴロいたと思う。ちなみに俺はというと、若い時の彼女のヌードを見ても何故だか分からないがエロさみたいなものを感じなくって……好みの問題か? それはどうだって良いのだが、昔のファンの人は観ない方が良いと思うぞ、この映画。簡単に言っちまうと「妖怪」だ。それも身体がどんどんと、それもズブズブに崩れていく妖怪のような老婆がデミ・ムーアで、映画の最後の方では、グッチャングッチャンに殴られ、蹴られ、壁に叩きつけられ、それでも何故か死ななくて、仕舞には肉体が破裂するが、肉片になっても意識があって、もうバケモノ。そしてようやっと死んだ肉片なのだが洗浄機によって払拭される。まるで社会のゴミのような扱いのエンディング。



 61歳のデミ・ムーアの裸体なのだが、あの映像はCGなのか、それとも本物なのかなのだが、本人が次のように語っている。


「演出には一切の調整は求めませんでした。大切なメッセージを伝える為に、自分を犠牲にしてでもこの役を演じる意味があったからです。精神的にも肉体的にも全てをさらけ出したこの作品は、大きな解放感を覚えました」


 確かに全裸で格闘するシーンが凄く長いカットで、あれは……うん、解放されちゃったんだろうね。メイキング映像を観た人の話だと、彼女の身体を精巧にコピーした人形も使われていたようです、と言っていたが、あれだけ動きの激しい格闘シーンは本人だろうね。


 このサブスタンスという映画の中のデミ・ムーアに対し、BBCのニコラスって人は「この数十年の間で彼女が演じた中で最も素晴らしい役」と評価し、「彼女自身のイメージをパロディー化することへの恐れのなさ」に称賛を送ったようだが、それって褒めてるのか? どうにもハッチャケぶりを「大したもんだ」と言ってるように読み取れるぞ。


 だからね~~、この映画のデミ・ムーアに対する評価って、「若い頃にあれだけ綺麗でスタイルも抜群だった女優が、よくも衰えた身体を晒したもんだ。スッゲーな。おまけにお股まで見せちゃって、その勇気に乾杯だ」って評価なんじゃねぇの? だってあの映画はどう見てもB級ホラーだぜ。


 追記


 サブスタンス(substance)って「物質」って意味なんだけど、「何だかかよく解らないけど確実に存在してる物」などを指して使われることもあるとか。

 そしてsubstance abuseとなると薬物乱用という意味だと考えて間違いないそうだ。


 映画を観れば解ると思うけど、薬物乱用って意味に解釈した方がすんなりくる題名なんだけど、俺は「何だかかよく解らないけど確実に存在してる物」って意味に理解したいね。

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