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第8話 海外ドラマLOST その1

 この海外ドラマは様々な意味で超有名だから、あえて俺がここで感想を述べるまでもない、のかもしれないが、やっぱり絶対に書こう、というより書かずにはいられない。


 2004年9月から2010年5月まで米国で放映されエミー賞やゴールデングローブ賞など色んな賞を総なめにしたのがこのドラマだ。そして世界的なブームを巻き起こし「ロスティー」と呼ばれる熱狂的なマニアを生むなど社会現象にまでなった。

 日本国内においても当時はプリズンブレイクやスーパーナチュラルと共に三大海外ドラマと称され第二次海外ドラマブームの火付け役とも評価され、現在でも「おすすめ海外ドラマランキング」と謳ったサイトに必ずといって良いほどランクインしている人気ぶりだ。


 そのLOST、本作が放映される前から話題が提供されていて、アメリカで放映されたパイロット版では16億円という破格の製作費が使われプロデューサーが解雇ーーこれって凄いよね、誰の決済も取らんで16億円つかちゃったって、まさか「俺様がルールブックだ!」とか平気で言っちゃうような誇大妄想狂がプロデューサーだった?


 ファイナルシーズン(シーズン6)に出演した真田広之は、映画に比べると撮影スケジュールが忙しいテレビドラマには二の足を踏む俳優だったらしけど出演を決めた理由を次のように語っている。


 全編フイルム撮影、更には一度に何台ものカメラを回し、しかもワンシーンを何テイクも撮る。時間の掛け方も予算の使い方も映画と全く同じだった。撮影中に「これはテレビドラマだ」と意識した事など一度もなかった。


 しかしだ、しかしながら日本国内でのLOSTの評価はあまり芳しくない。低評価を下した人の大半が「いいだけ引っ張りやがって、あのエンディングはなんだ?! 視聴に費やした俺の時間を返しやがれ!」ってな具合だ。

 そうなのだ、意外なほどにエンディングの評判が悪いのだが、それはひとえにエンディングが「あえて誤解を招くように作られている」からで、解釈が非常に難しいエンディングなのだ。そう言う俺も初めて視聴した際は「はぁぁあああ??? なにこれ……」と愕然となり、しばらくの期間ーー何年もの間、LOSTの事は頭から追い払って過ごしていたものだ。


 ちなみにそれまでの海外連続ドラマは「CIS」や「LAW & ORDER」など一話完結型が人気で主流だったのだが、LOSTのようなシリーズミステリーものの大ヒットは米国テレビ業界に凄まじい影響を与えている。

 だが連続ドラマといっても長い…長すぎるのだ、LOSTは。1シーズンが平均20話超で構成され、それが6シーズンあるから全部で120話以上の超・超長ミステリーだ。

 これってどうなんだろう……? 最近視聴した「THE 100」ってドラマも随分と長かったんだけど、1年で1シーズン分を制作して次のシーズンは来年、って具合のようだから、出演している男優や女優がもともと爺や婆でなければ6シーズンもやればリアルに6年経ってるからかなり劣化が進んじゃった俳優もいて、「THE 100」なんて100人のテーンエイジャーが地球外の星でサバイバル…って設定だったのに、ファイナルシーズンでは「この俳優はヤバイだろ…随分と肥えちゃってどんだけイイもん食ってんだサバイバル生活で…」って感じに成長しちゃってて、そういう意味ではLOSTでもケイト役の女優がちょっとヤバかった。


 ところで俺がLOSTのDVDを初めてレンタルしたのは、もうかれこれ15年ほど前で、おそらく他のDVDを借りた際に予告編ダイジェストでLOSTを観たのが切っ掛けだったと思う。そして本編を借りた俺は「このドラマはすげーーー!」と見事にハマってしまったのだ。真田広之談ではないが、金の掛け方がハンパねぇ~のは観て直ぐにわかった。後から知ったのだがハワイロケで本物の旅客機まで購入したらしい。併せて、米国ドラマの脚本家は一人ではなくエピソード毎に違った脚本家がメインとなってストーリーについては複数人でアイデアを出し合って練るのが珍しくないらしい。だからなのか超おもしろい。

 蛇足になるが日本の連続ドラマが極端におもしろくないのは、きっと脚本だろな。あの「テセウスの舟」に至っては俺は脚本家の首を絞めてやりたくて本当に歯ぎしりしたもんだ。あれじゃ~たんなるファンタジーだろ! サイエンスにするつもりがないのかよ! それともサイエンスとファンタジーの違いも判らないトンチキが脚本家だったのか? 書いている内にだんだんと腹が立ってきたのでもう一つ書くが、ドラマ白夜行、あれはいったい何なんだ? 白夜行は幻夜へと続き、更には三部作になるかもしれないと言われている小説だ。それをあんな風にアレンジしてドラマ化しやがった脚本家って誰よ! どうにも日本では脚本家はたいした才能もないのに妙に自信過剰なやからが多く、それが鼻につく。白夜行の作者:東野圭吾もドラマ版白夜行を視聴したが頭にきて映画版を作るよう働きかけた、との噂があるが、そうだろうよ、うんうん。


 だが米国連続ドラマにも悪い点がある。視聴率が悪けりゃ、又は落ちたら、容赦なく打ち切られる。だから強引にエンディングに持って行って視聴者にしてみたら「…なにこの終わり方」ってドラマも多い。それだけならまだ良いのだが、逆に視聴率が良ければーー嬉しい悲鳴なのだろうがーーそのドラマを終わらせてくれないのだ。LOSTが米国で放映された際には正にそれで、制作者サイドは終わりが見えない中で新たなエピソードを作り続けなければならない使命を帯びていたらしい。一話完結タイプのドラマであればそれも容易であろうが、長編ミステリーでは強烈に難しい。結果として回収不能の伏線だらけの「放置プレイの嵐」だ。だからLOSTを視聴する際には細かな矛盾は「まぁいっか~」で済ませるしかない。


 それともう一つ言うが、LOSTをレンタル開始直後(又は動画配信直後)に視聴すると失敗する。俺がそうだった。というのも次のシーズンが視聴できるまで期間が空いてしまうと以下のような結果になる。

 新しいシーズンであっても本編が始まる前に「LOST前回までは…」のナレーションと共にそれまでのストーリーがダイジェストで流れるのだが、それを観ても「あれ??」てな感じであまり詳細には覚えていないのだ、間隔が空きすぎて。そんなところにもってきて強烈なのが伏線と謎の存在だ。ミステリーだから当たり前に謎があるのだがその謎が多すぎて、一つの謎が解明される前に次の謎、そして別の謎ってな具合に謎がどんどんどんどん増殖していき、それもシーズンを跨いでしまうから謎の存在じたいを忘れてしまう。おまけに伏線なんてまるで覚えていられないから、回収されたもんだか放置プレイなのかもどうだって良くなる。


 それではどんな視聴方法がベストなのか。「全話を一気に観る!」それしかない。そうだ、一気にだ。それもメモを取りながらだ! 121話で構成されているLOST。一話が大よそ40分だから実質80時間と40分間。動画配信ではなくDVDで視聴する場合で計算してみるが、57枚に収録されているから、デッキに入れたり出したりする手間や、他の映画宣伝をすっ飛ばす手間、3時間ごとの小便タイムなどを考慮すると……それとLOSTは日本語吹き替えで視聴するに限る、というのも吹き替え声優陣の声が恐ろしいほどにマッチしているからで、全くもって違和感を感じない。だからDVD挿入後のセットアップにも若干の手間が必要だ。それら全部を考慮すると、俺の計算では83時間と16分間だ。もちろん途中で寝るな! 飯も食うな! 小便も1回30秒で全部を出し切り、しずくを切ってる暇もないぞ! 当然だが手も洗うな! そんでもって学校だの仕事なんて論外だ! これは動画配信で視聴する場合も同様だ。だから、これからLOSTを視聴しようと考えている紳士・淑女諸君は覚えておくがいい。

 それと、何故メモを取りながら観なければならないか? について説明するが、けっこうな数の登場人物が出てくるのだが、その登場の仕方が「その後のストーリーで回収されるだろう伏線」だったりするため、登場したんだけどその後はしばらく登場しなかったりもするから、「あれ…これって誰だっけ? 確か以前にも出てきたよな……」ってな具合に。更には、ストーリーが展開する時間軸が複雑なのだ。一つは当然ながら現在進行形の時間軸だ。二つ目は登場人物の過去にスポットライトが当たる「フラッシュ・バック」の時間軸。三つめが登場人物の近未来を描く「フラッシュ・フォワード」の時間軸。そしてとどめが「フラッシュ・サイドウェイ」という完全に別の時間軸ーーパラレルワールドの世界だ。おまけに現在進行形の物語の中ではタイム・ワープまで出てくるから始末に悪い。

 ちなみに最終話では死後の世界まで出てくるために「フラッシュ・サイドウェイ」という画期的な手法を取り入れたのが仇となり、LOSTのエンディング評価を著しく下げてもいる。


 幾度も記載したエンディングについては最後に述べようと思う。その前に登場人物に触れるとしよう。


 LOSTには主役級の登場人物が何人もいる。しかし、どいつもこいつも普通のヤツではないから、そいつらに対して感情移入が難しい、というより出来ない。「コイツ嫌いだ」を通り越し、「張り倒してやりたい……早く死んじゃえ! いーーーや俺が殺す!」と怒りを覚える奴ばかり出てくるもんだから、もの凄いストレスを抱え続ける。

 そういったクソ野郎どもの内の何人かをこれから紹介するが、演じた俳優陣はこのドラマが公開された当時は無名だった者が殆どで、LOSTの大ブームと共にブレイクしている。視聴して誰もが思うのが「この俳優、すげークオリティ高いけど…誰?」。そうなのだ、日本の映画やドラマに大挙して出てくる大根役者や棒演技なんて一人もいなくって質が超高い演技に驚かされる。


 ここまで長々と書いておいて今更なのだが、物語の設定を書いていなかったのに気が付いた。

 物語は、2004年9月22日、シドニー(オーストラリア)発、ロサンゼルス(米国)行、オーシャニック815便が南太平洋上の島に墜落し、大半の乗員・乗客は死亡するが40数名が奇跡的に助かる。その生存者たちは当然救助を待つが、誰も来ない。この島は何処にある島で、いったい何なんだ? といった設定で物語が始まる。

 それでは主だった登場人物を紹介しよう。ちなみにここからは登場人物のエピソードにも触れるために多分にネタバレが含まれる。


【ジャック】

 外科医だ。他にも主役級の登場人物が何人かいるが、この人物が主役だと言える。しかし、俺にとってどうしても好きになれなかった登場人物の一人だ。

 生存者の中で唯一の医者であり救命技術を持っているから結果的にリーダーに祭り上げられる。本人も異常なほどの責任感ーーこれ本当に異常で、決断するのがリーダーでそれが俺なんだ! って思想に凝り固まっているのだが、父親に「お前は失敗を受け止められない」と図星を突かれたことがトラウマになっていて自分に自信が持てない。その弱点を克服しようと背伸びをしている。要は他人の助言を全く聞こうとはしない頑固で独善的な男。そんなんだから他のリーダー的な人物たちとことごとく衝突する。とにかく誰かに合わせるって事が出来ないから、この男を中心にもめ事が起きる確率が異常に高い超トラブルメーカー。だけど本人にはトラブルメーカーの自覚がなくって唯一の医者ときたもんだから、取り扱い注意の極めて厄介な男。ジャック役を演じた俳優ですら「嫌いなタイプだった」と言っているのには笑った。


【ケイト】

 人を殺して護送されている最中に飛行機墜落事故で島でのサバイバルを余儀なくされた女。

 だが「目立つ男が大好き~」女、というか男なしにはいられないタイプで、絶えず男を物色していて、目立つ男が現れると意の一番に近づき、そしてしなだれかかる。だが単なる「男好き」だけの女ではなく、過去に犯した殺人の方法に至っては「狂人」の部類に入る。

 特技には、子供の頃に義父の趣味ーー山でのサバイバルに何度も同行するを経験しているために、足跡を辿る技術を持ち合わせている。それ故に重宝がられるが、何にでも「なに、なに、それってなんの事?」と他人の話に首を突っ込む癖があり、相手もケイトのそのしつこさに負けて「誰にも言わないでよ、特にジャックには絶対に内緒よ」という条件で教えてくれた話を速攻で、それもジャックにベラベラと喋るバカ。おまけに超厄介なのが男が絡むと「待つ」って事が出来ない。いい男が「危険だからここで待ってろ」とケイトに言うと、口では「わかった」と言いながら絶対に隠れてついて行く。そんでもって必ず敵に捕まり人質にされる。それを何度も何度も繰り返す「隠密計画」をぶっ壊す達人。銃の扱いにも慣れていて人も殺してるんだから武闘派と思いきや、肝心な時にはクソの役にも立たないというか、「か弱い女を演じてるんだろ、オメェわ! 男に助けてもらいたくてウズウズしてだろ!」としか思えなくなった。

 とにかく何度でも騙される世界一のバカ女「白雪姫」のような存在がケイトだ。


【ロック】

 年齢不詳のツルッパゲおやじ。40代との設定らしいが墳飯ものだ……が父親が出てきたので改めて40代なのだと納得を試みたが、見た目は「誰かの息子」だとは絶対に思えない爺。

 冷静、沈着で決して声を荒げたりしないからソーヤ(主役級の男)に「ガンジー」とあだ名をつけられるのだが、年下であろうリーダーのジャックに対しては異様な闘争心を燃やし、どんどんタンパラ爺に変貌していく。結局はジャックとロックは似た者同士で「超」がつくほどの頑固者で融通が利かない。

 そして、このハゲは足が不自由で車いす生活なのだが、飛行機が島に墜落して奇跡的に助かった以降は何故か自力で歩いたり走ったりが出来るようになり、この謎についての解明が最後まで分からず仕舞いというか、完全スルーだったような気がする。

 物を知っている風を装っているが、このハゲのせいでブーンという名の生存者(男)が無駄死にしている。それも飛行機墜落事故で奇跡的に助かったのに、木に引っかかっているセスナ機を見つけ、それにブーンを乗り込ませ、重みでセスナ機ごと地面に落下。「ぇぇえええええ??!!」と思わず声が出てしまう死に方をさせたハゲ。そんな信じられないほどの無駄死にをさせておいて、それを胡麻化そうとしている。

 それと確かシーズン3に出てきたナオミという女が信用できないとか絶対に嘘をついているとかほざき、ナイフを投げて刺し殺す。普通そう思ったら、しばらく様子を見てシッポを掴むとか、色々と質問して矛盾点を突くとかするだろ。ところがこのハゲときたら、誰もそこにハゲがいる事に気が付かない木の陰からいきなりナイフを投げやがった。この思い込みの激しさは、やはり「狂人」の部類に入る。

 このハゲの思い込みの激しさをクローズアップさせたエピソードがある。それは108分毎にコンピューターに決まった数値を入力しなければ世界が滅ぶと聞き及び、ジャックなどは「そんなバカな話があるか!」と言うのだがハゲは頑なに世界滅亡を信じて数値を打ち続ける。しかしある組織の実験ーー人はこのような環境に置かれるとどのような行動を取るかの実験、との疑問が芽生え、考えが180度かわる。エコー(男の生存者)は「いや、これは実験などではない。打ち続けなければダメだ。アンタが打たないのであれば俺が打つ」と言ってるんだから、「あ~そかい」って代わってもらえば良いのに、エコーが打つのを力ずくで辞めさせたもんだから危なく世界が滅ぶ寸前までいっちゃって、そんでもってようやっと「私が間違っていた…」と言い出す始末。

 しかし気の毒なくらいやる事なす事うまくいかない男でもあり、そもそも何故に車いす生活になったのかについてが凄くて、アンソニーという名の実の父親の肝臓がダメになって、その父親に肝臓を騙し取られたハゲ。そんでもってハゲは父親に対し「なんでなんだ、どうして僕の肝臓を騙し取ったんだ、親子だろ」と何度も何度も説明を求めるのだが、面倒になった父親にビルの8階から突き落とされて車いす生活に。LOSTの登場人物の中で俺はこのオヤジ(アンソニー)の事は案外好きだぞ。うん。とにかく自分の欲望に正直なんだよな。

 他にも「うまくいかないエピソード」が沢山あって、島からの脱出に成功した6人を島に連れ戻さなければならない、というちょっと「??」が付く使命感に燃え、深ーーーい井戸に降りるのだがその際に叩き落ちて足を開放骨折。そんな状態なのだがその途端にーー落ちた途端に島からの脱出に成功したが、そこは「ここは何処だ?」の砂漠のど真ん中で折れた足が痛いとのたうち回っていると遥か遠くに車のヘッドライト。「おーーーいこっちだ、助けてくれーーーー! ここにいるぞ!」と叫び続けるのだが、その車のドライビングテクニックときたらムチャクチャで、全くスピードを緩めないままでハゲに向かってくるもんだから、「たすけて……く………お? ぉぉぉ…おおおおおおおおおお!!」と危うく轢かれかけるが、止まって車から降りてきた男たちは英語が全く喋れない連中でチンプンカンプンな言葉を喋りながらハゲを車に乗せ、どこだか分からない病院に直行。そこの医者も英語がダメで、ハゲは「あなたは……おおお……いったい誰……ぁぁぁ」と呻きながら聞くが、そんなハゲをガン無視の医者は、ハゲの足から飛び出ている骨を強引に真っすぐにするもんだから、あまりの激痛に失神したハゲ。笑った。

 それともう一つ。このハゲは物語の途中で死んじゃうんだけど、その死に方までがふるってて、先ずは首を吊ろうとするんだよね。だけど寸前のところで突然現れたベンジャミンーーこいつは生存者ではなく「他の者たち」と呼ばれる奴らのリーダー的な人物ーーに止められ死ぬのを思いとどまるんだけど、そんなハゲと会話をしていたベンジャミンは何を思ったのか自分が助けたはずのハゲの首を絞めて改めて殺しちゃうんだよね。ギャハハハハハ。このハゲの行動ときたら死ぬ事までうまくいかない。


【マイケル】

 一人息子と共に飛行機墜落事故に遭った黒人なのだが、他の追随を全く寄せ付けない「キング・オブ・くず宇宙チャンピオン」だ。

 低能、ヒステリック、いつでも誰にでも怒鳴り他人の話をまるで聞かない愚か者、自分さえよければ他はどうだっていい卑怯者、世界一のバカ、救いようのないクズ、自分に不都合な事象が発生した際にはそれが偶然であろうと速攻で犯人を決めつける被害妄想の巨人、自分の利益のためならそれが犯罪であろうとやるのだが深く考える事が出来ない脳みそしか持っていないから全部が失敗するミミズよりも頭が悪い男。それが建設業との職業設定だから欠陥住宅造らせたら右に出る者がいないと思われる。

 いったん息子のウオルトと共に島から出る事に成功したのだが、仲間を裏切った代償に島から出られたと息子に打ち明けたもんだから、息子からも人間のクズだと罵倒され、貨物船に潜り込んで陰から島の仲間を助けようと試みるが、その貨物船が爆発して生死不明。後に幽霊となって登場するから死んだのだろうが、ドラマの制作者ですら嫌ったか? と思いたくなる死にざま。人が生まれながらに持つ原罪を一身に背負ったイエス・キリストですら「あなたは赦される」とは口が裂けても言わないだろう。だからといって最後の審判で地獄行かと言えば、エンマ大王ですら「こっちに来るな!」と拒絶されるだろうから幽霊になってフラフラしてんだろ。


【アナ・ルシア】

 ロス市警の女警官。

 墜落したオーシャン815便は空中で爆発を起こし前方部分と後方部分に分かれて墜落していて、シーズン1からの登場人物たちは皆前方部分に乗っていた生存者なのだが、シーズン2から後方部分の生存者が現れ、このアナ・ルシアが後方部分の生存者たちを率いていたリーダー。

 強烈なキャラクターで顔つきも憎たらしい女。パッツンパッツンのローライズのジーパンを穿き――ローライズすぎてあらぬモノが見えてしまうのではと思われるフアッションなのだが、目つきが悪く――まるで腐った魚のような目つきのせいで女に見えないし、とにかくとことん可愛げのない性格のせいでヤッパリ好きになれない……というより大ッキライだ!

 この腐れ目女が出てくる度に無性にハラが立ち、早く死ね、それも観てるこっちが溜飲の下がる死に方をしやがれ、自分の愚かさに気づいて後悔しながら、それでも周りの者からツバを吐きかけられながら、呻き、苦しんでだ。さーーー死ね、早く死ね、チクショウ……と念仏のように呟きながら視聴していたのだが、死んでくれない。その内、この腐れ目女、シャロン(女の生存者)を誤って撃ち殺してしまう。シャロンは元イラク防衛軍で拷問の名人だったサイード(男の生存者)と良い仲になった女だ。さーついにきたぞ。イーーーッヒッヒッヒ。サイードにやられてしまえってんだ。ざまーーみやがれ。ところが聖人のようなふるまいのサイード。マジかよ、やらねぇのかよサイードさんよ。昔を思い出せ、お前はそんなヤワな男じゃなかったはずだ。目には目を…ってハムラブ法典を知らんのかチクショウ。

 しかしこの腐れ目女ときたらジャックたちと合流以降はだんだんと良い人に変貌していって……冗談じゃねぇぞ、俺のこの気持ちどうしてくれるんだ、これ以上いい人になるまえに死んでくれって。ダメだ…まじでイイ人になっちゃったよ。それも男の尻ばかり追いかけてるケイトよりずっと頼りになる武闘派じゃん……でもやっぱり顔が嫌いだ、と考えている時だ、いきなり死んだ。何の前触れもなく唐突に撃たれて死んだ。はぁぁあああああああ??!! なんだこの超無駄な死に方は? おいおいおいマジか? 実はまだ生きてんじゃねぇのか? いいだけヒールなキャラ醸し出しながら登場しておいてこれはないだろ。それもよりによってキング・オブ・くず宇宙チャンピオンのマイケルに撃たれただと~! あり得ねぇ。死に方までむかついた。


【ナオミ】

 物理学者のダニエル(ひ弱な白人男)、人類学者のシャーロット(下半身が妙にガッチリとした白人女)、霊媒師のマイルズ(東洋人男)の護衛役として島にパラシュートで降りた女。

 黒人なのかインドかアラブ系なのか判りにくい肌の色をしているが、美人でスタイルもよい。

 困難を極めるだろう島での3人の護衛役なのだが、自分のスキルならなんの問題もない、と大口を叩くから相当な使い手なのだろうと想像して観ていたら、なんの使い手なのかも分からないうちに敢え無く死亡。なんなんだコイツは??? パラシュートで降りて間もなくだぞ。生白くて「運動はまるっきしダメなんです」ってタイプのダニエルですら生き延びて色々と活躍するのに、お前がここで死ぬか? それも護衛の役割を果たしながら死んだのなら解るが、パラシュートで降りたもんだから他の3人と離れ離れになっちゃって、その3人を見つけられないままでロックが投げたナイフに刺されて死亡って、こいつが登場しようがしまいが物語にはまるで影響しないだろ。変な期待を抱かせただけに嫌いになった。


【ジュリエット】

 ダーマという組織で不妊治療を専門に研究していた超上から目線の女医。

 俺が大嫌いな石原真理子に似た顔が死ぬほど嫌い。その上、女医のクセにどこで格闘技を習ったんだ、と思うほどに強くて、それも許せず、ケイトと取っ組み合いのケンカになった時など、俺は大嫌いだったケイトを腹の底から応援したが、あっけなくケイトが負けてしまい、ジュリエットに対してどうしようもないほどの嫌悪を覚えると同時に、「ほんとーーーケイトはクソの役にも立たねぇーー!」って叫んでいた。

 ベンジャミン(他の者たちのリーダー)がなぜかジュリエットに惚れていて、しかし口説くことができない気弱なところもあって、そんなベンジャミンの気持ちを知っていながら女房持ちの男と寝るのだ。そんでもってその男の女房に「うちの亭主とヤってるとこを見た」とまで言われて、ようやっと胡麻化しきれない悟った石原真理子似のビッチは男の女房に「許して…」と謝罪するのだが、それでもその男と関係を続ける超ウルトラくそビッチ。誰かこのビッチの股間を蹴り上げてくれ。それもスネに鋼鉄のプロテクターを付けて走り込んで思いっきりだ! やれ! やってくれ! 俺は手を叩いて喝采するぞ!


 ここまで書いて文字数が10,000字をオーバーしているのに気が付いた。

 残りの主だった登場人物の紹介、それとLOSTの評価を真っ二つにしたエンディングについては、「その2」に書く事にしよう。

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