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高校2年の冬、僕は人を殺した。  作者: 小西行長
2章  No.15 詩人 ①共犯者
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役者F 毒に取りつかれた女 アバラ

「おい、今、時間あるか。」



 紫の髪をしたポニーテールの女は、タバコを吸っている。警察の制服すら着ておらず、黒い服を着ている。端正な顔立ちをした女は、タバコを灰皿に入れる。



「ある。」

 無愛想に、彼女は返事を返す。



「じゃあ、質問を3つだけさせてくれ。」

 相手に負担にならない質問の量にする。こくりと興味のなさそうに、彼女はうなずいた。



「まず、1つ目の質問。お前、元公安か?制服を着ておらず、比較的自由な服装だからそう思った。違う、か?」

「ああ、元公安だ。」

 少しの間の沈黙のあと、神﨑はたずねる。



「2つ目の質問だ。今の公安のトップの霧谷という男について、教えてくれ。」

ため息をつきながら、彼女は重い口を開ける。



「あの男は……。賢い男だ。公安が壊れかけの時に、ものすごい速さで立て直した。ただ、あの男からは何も感じられない。今まで、自分の能力を隠していたが、まだ隠しているような……。」



 ものすごい表情の彼女は、今にも人を殺し始めそうだった。般若の面を悟られないようにつけている仮面。なるほど、彼女は誰も信用していないのだな。



「では、最後の質問。父の影彦の墓参りには、毎年、行っているのか?」

 突然、胸ぐらをつかむ。



「てめえ、何か知ってんのか!!」

「さあ、生前の影彦さんのことは、よく知っているが。」



 とぼけたような返答に、彼女は俺をひどく睨み付けた。つかみあげた部分にもうボタンはない。被害は、最小限ですんだか。



「もし、知っていることがあるなら、今のうちに吐いとけよ。じゃないと、殺すぞ。」 



 現実味のない声が響く。本当に殺せると思っているのだろうか?





「残り2人。やはり、こいつらは鈍い。ぬるま湯につかりすぎているな。」



 このままでは、あいつどころか、あいつと会う前に死ぬだろう。



「たく、雨宮さんも人使いが荒い。死にかけの時に普通、連絡をよこすか。」



 怖かったのは、本当だ。ただ、面白いという好奇心の方が、今は勝っている。全て知っていて、リアクションをとるのは難しかった。



 でも、犯人を絞りこむためには、こうでもしないと、な。サイコロの音がなる方へ、今度は足を進めた。

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