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国民選別ウイルス

作者: まよ

この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

とあるウイルスが開発された。

そのウイルスは絶大な感染力を誇る。感染者と対面して会話するだけでも、または同じ部屋に数分いるだけでも感染する。

呼吸器系にのみ影響を及ぼし、外見には影響を与えない。なので感染者は見た目にはわからない。

潜伏期間は約二週間。感染者も自分が感染者と気付くことなく二週間を普段通りに過ごし、その間に感染者を増加させる。その感染者が、といったように鼠算的に感染者は増え続ける。

実のところ、このウイルスの脅威は感染力にはない。呼吸器系に影響を及ぼすというところにある。

呼吸器。人間は呼吸をしなければ生きてはいられない。その呼吸を奪うのだ。臓器のように一部を摘出しても生存が可能なものではない。確実に人間を死に至らしめる。

ただ、このウイルスは呼吸器への影響を最低限に調整されている。感染者を無差別に殺すわけではない。呼吸器系に持病がある人や、呼吸器が弱ってきている、特に高齢者に影響を与えるレベルに調整されている。

何故そのような調整がなされているのか。その裏には大きな組織が関わっていた。真相は三十年後に明らかになる。

三十年後また同じようなウイルスが蔓延するのだ。絶大な感染力を誇り、呼吸器系に最低限の影響を及ぼすというウイルスだ。奇しくも三十年前に解決した少子高齢化や年金問題が再び取り沙汰された頃に。


国の対応の遅さは集団免疫の獲得をめざしているのではない。静かにそして合法的に人口を減らすためであったのだ。国として利益にならない人間を選別し、一部の富豪からは治療費として資産を吐き出させる。

こんなウイルスが誰の命で開発されたのか。


おっと、こんな時間に来客だ。誰ともアポイントメントはないのだがな。

この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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