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赤みに欠ける紫の

作者: ロレル

部活の合宿、電車を改造した部屋。


3日目の夕食、キャベツとウインナーがメインのケチャップ味の鍋が全員に不評で、持ち込み禁止のはずのお菓子とジュースもなくなって、抜け出して買いに行こうと決まった夜。


コンビニへ抜ける公園に疎らに立つ明かりがバカみたいに眩しくて、肝試しする気にもならなかった。


選ぶのに時間を掛けすぎて、一人遅れた帰り道、ふと見上げて、田舎の満天の星空が雲で隠されていたことと、その雲が街灯に照らされてくっきりと色付いて見えるのに気付いた。


青空の下なら真っ白だろう雲は、夜空より近くて明るく見える。夕焼けや朝焼けのようには染められていないけれど、含みはある。青では幅が広過ぎる。


そうして、上の空のまま家に帰って、何色に書こうかと色鉛筆を眺めながら思い付いたのが、


赤みに欠ける紫の雲、淡く霞んだ深い夜。


またいつかみたい色。



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