表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の世界  作者: Sal
8/172

【第八話】崩壊編:動き出した者達

「あ、いたぞ、トモダチ」


 黒いローブで身体を包んでいる人物。若干、今までのやつらと雰囲気が違うが。


「渡り廊下か。こっちの方に来てるな」


 ちなみに、僕らは今、職員室の窓から外の様子を見ている。僕らの教室は2階にあり、行動がしにくいと判断したため、1階のこの部屋に移動したのだ。傍で男が気絶しているが、気にしない。


「にしても、なんだありゃ? リーダー格か?」


 これまでのやつらのローブは、ただの真っ黒な布だったが、今、渡り廊下を歩いている『悪魔』のローブは、袖の部分や首周りの部分に銀色の刺繍がある。


「ま、下っ端だろうと幹部だろうと、『魔王』を見つける鍵を持ってれば関係ないさ」


「だな。行くか、秀」


「ああ」






 暗い教室の中に一人、眼鏡をかけた少年が座っている。


 彼の目の前にはパソコン。そう、ここはコンピュータ室。


 その黒い画面には、白い文字が延々と並んでいる。数分してる間に、彼は目当てのものが見つかった。


 パソコンの電源を切り、すぐさま行動を開始する。


 彼は、彼の戦いを始めようとしていた。






「『悪魔』に話し合いを持ち込むとは、いい度胸だな、アァン?」


「質問に答えてもらおうか」


「あのな、指導者なんてのは簡単に教えられるわけねぇだろ、アァン?」


 僕らは、渡り廊下を歩いていた『悪魔』と対峙している。


 やはり、他のやつらと違う。服装だけではない。


 どこか、『存在』そのものが違う。


「そういうのは、力尽くってのが相場だろうが。男ならかかってこいや、アァン?」


 僕らは身構えた。


「あぁ、そうそう、オレをそこらの野郎共と一緒にすんなよ? オレは心だけを『悪』に染めたようなニセモンじゃねぇからな」


 ローブがめくれ、ほんの少し顔が見える。


 灰色の肌。異常に鋭い犬歯。見えたのはそれだけだったが、一つの結論に至る。



「オレは正真正銘の『悪魔』だぜ」



 これは簡単にはいかなそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ