表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の世界  作者: Sal
50/172

【第五十話】風邪と知らせ

 ピピッ。


「……38度6分か……」


 体が、やたらに寒い。


 それに、頭も痛い。


 いや、やっぱね。人って、後先の事考えて行動しなきゃ駄目だね。


 あんな寒い夜に出歩くものじゃないよ。


「……今日も休むか」


 どうやら、かなりたちの悪い風邪を引いたようで、昨日一日ずっと安静にしていたのに、まるで良くならない。


「……はよ、秀。ふわぁ~あ……具合はどうだ?」


「ああ、トモダチ。おはよう。今日も無理そう。先生に伝えといてくれ」


「わかった、伝えとくぜ……。あ~……体がだるい……」


「昨日、雪合戦したんだっけか?」


「ああ……まあな」


 あの先生のことだ。


 どうせ、かなり本格的なルールでやって、魔法とかもアリにしたのだろう。


 疲れるはずだ。


「そういえば篭は?」


「まだ起きてきてないぞ」


「……おはよー……」


 噂をすれば何とやら。


 ゾンビのような声で、篭が起きてきた。


「コホッコホッ、おはよう。どうした、修行の古傷でも痛むのか?」


「ねぇよ、そんなの。……お前、案外、元気そうだな」


「話す余裕くらいならある、って話。実際は……エホッエホッ、具合が悪いことこの上ない」


「ふーん……。あ、そういえば昨日、まーさんも休んでたな」


「……マジ?」


「ああ、ヒナさんの話によると風邪らしい。最近、流行ってんのかね?」


「あ、あはは……」


 何だろう、この罪悪感に似た感じは。


 やっぱ、アレが原因だよな。確実に。


「ま、しっかり休んでさっさと治せよ? 何か、もうすぐオレ達のクラスに転校生来るらしいし」


「へ?」


「あ~、そういえばそんなこと昨日のホームルームの時に先生が言ってたぜ。しかも2人」


 ……これは驚きだ。


 この学校に来る、ということは、それなりの人。しかも2人。


 一体、どんな人なのか。どんな力を……。


 それより、転校の時期が微妙すぎやしないだろうか?






 この時は、あまり深く考えてはいなかった。


 しかし、この1週間後2人が来た時、その個性的過ぎる姿に、僕はひどく困惑することとなる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ