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きになるはなし  作者: 雲雀 蓮
時間では癒えぬ傷
69/70

六十七本目

**



思いだした、と言うには程遠いのかもしれない。



「まぁ、春樹が外に出られたっぽかったのにね。

 それに咲希ちゃんだって死んじゃってたかもしれない。

 ・・・それなのに、その時で終わらなかったんだよ」



一息入れるために彼女は大きく伸びをした。

彼女の言うような世界を見たことがある。



確か村の外へ出て、近くを通った人が助けてくれた。

その後病院に入院して病気であることを告げられて。

そして、彼女からもらった本が手放せなくて。

夜寝てもあの時の出来事が夢の中で繰り返し起こった。

何もかも忘れることができずに、僕は只管泣き続けていたのだ。



最後に眠りにつくように、願ったんだ。

「彼女達を助けたい」と。



「うーん、なんでだろ?遙香が巻き戻したのかな?」

「・・・・・・」



言おうか言うまいか悩んだ。

彼女に嫌われてしまったらどうしよう。

そもそもこの記憶が正しいのかすら判断できない。

というか、これは記憶なのだろうか。




「でも、その後からみんなの死ぬ回数が増えたんだよね」




しょんぼりしたような顔で、彼女はぼやいた。

心が痛んだ音がして、居てもたってもいられなかった。

だから僕はぎゅぅっと彼女を抱きしめた。



「もう、終わったことだ」



そう言うと、彼女はもっと悲しそうな顔をした。











「私にとっては、ずっと、これからも、続いていく悪夢ことなんだよ」
















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