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きになるはなし  作者: 雲雀 蓮
時間では癒えぬ傷
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六十二本目



「冬華?」



顔を上げて彼はそう問いかける。

見えない誰かに向かって。

天高く伸びるような木々に向かって。



「冬華、」



そう言って彼は歩き出す。

合わせて私もお社に戻りだす。


彼よりも先回りできる自信がある。

なぜならばここは何度も歩いた道だから。

近道も遠回りも、自分の体力も、ちゃんとわかっている。



だから絶対に彼よりも先にお社にたどり着ける。












「っ冬華!」



勢いを付けてお社の扉を開く春樹。

すでに到着していた私は、冬華の格好をしてあの本を抱えて待っていた。

遙香と樹の出会いとも言えるあの話が書かれている本を。



そして笑う。

にこり、と。




「・・・・君は、誰なんだ?」




彼は困惑したようで、眉根を寄せていた。

気づいたのか。

なんで、なんて言わない。

彼は確実にわかってくれるのだ。



ずっと前から気づいていたのかもしれない。

そもそも村長の息子なんだから、知っていて当然かもしれない。


そう考えて、またふっと笑った。






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