表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
きになるはなし  作者: 雲雀 蓮
時間では癒えぬ傷
63/70

六十一本目



次の日、冬華が殺された。



頭を強く殴られ、生き埋めにされた。




村人の中でも屈強な大人たちに囲まれた中それは行われた。

春樹が一生懸命どけようとしていたのを発見した。

勿論敵うはずもなく、結局冬華は冷たいだろう地面に抱かれた。


こんなにも酷い所業をあっさりと行えてしまう。

そんなこの村の大人たちが大嫌いだった。

ううん、今も大嫌いだ。




ぼろぼろと私の分まで泣いているように思えるほど彼は泣く。




「冬華、冬華・・」




あんなにも酷く罵ったのに。

彼は”冬華”を想って泣いてくれている。

彼の知っているのは二人分だけれど。

それでも彼の思いが私にまで届いてくれているように感じてしまう。



きっと私が死んでいても同じように泣いてくれる。

そんな予感がした。




ぼたぼた、と地面に彼の涙が広がっていく。




彼の気を引くために鈴を鳴らす。

儀式の時に冬華が持っていた、あの鈴を。




────ちりん、



・・・・・・・・・・・・りん。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃん、






ちりん。




計2回だけ振る。

後は揺り返しの音が響く。



この場所はあの墓場のすぐそば。

だから鈴の音が木霊するのだ。

彼の耳に確実に届くように。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ