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きになるはなし  作者: 雲雀 蓮
何度目かの始まり
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四本目

**


「・・・・・・・・・・・」



忘れられない。

いつだってあの時の凄惨な光景が目に浮かぶ。



両親が、近所の人が。

兄弟が、友人たちが。

周りを赤く染めてまわる光景。

荒廃して半分腐った死体が転がっている村。



「もう、つかれたよ」



神様なんていなかった。

悪魔はそばにいてくれたけど。


やっぱり神様も天使も、奇跡もなかったんだ。



「もうやだ・・・!」




何回も何回も同じことを繰り返す。

私は望んでいないのに。


繰り返さなければ、私はこの世界から離れられるのに!



彼が私に好意なんて抱くから。

同情なんてしてしまうから。



冷たくしているのに、嫌なことばかりしているのに。

どうして私に構うの?!




「・・・また、やり直し」




自分の意思とは反した願いを叶えるために命が削られる。

何度やってもなれない感覚におびえてしまう。

まるで体の中を冷たい鉛が通っていくようだ。




「今度こそ、ちゃんと嫌われなきゃ・・・」




もうこれ以上のやり直しは、私が認めない。


これ以上は、私の気が狂ってしまいそうだから。






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