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二十九本目
男による支配で村は成り立っていました。
勿論彼を支持しない村人が存在していました。
しかし、彼に反抗したものは次の日には村に居ませんでした。
そうでなくとも、一年に一人ずつ彼の家に連れていかれ、帰ってきませんでした。
村人全てが彼に屈服してしまったのです。
(たった一人を除いて。
”巫女”の女の子です。
彼女は男と同じように何一つ変わらないままありました。
そして彼女が計画した通りに、すべての物事が進んでいました。
彼のために研究に必要な部分を補ったのです。
彼女の持っていた力を使って、絶対ありえないものを生み出したのです。
××××と”巫女”が名づけたそれは、村人たちの命や能力を元に生まれた人外の存在でした。)
いつしか村人は男の研究によって生み出された××××に対して信仰心を抱くようになりました。
しかし××××は村人に対して害しか齎しません。
男は漸く異常な状況を生み出した自覚を持ちました。




