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魔王様と16人のヨメ物語  作者: 九重七六八
覚醒モード
32/139

そして胎動モードへ…

これで覚醒モード編が終わり、人間界に残る側室を見つける胎動モードへ移ります。敵対勢力のカオスも動き出します。そしてなにより、新たなヒロインたちが目白押しのハーレム?展開です。覚醒せし、4魔王はどんな女の子たちとお知りあいになるでしょうか。

その頃、立松寺町の北西に位置する咲楽山、その中腹の森に2つの黒い渦が現れたかと思うと一瞬光った。


「ウシッシ…どうやらたどり着いたようだ」

「体が重いな…人間の住む世界は我々カオスの住人にはちと厳しい」


カオスは魔界と天界を相手に戦っているが、その戦場を人間界には広げていない。理由は、カオスの住人は例外なく人間界では戦闘力が極端に封印されてしまい、本来の力を発揮できないからである。だが、2人はそれを承知でここに現れたのである。


「ウシッシ…だが、我が王の命令だ。ラプラス将軍、覚醒したてで本来の力がない魔王とその女どもを退治するのが我らの役目だ…シッシシ…」


ラプラスと呼ばれた男は、しゃべるのに不愉快な歯ぎしりをする同僚を横目でにらみ、


「だが、フラッシュよ。人間界では我らの力は半分も出ない。当初の計画通り、狙いは正室の女ただ一人にしておいた方が無難。王も無理はするなとのご命令だったぞ」


とたしなめた。どうしてこのような下品な奴と同じ行動を共にしなくてはならないのか。少し、わが身の不運を呪った。本来ならこのような潜入する任務なぞ、カオスの将軍たる自分の仕事ではない。暗殺が任務の今回の同僚にならふさわしいが。


「うむ。この女か…」


同僚にそのように思われていることを知らないフラシュは、まるでサーカスの道化師のようなだぶだぶの服をひるがえし、つま先の曲がったクツをタンと鳴らして短く呪文を唱えた。地面が光り、そこに3Dの夏妃の姿を投影させた。空中で手を動かすと3Dの画像がそれに合わせて動いていく。小柄なフラッシュとは違い、筋肉隆々の大男のラプラスはその美しい肢体に目を見張った。


 魔王の正室というだけあって、美しい女だ。だが、この女は自分たちの戦いの中ではひどく危険な女らしい。そうは見えないが、前任の魔王夫人も美しい姿で魔界軍を指揮してカオスの軍勢を幾度なく破ったことを思うと、今回は早いうちに始末しておくことが必要だとこのカオスの軍人は思っていた。だが、そんな思惑も知らないでか、フラッシュは手のひらを上に持ちあげる。画像の夏妃のスカートがめくれあがって、パンチラが現れる。


「ウシッシ…。この女、殺す前におもちゃにしていいよな…シッシシ…。おもいっきり可愛がってから、始末できるかと思うと、興奮が収まらない…シッシシ…」


下品なセリフを耳にして、ラプラスはこいつは殺されてしまえ…と心の中でつぶやいた。

こんな男に辱められて殺されるようなターゲットのために自分がやってきたなどとは思いたくなかった。山の中腹から眺めると人間どもの住む町が見える。


(さて、どうやってしかけるか…)


ラプラスはこれから始まる魔界と天界との戦いに思いを巡らせた。(覚醒モード編終了)


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