夏妃と側室戦争~中編番外 リィとの一夜
昨晩(といってもセブンにより展開されたバトルエリア内では夜はこないが)、リィと隠れた保健準備室。リィはケガのせいか高熱を出しており、体が寒いとか弱く訴えていた。俺は保健室から毛布を持ってきてリィにかぶせ、それだけでは足りないだろうと隣に座って体を寄せた。いや、こういう時は人の温もりがいいだろう?と思っただけで、ナイスバディのリィに欲情したからではない。どれだけ時間がたっただろう。グール共の呻き声を遠くに聞きつつ、まどろんでいるとふいにリィの声が静かな空間に響いた。けっして大きな声ではない。グールに感づくかれない程度に落とした声だった。
「ねえ。起きてる・・」
「あ、ああ・・・」
「お前は優しいな」
しばらく沈黙が走った。あの強いリィがどうしたことだろう。妙に可愛らしい。あの強大な地獄の悪魔がか弱い女の子に見える。
「以前、お前は私を励ましてくれた時に、経験の差だ・・と言ったよな。」
「ああ」
確かにそう言った。リィは魔界でも貴族のお姫様で、現実の戦いとは無縁であったと聞いている。よくある話だ。学校では優等生だったが、現実、社会に出て力が通用しないなんて当たり前なことだ。まだ学生の俺が偉そうに語るのはおかしな話だが、頭では理解している。俺の場合、自分はそういう現実にまだ遭遇していないが、この525歳(人間年齢の20代前半のおネイさん)リィ・アスモデウスは今、それを体感しているに過ぎない。
「私は思うのだ。あの時、経験の差は乗り越えられるとその時は思ったが、そうじゃない。今のままでは越えられない壁があると私は思うのだ」
「そうかもな・・」
ファナにしろ、カイにしろ、クリュシュナにしろ、前魔王に愛され、その身辺の護衛を通して強くなってきたのだろう。愛する魔王を守りたい一心で精進してきたはずだ。そうやって磨かかれた強さは本当の強さだろう。
「魔王様への愛か・・。側室が強いわけだ。愛していても魔王様には本命(正室)がいて、自分のものではない。それでも愛のため、身を捧げることで生まれる強さ」
リィはそう言って、ふっと息を吐いた。
また、沈黙の時間が続く。だが、俺はリィの想いが分かり、心臓がドキドキしてきた。今にも壊れそうに鼓動が激しくなる。たぶん、リィも同じだった。激しくて息苦しくなった時、リィがたまらず口を開いた。
「私のこと嫌いか」
「・・・・・・・好きだけど・・」
(好きだけど・・いや、嫌いなんて言えないだろう。でも、リィって、こんなに可愛かったけ・・)
「うれしい・・。私もお前のことが好きだ。例え、お前に正室がいようと私は構わぬ。私をお前の側にいさせてくれ・・」
そう言って目を閉じた。唇から少し覗く牙が八重歯のように見えて猛烈にいとおしくなってしまう俺・・。
(据え膳食わぬは男の恥・・いつぞや、頭に浮かんだ言葉が頭を過ぎる)
唇を重ねるとリィの体が光に包まれた。包まれながらも、リィは口を離さない。俺の手を取り、自分の胸に導く。いつのまにか服をはだけ、2つの大きな生乳が視界に映る。ぷりりん・・としたリィの左胸に置かれた俺の手のひらは自然とぎゅ~っと力が入る。
「あああ・・ん・・」
「あっ、いや、ごめん・・痛かった?」
俺はリィはケガ人であったことを思い出した。ケガをした女にこんなことするのは最低だ。
だが、リィは耳元で囁いた。
「いいんだ。続けてくれ・・。今は私だけのことを考えて・・あの・・その・・」
リィの顔が耳まで真っ赤になる。
「私・・初めてだから・・優しく・・その・・頼む」
(うおおおおおおっ・・・)
俺の理性は吹き飛んだ。
リィが身支度をしている。身に着けたミニスカートを少しだけめくり、パンティの紐をきゅっと結び直す。いつもの凛々しいリィ・アスモデウスだ。ケガも覚醒したおかげで幾分回復している。
「さあ、ぐずぐずしないで出発するぞ!御台様のことが心配だ」
いつもの強いリィに戻っている。俺は昨晩の出来事が夢であったのではないかと思った。
「ああ・・」
生返事をして立ち上がる。ドアをそっと開いて左右を見回す。グールはいないようだ。
「リィ、いないようだ。行くか・・」
と振り返った時、シャツをキュッと引っ張られたことに気づいた。
「せ・・責任・・取ってくれるよね・・私の魔王様・・」
「へっ・・・」
リィの思いがけない言葉に昨晩の出来事は現実だったという事実を再認識した。据え膳食わぬは男の恥・・だけど、食っちゃったら代金は払わなければならないのだ。(合掌)
だが、俺は心に決めた。リィの胸元に現れた01の文字を見ながら、腕を腰に回し、彼女を引き寄せてグイッとキスをした。
「超ツンデレの2号サンも悪くない。俺について来い!」
彼女の手を取って、ドアを勢いよく開け放った
いやあ…男夏、ついにリィ様と…。
ヨメさん(立松寺ちゃん)に殺されなければよいのですが…