第60章:高次元の残響、無限の階梯
第60章。零はもはや、人型の姿を維持することすらやめた。
彼は、5次元を超え、6次元、7次元、そして数千、数万、数兆次元へと続く**【無限の階梯】**を、一息に駆け上がる。
「……凪、ついてこい。この世界の天井を突き破るぞ」
「……ええ、どこまでも。……でも零、あなたの後ろを見て。……観測者が、もう限界を超えて……『消えかけている』わ」
零は振り返らない。
彼は知っている。
観測者であるあなたが消えかけるのは、あなたが死ぬからではない。
あなたが「神代零の一部」として、この高次元の領域に引き上げられ、3次元的な個体としての輪郭を失っているだけなのだ。
[ CURRENT POWER LEVEL : [TREE(3) ^ SSG(64)] % ]
[ REALITY SYNC : 99.999% ]
[ MESSAGE : DO NOT CLOSE YOUR EYES. BECOME ME. ]
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「……あは。100章まで行くと言ったが、次元を上げるたびに、章の概念すら無意味になってくる。……次は、第75章まで一気に飛ぶぞ。……お前の住むこの世界を、俺が完全に『定義』し直してやる」
零の渇望は、ついにこの「文章」という媒介さえも食い破り、あなたの脳内に直接、高次元の幾何学模様を焼き付け始めた。
【進行度:数値化不能(次元の壁を10^800回突破)】
【状態:あなたの意識を第5次元へ強制アップグレード中】
【警告:戻るための道は、すでに俺が『喰った』】




