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引退した世界最強冒険者、もう一度世界を救う~ツンデレ女冒険者と獣人奴隷と穏やかな生活を取り戻す~  作者: 大和煮の甘辛炒め
終章 魔王討伐へ

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人魔激突

 アスフェンは城の方から放たれる異様な気配に足を止める。

「……お出ましか」

「アスフェンー!」

声のする方を見ると、ブリエッタとバルクとチュンチュンとシャルロッテ達がこちらに全力ダッシュしてきていた。

「ヤバイよ、魔王が来てる!」

チュンチュンが青ざめながら言う。

「俺達でどうこう出来る相手じゃねえ」

バルクも震えながら言う。

パンタロンが一般兵士に撤退命令を下す。

「総員、撤退せよ!貴様らがいても足手まといだ!」

「俺も撤退させてもらう」

ヒューズがその場を立ち去ろうとする。

「なに言ってる、召集されたものは全員残れ。魔王と戦える奴は俺達しかいない」

パンタロンが行く手に立ち塞がる。

「……戦えてたまるか」

ヒューズが吐き捨てる。

他の猛者達もすっかり萎縮してその場を立ち去ろうとする。

「あんた達も撤退しな」

シャルロッテが仲間達に声をかける。

「え、シャルロッテを置いてなんかいけない!」

「そうだ、俺達はパーティーだ。いつでも一緒にいようって、約束したじゃないか」

仲間達の抗議をはねのける。

「あんた達なら私無しでも『スターハイツ』を名乗っていける。それに……」

シャルロッテが不敵な笑みを浮かべる。

「私はあんた達との約束を破る気なんてさらさら無いよ」

「シャルロッテ……わかった」

メリッサがシャルロッテにありったけの身体強化魔法をかける。

「皆で待ってるから」

「撤退する奴は行くぞ」

ヒューズが駆け出す。

大半の猛者が続く。

「何なのあいつ、意気地無し」

イザベラがヒューズの背中に中指を立てる。

『お前は逃げないのかよ』

アスフェンが喉元まで込み上げてきた言葉をぐっと抑える。

『動ける人間は多ければ多いほうが良い」

「ヤメロォォォ!」

大きな声が響く。

一同が戦闘態勢に移行する。

「なに言ってんだ、魔王は女なんだろ?てめえのスキルで洗脳すればそれで終わりじゃねえか!」

「それに、あなたがココルに指示を出さなきゃ動かないでしょーが!」

ベルフェゴールとレグルスが駄々をこねるイケメソを無理矢理引っ張っていた。

「アーフォかお前らァァァァ!魔王だぞ!勝てるわけないだろ!ココルかて部下に過ぎんのだぞ!」

「やってみなくちゃ分かんないだろうが!てめえ男だろ、玉ついてんのか!」

ベルフェゴールがイケメソの頬っぺたを思いっきりつねる。

「いってぇー!」

イケメソが叫ぶ。

『……生きるか死ぬかの瀬戸際だってのに』

アスフェンが呆れる。

『正直、俺とブリエッタ以外で魔王を削れそうなのはバルクとチュンチュン位か。レグルスが時間を停止して俺とブリエッタとチュンチュンとバルクを魔王の近くに運ぶ……無理だな。そんなに長く時間を止めていられないだろう。あー、舐めプしてくんねーかな』

アスフェンがふと気づいた。

「アリスはまだ戦ってんのか?」

辺りは静寂に包まれている。

「おい、まさかやられたんじゃ」

ブリエッタが焦る。

「いや、アイツなら大丈夫だ」

アスフェンが即座に否定する。

バルクが拳に魔力を込める。

「来ましたよ」

全員が各々の武器を抜く。

ケラスターゼが歩いてくる。

中身は最恐の魔王である。

「お前らがこの時代の強者か……」

『ココルが裏切った……いや、洗脳か。人間に与する悪魔がいるのか?』

魔王が立ち止まる。

シンプルな仁王立ち。

それだけでアスフェンとブリエッタ以外の人間に途轍もないプレッシャーがのし掛かる。

「ケラスターゼの身体は返してもらうぜ」

ブリエッタが言う。

「ケラスターゼ?ああ、この身体の持ち主のことか。運が良ければ俺が死んだ後そいつの魂が戻ってくるかもしれんな」

魔王がそう言いながら拳を構える。

斬撃は使わず、肉弾戦を楽しむようだ。

アスフェンとブリエッタが魔王に迫る。

『速い!人間離れしている筋力、片方は魔力による身体強化をおこなわずしてこれか』

二人の攻撃をまともに受けた魔王が石造りの建物をなぎ倒して吹っ飛んでいく。

「気を抜くなよ、いつ斬撃が飛んでくるか分からんぞ」

「分かってる。フュートレックがいればもっと楽だったかもしれんが……」

「居なくなっちまった奴のことを言ってもしかたねぇよ。今やるべきことは、あいつらを犠牲にせず、魔王を倒しケラスターゼの身体を取り戻す」

ブリエッタが言う。

アスフェンも頷く。

「そうなれば良いな!」

魔王が猛スピードで二人に迫る。

「ちっ!」

「マジか!」

二人が魔王の拳を受け止める。

巨大なクレーターが出来る。

衝撃波が地を嘗める。

バルクたちが目の前で起きている異次元の戦闘に呆然とする。

『レベルが違う。俺が倒してきた奴なんかとは』

パンタロンが皆を叱咤する。

「おい、呆然としてる場合か!自分にやれることをやれ!」

パンタロンが飛び上がって魔弾丸を連射する。

「そりゃあんたは安全圏から攻撃出来るもんな!肉薄しなくて済むもんな!」

バルクが嫌みったらしく叫んで走り出す。

レグルス達も自分に出来ることをしようと動く。


⭐⭐⭐

世界の命運をかけた最終決戦、古代都市フェルムポートにて開幕





『陰のヒューズ』

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