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引退した世界最強冒険者、もう一度世界を救う~ツンデレ女冒険者と獣人奴隷と穏やかな生活を取り戻す~  作者: 大和煮の甘辛炒め
三章 人魔戦線

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カンティーナ事変(7)

 渦となった炎が瓦礫を吸い込みながら魔王に迫る。

「ここまでの炎は久々に見たなぁ」

魔王が逃げながら呟く。

「ボルケーノ・メテオ!」

ヨアンが構える。

「クローバー様を愚弄したこと、地獄で後悔するが良い!」

ヨアンが腕を振り下ろす。

巨大な火球が魔王目掛けて落ちる。

ものすごい衝撃と熱波が走る。

電柱が熱で溶ける。

「はあ、はあ」

ヨアンが息を切らす。

「いくら魔王でも、火傷ぐらいしたでしょ……」

「当たれば、の話だがな」

涼しげな声が聞こえる。

ヨアンがゆっくり後ろを振り返る。

「避けたのか」

「受けようがない」

魔王が胡座をかく。

「俺が封印されるまでの千年の間、貴様のような絡繰は見たことがない」

「私は絡繰じゃない。魔人だ」

「今の魔人は軟弱なやつばかりなのか?」

「なんだと……!」

ヨアンがいきり立つ。

魔王がにやついて立ち上がる。

「そろそろ興醒めしてきた頃だろう。一騎討ちといこう」

魔王の手から炎が迸る。

「俺は炎を使う。お前はなにを使う」

「私は……」

ヨアンが右手をつき出す。

掌に空から炎を紡ぎ出す。

「火力勝負といこうじゃない!」

宙を舞うガラス片が液体に変化する。

二人の周囲の熱が高まっていく。

魔王が炎を引っ張り、弓矢を構えるようなポーズを取る。


「『朱雀(チューチェ)』」


⭐⭐⭐


魔王の放った攻撃はアンデラートにいるバーミックスはおろか遠く離れたアスフェン達にも視認できた。

火柱が天高く伸びる。

「なに、あれ」

アリスが唖然として言う。

「皆~!」

チュンチュンが走ってくる。

「レグルスが連れ去られちゃった!」

「えっ、どこに!?」

「分かんない、多分カンティーナだと思うけど……」

アスフェンが促す。

「おい、とりあえずアンデラートに戻るぞ」


⭐⭐⭐


『並なる均一世界』のアジトに戻ったクローバーは魔王に対する切り札を復活させようとしていた。

傍らの台座に気を失ったレグルスが拘束してある。

クローバーが動きを止める。

「……ヨアンが殺られたか……」

クローバーが準備を再開する。

『ヨアンが稼いだ時間は無駄にはしない』

クローバーの目の前には棺がある。

棺には五本の矢が嵌め込まれている。

クローバーがレグルスを見る。

「お前の身体にある矢を借りるぞ」


⭐⭐⭐


魔王が目の前にあるヨアンの焼死体を踏みにじる。

後ろに気配を感じとり振り返る。

「何者だ」

「お迎えに上がりました、魔王様」

「……カマルか!」

魔王が嬉しそうな声を上げる。

「ええ、魔王様もご壮健そうで何よりです」

白装束の男、カマルが跪く。

「良く生き延びたな」

「魔王様をお一人にするわけにはいきませんので」

魔王が笑う。

カマルも笑う。


⭐⭐⭐


棺が開く。

レグルスの身体が血に濡れている。

棺の中から黒い化け物が立ち上がる。

「ついに復活した……『プロサルモギ』!」

クローバーが勝ち誇ったように叫ぶ。


⭐⭐⭐

カンティーナでの戦いはさらに熾烈さを極めていく。



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