表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/60

交流会参加決定

レビュー、感想頂けるとありがたの極みです!

 「交流会?」

アスフェンが首をかしげる。

「はい!」

クアルトが大きく頷く。

「我がフュートレック冒険者学園と冒険者育成学校アンデラートの交流会です」

「具体的に何をするんですか?」

レグルスが興味津々な様子で尋ねる。

「ダンジョン攻略と決闘です。ダンジョン攻略ですが、二つのパーティーがダンジョン攻略の速さを競います。中にいるモンスターは……内緒です」

「内緒……!」

レグルスが息を飲む。

「決闘はどうせ一対一の勝ち上がりだろ?」

アスフェンがつまらなさそうに言う。

「そのとうりです。実はまだ出場してくれるメンバーが決まっていなくてですね」

「交流会はいつ」

「明後日です」

「今まで何してたんだアホ」

「アンデラートに勝つためには妥協出来ません!」

クアルトが大声をだす。

「この学園の生徒達は皆優秀です。でもアンデラートの生徒にはどうあがいても及ばないのです……」

クアルトがしょんぼりする。

「当日は国王夫妻も観戦に来られます。何とかして勝利を届けたいのです」

「……出てあげても良いんじゃないですか、師匠」

アリスが言う。

「ええー」

「あの魔人の情報が得られるかも知れませんよ」

「要らないよ、あんなのの情報」

「アイツを送り込んだ親玉の情報も」

『確かに奴らを従えているやつはいるだろう。あの赤髪の魔人が言っていたクローバーというやつの情報』

「出ます。必ず勝ちますから気を落とさないで下さい」

レグルスが勝手に決める。

「おい……なにやって……」

アスフェンが固まる。

「本当ですか!ああ、なんと心優しい方々だ!」

クアルトが小躍りする。

「今日は寮の空き部屋でお休みください、明日制服を支給いたしましょう」

「は?制服いるのか?」

「勿論、ダンジョン攻略と決闘は制服を着て行います」

「げー、動きにくそう」

アスフェンが眉をひそめる。

「ヤッフー」

クアルトがスキップしながらどこかへ行く。

「寮、どこだよ」

慌ててアスフェン達が追いかける。


⭐⭐⭐

「ベッドがフカフカであったか~い!」

レグルスがベッドで飛び跳ねる。

「三人部屋にしては広いですね」

アリスが髪をタオルで拭きながら部屋を見渡す。

「来客用なんじゃないか?レグルス、ホコリが舞うから止めろ」

「はーい」

レグルスが飛び跳ねるのを止める。

「ケラスターゼさんは明日ここに来るんですよね」

「うん、彼女も交流会に参加するそうだ」

アリスが頷く。

「もう電気消すぞ」

「早!」

「夜更かしして得することなんてないぞ」

アスフェンが電気を消す。


⭐⭐⭐

飲み屋が立ち並ぶ小さな通りを黒いフードを被った男が歩いている。

彼の隣を酔っ払い集団がすれ違う。

酔っ払い集団の消息はそこで途絶えた。

巡回中の衛兵二人が声をかける。

「おい、こんな時間に何してる」

その問いかけを最期に衛兵二人の消息は途絶えた。

彼とすれ違う人が次々消えていく。

「……もっとだ。奴らを皆殺しにするにはまだ足りない」

男が呟く。


⭐⭐⭐

翌朝、ケラスターゼと合流したアスフェン達はフュートレック冒険者学園の制服に身を包んでいた。

「思ったより動きやすいですね」

ケラスターゼが軽くストレッチする。

青を基調とした凛々しい制服だ。

「制服……初めて着た」

アスフェンが裾を引っ張る。

「わたしもここのは初めてですよ」

「わたしも」

ケラスターゼとレグルスが頷く。

「おお、皆さんお似合いですね」

クアルトがにこやかに言う。

その時、

「じいさん、明日のサンドバッグは用意したか?」

侮蔑の響きが混じった声が聞こえた。

アスフェン達が振り返る。

白髪の美女が腕を組んで立っていた。

アンデラートの制服に身を包んでいる。

後ろに同じ制服を着た三人控えている。

「ん?アリス・サイファー、なんであんたがこんなところに……」

白髪の美女が嫌そうな目を向ける。

アスフェンが素っ気なくあしらう。

「やかましいぞ女、あっちへ行け」

「ああ、なんだと?」

白髪の美女がアスフェンの胸ぐらを掴む。

「私がA級パーティー『スターハイツ』のリーダー、シャルロッテ・ブラーノと知っての発言か?」

「ダセェ名前だな」

「てめぇ!」

シャルロッテがアスフェンを殴り飛ばす。

実際は殴られたふりをしてぶっ飛んだだけである。

「イターイ、コワイヨー、ハヤクニゲナイトー」

アスフェンが棒読みな台詞を言いながらクアルトに促す。

「え、あ、あぁ!保健室に案内しましょう、どうぞ」

アスフェン達が駆け出す。

「ちっ」

シャルロッテが舌打ちする。

『ムカムカするぜ、このムカムカは交流会で爆発させてやる』







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ