閑話 瀬(せ)蓮(ばす)の日常
イケオジ(?)の日常です。仕事人間って休みをもらっても困るんですよね~
久我3兄弟、聡・尊・悟様に仕えてもう20年以上。私、瀬蓮の日常は久我3兄弟と共にあります。
起床後、身支度を整えたのち喫茶店‘お命頂戴致します。’へ出勤する。私の家から近いので徒歩3分で通える。
‘お命頂戴致します。’の中では隠密のように気配を消し、壁の一部のようになる。たまにお客さんに怯えられてしまう。これは商売の迷惑になりご主人方に申し訳ないとは思う。がしかし、壁のそば以外に私の居場所はない。
3兄弟の店として知られているので(2兄弟?)、私が邪魔をするわけにはいかない。
そんなわけで、私は今日も壁の一部のように気配を消して、立っているのです。
お優しい聡様。私の膝を心配してなのか、コラーゲン?ヒアルロン酸?の入った飲料を勧めていただいた。大丈夫です。いざとなったら聡様執刀で私の膝を人工関節にしていただく。
おや、今回の依頼人は術後のケアなどけっこう多いですね。
ふむふむ。戸籍・住居・就職先の確保ですね。この中では、戸籍の確保が一番厄介ですけど、いつの世も役人というのは叩けば埃が出るもので……。
ほう、珍しいプロの言語聴覚士を紹介ですか……。初めてのケースですね。この歳になると、嚥下障害を持った友人などがいますから、紹介など容易いことでしょう。
へ?陶芸の窯を壊す?うーん、まぁ簡単なんですけどね。住宅を壊すような業者を手配しましょうか?
農地をそのまま福祉施設に……。瀬蓮は感動です!坊ちゃま方は慈しむ心を持たれたのですね!農家は早寝早起きさえできれば……あと力仕事ですね。大型特殊の免許もあると農機の運転もできて心強いです。
福祉……そうですね、時給がよくて住み込みの農家でも作りましょうか?やる気のある人さえ集まればできますね。管理は私直属の部下にやらせましょう。田舎で住み込みですから、コンビニよりも時給は高い方がいいでしょうね。福祉施設なので、就労者は障がい者限定にしましょうか?障害の程度、部位・種類によっては普通と変わらない生活が可能な場合がおおいですからね。
そのわりに時給が低かったりと国の方針はどうなってるのでしょうか?一応『存在するよ』程度の扱いなのでしょうか?
障がい者を雇うのですから、ともに生活をする私の部下には心して生活をするようにと指導をしましょう。『心して』というのは、『差別するな』ということです。
世の中『区別』はいいんですよ。『差別』はよくないですね。今後坊ちゃん方の瞳の色が露見した時に『差別』されたりしないか、考えると胃が痛くなりそうです。
あ、薬学もかじっているので自分で調剤もできます。東洋医学の方が得意です。胃薬は自作で毎日携帯しています。聡様には、たまに注意をされます。『自分を労わるように』と。なんとお優しい!
と、毎日このように久我3兄弟に尽くしている次第です。
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