#1 香水
Twitterでも投稿した物です。
不定期更新です。
気が向いた時に更新します┏●
友達は昔から鼻が鈍感だった。
握りっぺのイタズラをしても気が付かないし、トイレ等の臭いも平気だった。
最近、友達から酷い臭いがして僕は直接聞いてみた。
『なぁ・・・最近お前、臭いぞ?』
『そんな事ないだろっ!新しい香水なんだぞ!』
友達は激怒した。
『その香水、安物じゃ無いのか?』
『確かに安かった。まぁ手作りだしな。良かったら、他のもあるから、今日見に来いよ?』
僕は友達の家に行った。
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友達の部屋には、作ったらしい香水の臭いが充満していた。
『やっぱり臭いぞ?』
『そんなハズ無い!』
そう言うと友達は机の上に置いてあった香水瓶を、いつくか持ってきた。
『コレは姉さんに手伝って貰って、コレは父さん。コレは隣のおばさんに。』
自分だけで作った訳じゃ無いのか。
『ビンの色が赤しか無かったんだよ・・・新しい色も欲しんだけどな。』
悲しそうな友達だったが、僕は話が入って来ないレベルで鼻が参っていた。
『悪いけど、トイレ借りて良いか?ちょっと吐き気が・・・』
『分かんねぇ奴だなぁ。行ってこいよ。あっ・・・風呂の扉、開けるなよ?ハイター使ったから、今のお前にはキツいぞ?』
僕はこれ以上ダメージを負いたく無いのに、そんな事言わなくても大丈夫なのに。
無事トイレを終えて、僕は帰った。
その日の事を別の友達に言うと、1週間後、香水を作った友達が捕まった・・・