表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で最強雀士になろう!  作者: ほてよん/イースト菌
8/16

7本場<勝利の確信と根拠>

コス達との勝負が終わって2時間くらいたっただろうかいつの間にか寝てしまっていた俺は起き上がり同じく寝ているイノリを見つけた。

その横で刺繍をしている少女が目に入った。ボクが起きたのを少女が確認するとイノリを起こすため肩をゆすりながら呼び掛けていた。


「イノリちゃん起きてよ~マサチさんが起きたよ」



「うーーん・・・あっ、おはようございます。マロ、ありがとな。」


そう言ってイノリはマロという少女の頭を撫でていた。


「この子も君の友達か?」


そう俺が言ったとたんマロはイノリの背に隠れた。


「まぁ友達 ではありますが、正確に言うとボクの妹の親友です。」



「そうなんだよろしくね。」


俺が握手しようと手を出したら


「ほらマロ、隠れてないで。大丈夫だよ君の友を連れて行っちゃった悪い奴らじゃないから、マサチさんと握手しな。」


マロは片目で俺を見つめ続け動こうとしなかった。


「きっと恥ずかしがってるだけだよ、マロはいつもそうなんだ。顔見知りが激しく、なれない人や大人に対して凄くアガってしまうタイプなんだ。」



「そんなことないもん!」


とマロはイノリの髪が逆立つほど大きな声で言い、俺の手を0.5秒ほど握り


「ょろしくぅ」


と最高に小さくかすれた声で言ってすぐさまこのテント内から走って出て行ってしまった。


「のわりに慣れた人に対しては生意気な態度をとってしまう方なのです。」



「まぁ純粋な心の持ち主ってことだな、素直そうでいい人に成長できそうだ。将来が楽しみに感じるよ。そもそも俺はここの魔導族の人たちは素直な心を持っている人ばかりだと思うよ。麻雀を打ってそう感じたんだ。」


イノリは刺繍最中のものを手に取って刺繍を続けてこう言った


「あの。1つ聞いてもよろしいでしょうか。」



「どうした。」



「あなたはコスさん達との勝負の話が始まった時点でこの勝負に対する勝利を確信していたのですか?あなたはまるで負けなんてあり得ないと思っているくらい自身な顔をしていたように見えましたので。」



「ああ思ってたよ。」



「その確信に対する根拠っていったい何なのでしょうか?」



「根拠ね。まぁなんだ、俺は昔から駆け引き系統の事は得意でね。勝負っていうのは勝負の話が始まった時点で勝負が始まっているんだよ。賭けるべきモノ・権利・プライド。それらを成立させ、勝負のルールを把握し勝つ。俺は麻雀に限らずそのやり取りを何度もしてきた。時に自分そのものをかけた時もあったんだ。まぁ3年前にね。だからこそ俺は勝負事のベテランだ。天狗になるつもりで言うわけでもないが、ベテランの俺は相手がどう出るかで勝負に対する気力というか気配を感じられるようになったんだ。その気配の強さで相手の強さが分かるというわけだ。」



「と言う事は、コスさんやローさんは勝負気配が弱いと打ち始める前から察知出来たからあなたは勝てると思えたというわけなのですか?」



「然り。そういう事だ。」


自分語りも入ってしまいイノリが話についてこれているか心配だったが案外簡単に俺の話を呑み込めたようだった。


「でもどうやったらその気配が分かるようになるのですか?」



「それは多くの経験を物にした人にしか分からないさ。人生経験豊かな人ほどそれを理解できるのは早い。君もその感覚を身に着けたいなら豊かな生活を送るんだ。因みに俺が思う豊かさというのは、たくさん勉強すること。たくさん遊ぶこと。たくさん食べること。たくさん寝ること。その中で、話す・聞く・感じる・考える。それらをいかに充実出来るかだ。みんなが帰ってきて元の生活に戻れたなら今俺が言ったことをしっかりと思い出してほしい。大丈夫イノリ君ほどの素直さがあるならきっと身につくことが出来るよ。」



「そうなのですか?」



「ああ。この感覚は、将来的に絶対に裏切ったりはしてこない事を覚えておいてくれ。」


俺が豊かに過ごすために必要事の4つの中で1番大事だと思うのは考えることだと思うんだ。それを失う事は死ぬことを意味する。実際自殺している人の心理は思考停止状態にあると俺は思ってる。何故なら日本は衣食住が充実していてお金が無くても生きていくことは可能である。本来生き方に選択肢はたくさんあるし、頭を使えば死ぬ考えには至らないはずであるからだ。故に【思考停止状態にだけは絶対になるな】。それをモットーに俺は生き続けてきた。だがその思考停止状態になり破滅した人間を俺は知っている。その名は・・・


「マサチさん?」


突然の呼びかけにふと我に返った。


「ああ済まない考え事をしてたんだ。どうだい、君が聞きたかったことは理解できたかい?」



「ええ。ボクもあなたみたいに強い人間を目指して生きます。」



「ああ。」


気づくと外から足音が聞こえてきた。その足音はこのテントに近づいてきたのが分かった。


「マロが戻ってきたか?」


と出入口を開けると見覚えのある2人の大人が立ち尽くしていた。なんとコスとローの2人だったのだ。

マロの紹介でも致しましょう!

基本的に人見知りが激しく、おどおどするタイプ。馬鹿にされたりからかわれることが苦手。年上かつ慣れない人に会うと逃げてしまう癖がある。

イノリの妹の『ネガイ』と親友。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ