4本場<初陣>
コスとローという魔導族の残った人2人に喧嘩をうったような感じで話しかけていた。勿論俺はそのつもりじゃなかったがここまで言わないと思考停止状態の彼らは止められないと思っていたので仕方ないことだとも思ってはいた。
コスが
「誰だお前!」
と怒りの感情100%で接してきた。そこにイノリが
「このお方はマサチさんと言ってこの町を救ってくれる救世主なのです。」
「救世主だと。見ない顔だがお前は盗賊の仲間じゃないのか?それともこの町を乗っ取ろうとする新手の盗賊か?」
とコスが言っている間にローは術を唱えていた。
俺が2人に近づこうとした瞬間床から火柱が俺の周りにたった。まるで檻に入れられたような感じだ。
「動・く・な」
ローはてを前に出し檻状の火柱を操っていた。
「マサチさんだっけか、お前さっき言ってた事の意味はなんだ初対面に対して馬鹿だのなんなの。」
「いや思ったことを言っただけだが。」
「違う俺は異世界から来たたたの人間だ」
「異世界??そんなの自分は知らない!とにかくここにいる人たちには指1本触れさせない。」
「よ・そ・も・の・わ・る・い・や・つ・で・て・け」
もうだめかと思ったその時、周りに子供たちが集まってきて俺のことについて必死に説明していた。
「すみませんがローさん魔法を解いていただけませんか?」
「わ・かっ・た」
イノリのおかげで俺の命は助かったが2人はまだ俺のことを信じていないようだ。
「マサチだっけ?お前さっき言ってたことの意味はなんだ?俺のことを馬鹿だのなんだの。」
「2人は怒りの感情が強すぎて、冷静な判断ができていない事を感じて馬鹿だなと思っただけだ。」
「自分が冷静じゃないと言いたいのか?」
「ああ!盗賊との勝負はやめておけ!」
「でもこのままじゃ連れ去られた人たちはどうなるんだ。無責任なことを言うな!」
「だから、その勝負俺に任せてくれないか。」
「は?」 「え?」
「ふざけるな!俺らの問題によそ者が口出すなよ!大体今日であったばかりの人でどこから来た人か分からないやつのことなど信じられるわけないだろ!」
少なくても2人は俺を味方だとは思っていないようだ。ならこの2人に己の無力さを証明させなければ。
「言っただろ、君たちは思考停止状態なんだそんな状態で勝負ごとに勝てるわけないだろ。今の2人なら盗賊にだって勝てはしないし俺にですら勝てないだろうな。」
「いっ・た・な」
「自分らはお前ごときに勝てないだと?なら俺らと勝負しろ!」
「構わないが何の勝負だ。」
「麻雀だ、盗賊共との勝負で今まで仲間がこの勝負で破られてきたんだ。今こそお前や盗賊共を倒し平和な日常を取り戻してやる。」
麻雀と聞き俺は負ける気がしなかった。どんな勝負でも負ける気はないんだが、麻雀に関しては特別負けず嫌いだ。異世界だろうが元の世界だろうが勝ってやるさ。
「どうした・・・まさか麻雀を知らないとか言い出すんじゃないだろうな」
「いや、知ってるよ。やろうか!麻雀で勝負だ。」
「よしじゃあついてこい!」
俺らは屋上へ行った。そこにはテントはたってないが麻雀が1台置かれているだけだ。卓の周りには現時点で残っている魔道族全員が卓を囲んでいた。
「ルールはどうする」
「25000持ちでお前がトップをとったらお前が盗賊たちとの勝負に行くことを認めてやる。ただし自分らが勝った場合はこの町から出てってもらう。そして2度と自分らに関わらないを約束しろ。」
「ああ!いいよ。」
「あと一人誰が入るんだ?」
「ボクが入りましょう。」
イノリが率先して卓の中に入ってきた。
「マサチさん、トップを取れなければ町を出なきゃいけないのは厳しいと思いますが、トップを必ず取ってくれることを闘牌しながらではありますが祈ってます。」
「ありがとな。俺は必ず買って見せる。」
「すみませんが耳を貸していたただけませんか」
俺はイノリの口元に耳を当てたらイノリは小声で
「もしあなたが負けそうになった時は私が・・・」
その言葉を聞いた瞬間、俺は。
「いや、俺はこの麻雀に命を賭けてるようなものだ、だからそう簡単に俺はやられないさ。イノリ君は俺を信じてくれているのだろう?なら対戦相手の立場ではあるが、俺を信じ続けてくれるだけでいいんだ。余計な気遣いは無用だ。」
「はいわかりました。」
「もういいか?自分やローの奴はとっくに準備できてるぞ。」
「ああすまん待たせたな。」
「細かいルールの事だがこの紙にすべて書いてあるから目を通せ。」
ルールとしては東南戦、一発裏ドラ喰いタン後付ありのありありルールだ。赤は無し、ダブロンは頭ハネ、親はアガり連荘、1本場は300点、トビなし。簡単に説明するとこんな感じだ。どうやら元の世界と全然ルール自体は変わってなく、ローカルルールやローカル役も特に内無いようだ。
「分かったよ始めようか」
「よし、じゃあ場決めだ。因みに席と親決めはつかみ取りだ。」
牌が4つ裏になって卓上に置かれている
コス:東 イノリ:南 マサチ(俺):西 ロー:北
席に着いた瞬間卓上に魔法陣が現れ風牌の4牌が魔法陣に吸い込まれた後、全ての牌がその魔法陣からすでに山が積まれている状態で出てきた。さらにサイコロもその魔法陣から出てきて親のコスが手に取り振った。
これが異世界での戦いの初陣だ。
東1局西家持ち点25000点ドラ4s
~俺の手牌~
145m57p33599s東白發
俺は必ず勝つ!!!
今回のキャラ紹介は「コス」
基本的に常識人だが仲間の危機になるとアツくなってしまう体育会系の男性。
アツくなると誰に対しても強い口調で話してしまうが、普段のコスはとても優しい口調で話す。
面倒見はいいが基本的に自分にも相手にも厳しく諦めることが嫌い。ローの2つ年上の先輩。
麻雀は魔導族の中で1番強い・・・と言われている師匠の1番弟子である。