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異世界で最強雀士になろう!  作者: ほてよん/イースト菌
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1本場<盗賊と魔導族>

「・・・」


修道服のような格好をした黒い服装の人間が目の前にいた。身長は小学校1年生か2年生くらいか、そんな感じだろう。


その子は閉じていた目を開け、お祈りの姿勢から俺を見つめていた。その目は希望100%という感じで目が眩みそうなくらいキラキラしていて、つい目を逸らしてしまった。


「あなたがボク達を助けに来てくださった神様なのですね。」



「へ?神様・・・だと?」



「ええ!私はこの町を救ってくださる救世主をここに召喚する魔法を唱えあなた様がここに来られることをお待ちしておりました。」



「えっと・・・救世主だかなんだかはよく分からないが、俺はそんな大それた人じゃないよ。魔法も使えないし、武術も知らない。それに俺は言葉ですらほかの人を救える力ををもっていないことを知って絶望してる人だ。そんなクズには救世主になんかなれるわけがないだろ。君の魔法は失敗したようだな。」



「いえボク召喚術は必ず成功しているはずです。是非とも私達にお救いを・・・」



「いい加減にしろ!!!」


と言って早歩きでこの教会のような場所の出口に向かって去っていった。だが外は曇ってるものの昼間のように明るいこと、そもそも見たこともない世界が目に映っている。


「なんだここ?」



「ここはクレールという町の中で、その町の中心ともいえる山の上に立っている実験場の入り口です。」


とさっきの人が後ろから僕の方に向かって歩きながらかたりかけてきた。

クレールなんて町聞いたことないし、そもそも俺は部屋にいたはずだ。いったい何がどうなっているのか俺にはさっぱり分からない。少なくともこの少年が色々知ってそうだし今は話して情報を得よう。


「さっきはきつく言って悪かったな、すまないがここのことを詳しく教えてくれないか?」



「ええ。勿論お教え致します。ここではなんですからボクの家に行きましょう。」


実験場から離れて山を下りていた、そこから見える景色は真ん中から右端にかけてレトロな雰囲気を漂わせている町と、左端には立体駐車場のような建物が1軒ぽつんと立っていた。俺らは立体駐車場のような建物のほうに向かって歩いていた。


「あの町に君の家があるんじゃないのか?」



「いいえ・・・確かにボクたちは3年前まではあの町に住んでいました。しかし町は突然盗賊に奪われてしまったのです。」



「奪われたって?その盗賊っていうのはそんな有力な存在なのか?」



「いえ・・・この世界の危険集団のリストにも入っていない只の破落戸です。だからこそ私たち魔導族も臆せず必死に対抗し続けました。しかし彼らは魔封じの勾玉を持っていて、ボクたちは1瞬で負けてしまいすべてを失いました。」



「まぁ魔導族っていうくらいだからその人たちの魔法っていうのはいわば拳みたいなものだしなぁ。」



「盗賊5人に対しこの町の人口は200人近くいたのですが勾玉がある限り彼らに勝つことはできません。」



「それで?何か?俺にあの勾玉を奪うか破壊してほしいってか?」



「最終的にはそうなってくれるとありがたいのですが、私にはもっと重要な願いがあるのです。」


重要な願いか・・・この少年はやはり俺を能力者だと勘違いしているのではないのだろうか。俺が出来なそうな事ならこの少年に、とっとと俺を元の世界に戻すようにお願いして、次この世界に召喚された人が無敵キャラを引き当てられることを祈ろうじゃないか。そう思いつつ立体駐車場のような建物の入り口前に立っていた。


「ようこそ我が家へ。」



「我が家!?ここが??」



「ええ・・・魔導族たちは盗賊が住処にしていたであろう場所に住んでいるのです。だから快適ではない空間であることは承知の上ですがご了承ください。」



「ああ、それは構わんよ。」



「では・・・そういえばまだ名前を聞いていませんでしたね。ボクは【イノリ】と言います。改めてよろしくお願いします。」



「俺は順岡すなおか 勝打まさうちだ。こちらこそよろしく」



「ではマサチさんどうぞ中に入ってください。」


正しく名前を言えていない事についてはスルーして俺はこの建物に入っていった。

今回はストーリー進行が主で麻雀用語すら出てこなかったのですが、麻雀を楽しみにしている方は次話か次々話にご期待ください。


今回の紹介キャラは「イノリ」さんです。

丁寧な言葉遣いや振る舞いはきっと親のしつけがちゃんとしていたのだろう。

オカルト系大好きでかなりの好奇心も旺盛であり頭が良い。平和を脅かす存在を嫌う。

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