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最強最高の空間魔術師〜魔王討伐者、学院に通う〜  作者: 潮騒
第1章 空間魔法の使い手
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部活動見学週間



 ランドールと戦った翌日、奴は学院に来なかった。あんな自信過剰な奴があの程度で心が折れるとは思えないが……いや、ああいう奴こそ心は弱いのかもしれない。


「昨日は散々だったね」


 俺はフランと情報交換をしていた。主な内容は互いが学んできた選択授業のことだ。今は話が逸れて昨日の話になっているが。


「そうだな。ほんと面倒ごとは極力起こさないでほしい」


「そう?見てる方は面白かったけど」


「そりゃ見てるだけだからな」


「ふふふ。でも、剣術は衰えてなかったね。あと体捌きも」


「まあ、少しづつ感覚を取り戻してたからな。魔法が使えない分、武術はあの時ぐらいまで使えないとやってけないと思うし」


「ナーガスは昔から武術に関してもすごかったよね」


「武術に関しても魔法に関しても、空間魔法にとっては大切だからな」


 空間魔法は単体でも充分に強い。だが、他の魔法や武術と併用することによって真価を発揮する部分もある。支配(ドミネーション)は特にそうだ。よって俺は空間魔法を完全に習得して以来、魔法や武術に精通している人たちに嘆願してその技術を学ばせてもらった。ゆえに俺はあらゆる魔法や武器の扱いに関して最高峰のレベルにまで達していると自負している。


「今となっては魔法の知識はあまり意味がないけどな」


「まあ、もしかしたら呪いも解けるかもしれないしさ。そうなった時に魔法は必要じゃない?」


「そうなんだけど……」


「二人で何話してるの?」


 俺が言いかけた時、リラが会話に混じってきた。まずい、呪いのことを聞かれてしまっただろうか。


「いや、昨日の授業のことを話してたんだ。俺とフランは二つとも選択授業が違ったからな」


「そ、そうそう。どんな授業だったのか気になっちゃって」


「ふーん、そうなんだ。そういやナーガス、昨日はお疲れ様。中々かっこよかったよ」


「え、あ、ああ。ありがとう」


 リラが微笑みながら急に褒めてきたので、俺は返答に困ってしまう。ひとまずお礼だけは言っておいた。


 と、そこでイツキ先生が教室に入ってきたので、俺たちは自分の席についた。


「皆さんおはようございます。連絡事項ですが、本日から部活動見学週間です。放課後になったら好きな部活動を自由に見学してよいので、ぜひ色々な部活を見て回ってください。あとは特にありませんので授業の準備をしてください」


 なんと今日から部活動見学週間らしい。俺は部活動に入ろうと思っている。イザベラさんにも学院生活を楽しんでほしいと言われたので、学生らしいことをやりたいと思っていたからだ。


「ナーガスは部活に入る?」


 フランにそう聞かれて俺は悩む。グランバレー学院は部活動の数が非常に多い。体を動かす運動部から室内で行う文化部まで様々だ。全て回るのは難しいかもしれないが、出来る限り回りたいと思う。


「まだ決めてないな。ひとまず回れるだけ回ってみるが……」


「私もついてっていい?」


 リラがそう言ってきた。別に構わないのだが、この子は俺たち以外に友達はいないのだろうか?


「ああ、いいぞ」


「じ、じゃあ俺も行くぜ!」


 ハンスも仲間に入ってきた。まあ、嫌じゃないからいいんだけど。


 ということで放課後、俺たちは部活動見学に繰り出すことにした。


◇◇◇


 放課後、俺たちは体育館にいた。そこでは剣術部が剣術を磨き、バスケ部がバスケットボールという球技をしていた。バスケットボールは俺はやったことがないので、少しやってみたい気もする。


「いやー、剣術部は迫力がすごいなー!!」


「私はバスケットボールに魅力を感じた」


「バスケもよかったなー!!」


「そうか?俺は剣術部で剣術を磨くのもいいと思ったけど」


「私も剣術頑張りたい」


「俺もだ!!」


 俺とリラとハンスの会話なのだが、成り立っているようで成り立っていない気がする。ハンスはリラの意見に合わせているような……何でだろう?フランは白い目で見てくるし。


 ともかく俺たちは移動することにした。次は校舎内を回る計画だ。


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