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姉弟初めてのVRMMO  作者: 神白
81/106

第79話 モテ期(女の子)orz

こってりと絞られました。

なんか、“ユウキから料理と美人さをとったら勝てる”とか言ってたけど、どう取るの?って思った。もう後半は私をどうひれ伏させるかみたいな会話になって、黒龍がキレるかとドキドキしてたのにノリノリで参加してるし。私に味方がいない場から少しだけ抜け出して来ました。

抜け出して、ジェイドさんに絡む私。

「みんな、私がたらしって言うんだよ?酷くない?そんな事した覚えないのにさー。むぅ。」


「くっくっ、無自覚ほど怖い者ないって今すごく思ったんだが?」


「む、ジェイドさんまで敵なのか。」


「敵味方じゃなくて、お前結構人気者なんだから、自覚ぐらいしろよ。」


「自覚して何になるのさー。別に変わらないでしょうに。接し方とか急に変わるってわけじゃないんだよ?相手女の子だから。」


「・・・いや、女だけじゃねぇって言ってんだよ。」


「へ?」


「はぁ、ここまで自覚なしとか、ハア。・・・なあ?お前、この世界で好きな異性とかできてないわけ?」

なにやら重いため息をつくジェイドさん。

そして、何か思いついたように変なこと聞いて来た。


「好きな異性?んー・・・」

と悩んでいると、ものすごく静かになる生産ギルド内。


(・・・・・・・・じー)

(ゴクリ)

(誰だ!誰がタイプなんだ!)

(気、気になる!)


「今のとこいないかなー?」


(ガクッ・・・。)


「いやいやいや、そこは我だと言うところだろ!ユッモガッ?!」


(な、なんか出て来たと思ったら消えたんだけど?!)

(偉そうな男の人が別のイケメンに口抑えられて消えた!)


なんか、後ろでキースの声がしたような気がしたけど、振り向いてキョロキョロしてもいないし、気のせいかな?


「んじゃ、タイプとか・・・ぐほっ」


「なーに、人に仕事押し付けといてユウキ様とお話タイムしちゃってるんですか!!しかも!何でそんな内容なんですか!!信じられません!馬鹿ギルマス!」

ルキアが猛スピードで、突進してジェイドの鳩尾に拳を一発いれた。

綺麗に入ったなー。痛そうだ。


「ルキアはお仕事終わったの?それと、話しかけたのは私からだから、落ち着いて。」


「はい!お仕事終わらせて来ました!完璧です!何かご褒美ください!」


「え?ご褒美・・・?んーじゃあ、ここ座って。」

と隣の椅子に誘う。


「はいっ!(今回はどんなお菓子が!!)」

お菓子をもらう気満々のルキアだが、ユウキはご褒美の意味をこの時勘違いしている・・・。


「よしよし、よく頑張りました。」

と笑顔で覗き込みながら頭を優しく撫で、褒めるユウキ。

一時的に思考停止し、固まっていたルキアは段々と顔を赤くし、呂律が回らない口で今の状態の意味をユウキに聞く。


「あ、あのっ!こりぇはどういうっ?」


「あ、もしかしてお菓子が良かった?ごめんね?道具を部屋に置いて来ちゃって作れないんだ。だから変わりとしていい子いい子してるの。後でお菓子もあげるから今はこれで許してね?」


「は、はひ。めっそうもごじゃいましぇん。十分でしゅ。」

もじもじと顔を俯かせるルキア。

可愛いなぁ。ニヤニヤしちゃうじゃないか。

・・・はっ!変態オヤジか私は。ニヤニヤするのは我慢しよう。


「・・・お前、ソレ。本当に自覚なしでやってんのか。怖っ!」


「??なに言ってんの?ジェイドさん。撫で撫でしてるだけでしょうに。で、ジェイドさんは仕事終えたの?」


「もう少しはあるけどよ。ってか、仕事中にお前が話しかけて来たんだろうが。」


「うっ。悪かったよ。ほら、お仕事頑張って!」

すぐに自分に非があったと反省し、応援するユウキ。


「・・・・・・ヤバい。お前、マジでヤバいわその性格、直せ!たらし女。」


「うわっひどっ!応援してあげたのに!」


「はい、酷いです。今、ギルマスはここにいる女性全員を敵に回しました。ギルティです!」


「ま、待て!今のはこいつが!」


「問答無用です!皆さんやっちゃってください!!」


とルキアが私の腕に抱きつきながら、声をかけると、受付をしていたお姉さん達全員と、プレイヤー女性数人、男性プレイヤー数人に囲まれ、OHANASHIしに奥に拉致されました。女性だけじゃなかったね。

男性プレイヤーはなんか、羨ましすぎるのに何であんなこと言ったあぁー!!ってな感じのことを叫んでるのが聞こえた気がする。大部分が奥にあったので、生産ギルドの受付は静かになる。


「ふふっ。計画通り。これで、私とユウキ様の2人っき・・・・」


「誰と誰が2人っきりですって?ルキア!!抜け駆けは許さないわよ!」


「あ、セルフィ。どうしたの?」


「ユウキ様宛に依頼が来てましたので、届けに拠点に行ったところ、ツキヨが恐らくここにいるだろうと言ってまして。」


ああ、料理の依頼かな?

「ありがと。どんなのかなー?」


えっとー


クエスト[料理を恵んでください!]

内容:ユウキ様にお願いです。暖かい料理とデザートお願いします!!

暖かい料理 0/1

デザート0/1


報酬:1万G


えっ。出しすぎじゃない??別に2000Gくらいでいいのに。材料費だけだし。まあ、効果付きは出さないようにしないとね。出来上がり度8以下にしないと。


・・・それにしても。


右にルキア、左にセルフィがくっついている。少し暑い。

「2人とも?何してるの?」


「「ユウキ様にくっついてます。」」


「・・・・・・なぜ。」


「「・・・・・・秘密です。」」

2人揃って秘密ですって。なんで!はぁ。


「・・・様子見に来てみれば、何してんのお姉ちゃん。」

黒龍っ!


「な、なんか。よくわかんない。」


「ルキアさん、セルフィさん。お姉ちゃんが動揺してるので解放してあげて。」


「黒騎士様・・・ルキアが離したら離れます。」

「私も!セルフィが離したら離れます!」


「んじゃ、せーので離してね?」


「「・・・。」」


「せーの!・・・・・・離そうか?お二人さん?」

黒龍がやっぱりみたいな顔して、少し怒った風に聞く。


「「だ、だって・・・」」

少し怯える2人。


「ふむ。ルキア?セルフィ?そろそろ離さないと・・・」


ふー・・・・


「「ひゃん!!」」

バッと耳を抑えて、しゃがみこむ2人。

ユウキは両者の耳に息を吹きかけ撃退に成功した!


「解決!」

「「あぅ〜/////」」


「いや、何してんのっ!お前は!」

ギンまで登場した。


「え。だって、黒龍がキレそうだったから。自分で解決してみた。??なんかおかしいことした?」


「・・・ちょっと、お前の好感度システムちょっと見せろ!明らかに好感度上がり過ぎだ!」


「え?好感度?あぁ。えっとー」

久々に見る気がする。


《好感度》

始まりの国→100%/100%

噂:[始まりの国の女神]NEW!


ナビ→→→→100%⇒エラー

リリ→→→→100%

ゲイル→→→100%

ジェイド→→100%

ルキア→→→100%⇒エラー

ユナ→→→→100%

セルフィー→100%⇒エラー

アーロン→→100%

マリンダ→→100%

ケイ→→→→100%

シャール→→100%⇒エラー

ツキヨ→→→100%⇒エラー

ガイアス→→100%

メリル(霊)→100%→契約獣に。

生産ギルド一同→100%

冒険者ギルド受付嬢→100%

騎士団一同→→100%

レミリア王女→→100%

ノエリア王妃→→100%

アルヴィン王→→100%


▽エルフの国→30%

噂:[王子のお気に入り]

▽魔族王国→30%

噂:[魔族王の妃候補]

▽精霊界→10%

噂:[精霊に初めて気に入られた者]


・・・・・・ナニコレ。(だらだらだらだら)


「どうだったんだ!」


「ちょっ、ギン。タスケテ。なんか、色々おかしい!もう、噂とか噂とか噂が!!!」


「お、俺にも見せろ。」


「はい。」


「・・・・・・・おぉう。なんだこれ。エラーって・・・はい?女神?!魔族王とか、もう。ダメだろこれ。・・・ちょっ何新要素勝手に先走りしてんの?!次のアプデで入るはずのデータだぞ?!なんでこんなことになってんの!!」

あ、新要素って、最後のやつかな。

精霊界・・・いけるかなー。


「遠い目してんじゃねぇよ。何か心当たりないか!」


「ないよ!何もしてないのに!やり方すらも知らないよ!」


「お前は次から次へと問題を増やすよな。ハア。」


「私が悪いわけ?何もしてないって言ってるでしょうが!」


「いや、きっかけはいつもお前だろうが!」


「しーりーまーせーんー。」


「はいはい、お姉ちゃん。落ち着いて。よしよし。」


ぷくっと頰を膨らませ、はぶてるユウキ。

それをなだめるように、頭を撫でる黒龍。


それを羨ましげに見るルキアとセルフィ。

「・・・いいなー。」ぼそっ。

「・・・やりたい。」ぼそっ。


私は何も聞いてない。


「・・・・・・・黒龍、ユウキをちょっと借りていいか?聞きたいことがいくつかあるのと試して欲しいことがいくつかある。」


「・・・僕もいっしょでよければ。」

「私もべつにいいよー。」


「そうだな。まあ、黒龍もいっしょでいい。場所変えよう。」


「じゃあ、みんなに伝言を・・・頼もうかな。ルキア、セルフィ、生産ギルド6号室にいる人達に出かけてくるって言ってきてくれる?」


「え。それなら、1人でいいんじゃ・・・」

「ルキアが1人で行くそうです!」


「・・・残念だなぁ。もし、2人で頼みごと聞いてくれたら、後で美味しい新作のご飯とデザート味見してもらおうと思ったんだけどなぁ?」


「「行ってきます!!!!」」


シュバッと駆け足で生産スペースに向かう2人。

扱いがわかってきた。


「じゃ、行こう。」


「お前・・・本当はわざとやってねぇ?この世界の人たらしこむの。」


「たらしこむとは失礼な。優雅に誘導してるだけだよ?」


「今、深夜でやってる執事アニメの再放送にハマってるからだと思う。」


「なんで、それを見てるの知ってるの!?」


「イベントで男装させられるなら本気で執事になってやろうって思ってるんでしょ。」

的確に当ててきた!

なぜバレている!!!


「むぅ。」


「ハイハイ、痴話喧嘩は後でしてくれ。とりあえず歩きながら話そう。」


「行き先は?」


「んー。東フィールドでいいんじゃね?」


「「りょー」」


「で、何が聞きたいのさ。」


「んじゃ、質問始めるか。まずは・・・」


Q.新要素についてだが、それに関するスキルとか、称号とか持ってるか?


A.うん。持ってるよ。


Q.・・・なんていうやつだ。


A.えっと、そのまま“風に好かれたもの”だよ。


Q.・・・・・・風か。何した?


A.えっと確か、レミリアを抱いてカマイタチ使って高いところから地面まで降りた時・・・だったような。


Q.レミリアって王女・・・だよな。俺がログインしてない時か?


A.それはわかんない。始まりの国の好感度MAXにした後、ログインしてた?



「あの後すぐか。じゃしてないわ。・・・まあ、新要素のイベントはまだアプデした後だから内密にな。それで、新要素の情報が更新されてないのに、先走りができているということは、運営関係者の誰かが勝手にやった可能性と、もう1人・・・いや、1匹いてな。そいつに確認してもらいたい。」


???確認?

首を傾げ、よくわからない様子のユウキ。



〜東フィールド〜


「よし、ラウ呼んでくれ。」


「???いいけど。サモン:ラウ!」


『はい!なんの御用でしょう!ユウキ様!!』


「ごめんね。なんか、ギンが聞きたいことあるんだって。」


『あぁ、バカ上司ですか。なんです?』

ギンの扱いが雑なラウだ。


「・・・その呼び方どうにかならないか。」


『なりません。』


「ラウ?ギンって呼んであげて?」

『かしこまりました!!』


「お前、疲れる。」


『用事はそれだけです?』


「違う違う。あのな、新要素の情報が更新されてないはずなのにされててな?お前の仕業じゃないのか?」


「いやいやいや、なんでラウなのさ。」


『はい、違います。私はやってません。まあ、誰がやったのか知ってますが言えません。』


「え。知ってるの???」

「まじか!!教えろ!!!」


『だから、言えないんですって。言える立場ではないし、言ったら怒られます。』


「お前が怒られるってどんだけだよ。」


「・・・ちょっと気になる。」

「確かに。」


『うぐ。・・・ちょっと待ってください。聞いてきます。』

私が気になると言ったら、考え込んで、聞いてくるとか言ってきた。


『少々お待ちください。・・・・・・ーーー。ーーー?ーーーーー。・・・・・・ーー。お待たせしました。』


「どうだった?」


『更新した理由を教えてもいいと言ってました。』


「理由?」

「なんだ!」


『ユウキ様に好かれたくて・・・だそうです。』


・・・。


「・・・なんだそれ。」

「また、お姉ちゃん・・・。ハア。」


『ユウキ様、あの!そのですね。あのお方はこの世界をもっと楽しんでもらいたいと思ってまして!アップデートする期間が待ち遠しく感じてしまって、やっちゃったらしくて!決して!ユウキ様にご迷惑かけたくてやったのでは・・・』


「・・・その・・・人?は。女の人・・・?」

『はい、女の人です。』


・・・お婆ちゃん、お爺ちゃん、モテ期が来ました。女の子に(泣)



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