第68話 親方ー空から・・・!
《パーティーチャット》
ユウキ:はいはーい。皆さんどこですか!
黒龍:お姉ちゃん!生きてるの!?
ギン:よく倒せたなーあのゴーレム共を俺たちは死んだぞ?
ユウキ:え?死んだの?じゃあ、はじまりの国?え?!トーカは?!
黒龍:トーカは強制送還されたと思う。守れなかった。ごめんなさい。
ギン:メッセージ飛んでこなかったか?
ユウキ:来てないよ?!そうかー、トーカ大丈夫かな〜。あとで召喚してあげよう。
ノア:死んだぁぁー、2度目のデスペナ食らったから、俺はもうそこに行けない。
ラタ:2度目のデスペナってきついよな。金もステータス値も3分の2ダウンだぞ。
メリーさん:ゴーレムに吹き飛ばされて死んじゃったー。
ユウキ:えー。死んだの?なら帰ろうかなー。なんだよ!なんだよ!文句言いまくってやるって意気込んでたのに!
ギン:文句ってなんだよ。
ユウキ:私がトラップかかって、落ちたのを気にせずに進んだと思ってたのに!
黒龍:・・・・・・。
ギン:・・・・・・。
ノア:・・・・・・。
ラタ:・・・・・・。
メリーさん:私は降りようと提案した。でも、みんなが大丈夫だろうって言ってたよ。
ユウキ:・・・もういい。メリーさん以外には報酬分けてやんない!他の人達はは素材自分で取ってきなさい!
黒龍:メリーさんの裏切り者!
ギン:そこは、言わない約束!
メリーさん:ありがとう、ユウキ!
ユウキ:いえい・・・え?
黒龍:?どうしたの?
ユウキ:・・・空から人が降ってきた。
ギン:は?
ユウキ:しかもプレイヤー
ノア:は?
ラタ:は?
ユウキ:・・・とりあえず、はじまりの国に帰って話す。
メリーさん:へ?あ、うん。
《チャット終了》
えっと、とりあえずこの人意識あるの?
空から降ってきた女の子を揺さぶる。
「ねぇ、大丈夫?」
「・・・っは!あれ?土・・・地面だぁぁーよかった!生きてる!・・・あ!鉱山?!着いてる!いやいやでも、空に投げ出すってどうよ!女の子の私をどう扱ってるわけ!?あいつらー!!!」
なんか、突然起きて、百面相して地団駄踏んでる。そんなことより、落下ダメージで死にそうだから、ポーション飲まさないと!
「ねぇ、君・・・」
「あー!あれがドワーフの国への坑道かな?!よっしゃー!「ねぇってば。」一番乗りしてやる!!そして、自慢を・・・ふぐっ?!」
もう話を聞かない人だな。出血かなにかしてるのか?じりじりとHPが減ってることに気づいたので、口に向かってポーション突っ込む。
「まったく、人の話を聞けっての。HP減ってるの気づかないし、馬鹿なの?死ぬよ?」
「ふがっ?!ふがふが・・・。」
なんか、ポーション突っ込まれてたのに気づいてポーション瓶を外そうと暴れてたけど、なんか、急に大人しくなった。
・・・あ、苦いポーションだと思ったのかな?それは悪いことした。甘いのに途中から気づいたようだから、まあ、大丈夫かな。さて、手もそろそろ退けてやるか。
「ぷはっ!なにこのポーション!甘くておいしいんだけど!苦くないよ?!」
「そりゃ、私が作ったやつだから。市販のものじゃないし。」
「あなたが?!・・・あなたは誰?」
「いやいや、あなたこそ誰?鉱山前で休憩してたら急に降ってくるからビックリしたんだけど。」
「・・・あ、すみません。私はケーナです。生産ギルドで生産活動してる者です。」
生産勢?
「なんで空から?」
「私の友達が転移する魔道具を作成していて、試しにやったら、ここの上空に転移した感じです。」
「魔道具・・・?魔法具じゃなくて?」
「魔道具ですよ?え?魔法具って何?!」
「まあ、似通った物だと思うよ?私はその人に作って貰うために素材集めしてたんだよね。まあ、転移する道具っていうのは作れるかわからないけど。あ、待てよ?その転移する道具・・・どっかで見たような。」
「・・・そんな物が・・・。って、完成品を見たことあるんですか?!どこですか!!」
「あー・・・あ!エルフの国だ!リオンが持ってた気がする。」
「リオンさん?!どちらさんですか!!」
「エルフの国の王子さん。」
「・・・へ?王子?え?ちょっと待ってください。お名前伺っても?」
「あ、自分の自己紹介してなかった。私はユウキだよ。今さっき、ここの鉱山のBOSSが出てくるクエストを終わらせて、休憩してたんだ。」
「・・・」
口を大きく開けて固まるケーナ。
「あー。大丈夫?」
「・・・」
だめだこれは。ふむ、放置して復活してからにしよう。
あーお腹すいた。なんか無いかなー。あ!クエストのドロップ確認してない。
えっとー。
・クリスタルゴーレムの魔核×1
品質A レア度5
・クリスタル(大型)×5
品質A レア度7
・クリスタル(中型)×1
品質A レア度7
・ダイヤモンド×30
品質A レア度6
・アイスゴーレムの魔核×320
品質B レア度3
・ロックゴーレムの魔核×180
品質B レア度3
だった。ふむ、アイスゴーレムを多めに倒してたのか。ドロップ品少ないなー。魔核のみか。クリスタルゴーレムはクリスタル落としてる。大型が5個と、中型1個?・・・あ、右腕、左腕、左足、右足、胴体が大型で、頭が中型かな?魔剣で綺麗に斬ったからアイテム化しちゃったのか。
売れるかな?何かの素材になるかもしれないし、当分は持っとくか。
ダイヤは、んー。クエスト報酬の方にはなかったと思う。エメラルドとルビーと、ラピスラズリ、オパール、サファイアが20個ずつあったんだよね。確か。
さて、レミリアとノエリアには何にしようかねー。
あ、メリーさんには素材じゃなくて魔法具をプレゼントしてあげよう!その方が喜んでもらえると思うし!さて、何がいいかねー。選んでもらおうかなー。他のアイテムはー、あ、ディアーの肉がある。これ使おう。あとは〜・・・
「ハッ!」
「あ、起きたー。」
「夢じゃない?!マジですか?!」
「夢じゃないですよー。それで、私はお腹が減ったから料理するんだけど、ケーナは先に進む?」
「えっと、その!ごごご一緒してもよろしいでしょうか?!」
「構わないよー。」
「ありがとうございます!ユウキ様!!!」
ユウキ様はやめてください。
「ユウキさんでいいんだけど。もしくは、呼び捨てが・・・」
「そんなことはできません!ユウキ様はユウキ様です!」
「・・・なんで、ユウキ様?」
「ユウキ様は!生産を進めつつ!攻略を進め!すべての国の人々と交流しているトップの中のトッププレイヤーといわれてるんです!掲示板でも有名ですし!」
トップの中のトッププレイヤー・・・。ノア達の座を取っちゃった?いや、いらないんだけど。
それに掲示板?
「ちなみにどんな感じのスレがあるの?」
「えっとー、私がよく見るのは。ユウキ様について語ろう!ですね!」
なに語ってんだろう。
・・・ファンクラブみたいなものだったら潰してもらおうかなー。
「あのあの!ユウキ様は掲示板は見ない人ですか?なんか、攻略してる時に発覚したスキルとか、あったら書いて欲しいんですが・・・。」
「んー。魔法スキルとかの上位とか?それぐらいなら書けるけど。まだレベル上がってないから、詳しくは書けないよ?名前とレベル1の技とかしか。」
「それで構わないんです!夢が生まれます!」
夢?生まれるのか?
「まあ、良いけど。どこのスレが良いとかある?偽名OKなところが良いんだけど。」
「偽名というか、自分の特徴とかを名前として使ってる人が多いところがほとんどですよ。オススメは、新スキルについて語ろう!ですね。」
語るの好きだなー。
「他にも、魔法大辞典作ろうぜ!とかですかねー。」
大辞典作れるかもねー。スキルの特殊進化なんてあるみたいだし。
「あ、それと!生産自慢話!も見てください!いろんなアイテムのアイデアとか、装備を自慢し合う所なんです!私もそこで、よく自慢してます!」
「そうなんだ。私は生産だと、ポーションと料理だねぇ。料理のスレとかあるの?だったら、時々参加してみようかなー。」
「ぜひ!ぜひ!」
ぐー
ぐー
「「・・・。」」
「お腹ってなるんだ。初めて知った。さて、お話はその辺にして、ディアーの肉が少しあったからそれを料理しますかね。」
鹿肉のカレーが良いかも。量産できるし、スパイスもあるからね。
「ユウキ様の料理・・・じゅるり。」
「ふふふ、すぐ作るから待ってね。さてと、材料はー・・・野菜も少し加えて、よし!レシピ/スープ&ライス/鹿肉のカレーライス/調理!」
【鹿肉のカレーライス(中辛)】×10
品質:B 出来上がり度:9
効果:空腹ゲージ60%回復
HP40%回復
鹿肉と野菜で作られたカレー(中辛)。食べると攻撃力が一定の時間10%上昇する。(効果対象時間:1時間)
うん、出来たね。
1つはケーナに。器が10個しかないから10個しか作れなかった。材料はあるし、帰っても作れるかな。鹿肉はまた、狩に来ればいいし。帰りはウインディとヒカルに乗って帰ろう。
ケーナも一緒に。
「うわぁ!美味しそう!!鑑定してもいいですか?!」
「あー、鑑定はダメ。味とかに関係はないんだけど、訳ありでね。」
「そうですか。わかりました!料理名だけ伺っても?」
「鹿肉のカレーライスだよ。どうぞ、お食べ!」
「いただきます!・・・・・・美味しい!!!すごく美味しいです!!うわぁ、うわぁ!感激だー。」
「感激してくれるとは作った私も嬉しいねー。食べた後はどうする?というか、多分1人で坑道いくのは辛いと思うよ?ここまで来るの端折ったから、余計に。私は帰る予定なんだけど。」
「あー。そうですよねー。私も帰ります。ユウキ様のおかげでエルフの国にヒントがあるということがわかりましたし!あいつらに教えてやります!」
「じゃ、歩いて帰ると時間かかるから・・・サモン:ウインディ!ヒカル!」
ピロン♪
パーティがいっぱいです。
あ、解散してなかった。
えっとー、パーティ解散してー。
もう一回!
「サモン:ウインディ!ヒカル!」
「「オォーン!!!」」
よし。
「うわぁ!この子達がユウキ様の契約獣ですか?!」
「うん。赤いほうがウインディ、黒いほうがヒカル。まあ、1人乗りは危ないからウインディの方に2人で乗ろうか。」
「え?乗る?!そんなスキル持ってないですよ?!」
「え?スキルは無しでいけるよ。ほら、行くよ。ウインディ、ヒカル、はじまりの国までよろしくね。」
「ウォン!」
「ガウ!」
私が後ろからケーナを支える感じでウインディに乗る。
「うわぁ、フカフカしてる!!」
「じゃ行くよ。ウインドシールド。ウインディ、ヒカル!GO!!」
思いっきり駆け出した2人。
最初から結構なスピードが出たため、それを知らないケーナは気絶してしまった。
あ、やば。
「ケーナ?!大丈夫?!」
「・・・」
「ダメだこりゃ、まあ、起きる頃には着いてるか。2人とも〜本気で走っていいよー。」
「「オォーン!!!」」
テンション上がった2人は加速し、数分後・・・
「ついた。早っ!結構道のり長かったと思ったけど。さすが2人だね。」
褒められて嬉しかったのか、尻尾がブンブンです。
「はははっ、よしよし。さて、眠り姫を起こして街に戻るかね。ケーナー起きてー着いたよー。」
「・・・・・・」
むう、だめか。
ウインディからおろして、地面に寝かせていると、ウインディ達が。
「ウォン?」
「・・・オン!」
「ん?2人ともどうし・・・あ。」
2人で顔をペロペロし始めた。
あー・・・それは起きるね。
「・・・・・・っふぇ?!」
あ、起きた!
「2人ともー起きたからもうやめたげて」
「「ウォン!!」」
シュタっとケーナから離れ私のそばでお座り状態でじっと見てくる2人。
「ふふふっ起こしてくれてありがとう。今日はログアウトするまで一緒に居ようねー。」
よしよしと2人を撫でまくる。
その間ずっと尻尾はブンブンだ。
「・・・お、おはようございます。えっと、ここはー・・・」
「あ、もう、はじまりの国だよ。途中で気絶しちゃったんだけど、覚えてる?」
「・・・覚えてないです。というか、はやくないですか?!そんなに時間経ってないですよ?!」
「うん。最速だからね、この子達が。ほら、中に入ろっ。」
「そうですね。」
さてさて、みんなどこに居るのかねー。まあ、ツキヨのところ行こうかなー。ケーナはどうするかなー?




