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姉弟初めてのVRMMO  作者: 神白
52/106

第50話 次の犠牲は・・・

〜西フィールド〜


「なんとか脱出できた!なんか、ノアとラタを入れたから余計目立つ。まあ、良いかって思ったけどやっぱり目立つ。」

と文句のように言うユウキ。


「まあ良いかって思ったんなら振り返るな!周りの目線を気にせずユウキらしくいけば良いんだよ。」

とノア。


「私らしく・・・じゃあ、やっぱり2人とも脱退してくれな「断る!」いよねー。はあ。入れるんじゃなかったかなー。」


「お姉ちゃん、まあ、そこは諦めて。で、少しの間解散する?効果が切れたらまた西門に集合ってことで。」

と仕切る黒龍。


「黒龍がクランマスターの方が良い気がする。」

とつぶやくユウキ。


「仕切ってるの黒龍だしなっ!まあ、サブマスターが仕切るのがなんか王道じゃね?クランマスターは好き勝手やってるイメージがある。」

と火龍。


「じゃあ、好き勝手する!何も考えず突っ込む役!」

勢いよく手を上げて宣言するユウキ。


「お姉ちゃん、暴走しない程度でね?」

黒龍がユウキを諭す。


「はーい♪」


「心配だ。」

ため息をつきながら言う黒龍。


「ま、とりあえず効果が本当にあるのか蛇に噛まれて来よう!じゃ、また後で!」


「あ、お姉ちゃん!僕も一緒に行く!」

「キュルァ!」

「ピャァー!」

ユウキの後を追う黒龍とクルードとルナ。


その光景をみて、

「黒龍・・・頑張れ。」

と全員が呟いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さてさて、効果はまだ続いているはず、蛇〜どこ〜。


ガサ!


ヴェノムバイパーが木の上から奇襲。

ユウキの腕に噛みつき毒状態に・・・


ならなかった。


「え?!」


「?どうしたの?お姉ちゃん。」

後を追いついてきた黒龍が不思議そうに聞く。


「いや、噛まれたのに毒状態にならないんだけど。」


「え?・・・なんで?」


「黒龍やってみて。」


「うん。」


ユウキは腕に噛み付いたヴェノムバイパーを剥がし、尻尾を掴んで黒龍の腕に向ける。


ガブ


「痛っ・・・毒になったけどHP回復追いついて無傷。」


パーティのHPが見えるところに毒マークがつくけど減る感じはない。


「私はなぜ毒にならないんだ。」


「もう一回やってみたら?」

そう黒龍が言うので、黒龍の腕からヴェノムバイパーを取り、自分の腕を噛ませる。


ガブ


「・・・ならない。」


「えー。なんで・・・バグ?」


「毒状態を味わいたいんですが・・・「ピロン♪」・・・え?」


ピロン♪

ユウキのスキル毒耐性のレベルが2になりました。


あー、解決。


「今度はどうしたの?」


「そういえば持ってたなーと思って、毒耐性のスキル。」


「あー。でも、毒になる確率が下がるだけでしょ?無効じゃないんだから。なる時はなるはずだけど。」


確かにそうだ。なる確率が私は低いのか。なぜ?なんか、種族が関係してそうなんだけど・・・。スキルのレベルが上がるのも早いし・・・んー。わからん。


「疑問がまた増えた。・・・そうだ。ギン呼び出そう!」


「まあ、ギンさんに聞けばわかるはずだよね。チャットで呼び出そうか。西門集合で良いんじゃない?」


「うん。」



《フレンドチャット》


ユウキ:ギーンー今良いかい?


ギン:ん?どした?ってか、あのタルト食えば簡単にここのボス挑めそうだぞ!毒効かねえし!不死状態じゃねえか!


黒龍:まあ、大ダメージ受けなければいけるだろうけど、水に逃げられたらどうするんですか。作戦があるなら挑むのも良いんじゃないですか?あと1時間ぐらいで効果終わりますけど。


ユウキ:1時間切ったからそれ以内に倒さないとね。・・・てか、それは置いといて、聞きたいことあるんだよ。


ギン:ん?なんだ?


ユウキ:チャットを打つのめんどいから西門で話さない?


ギン:まあ、いいぞ。じゃあ、後でな。


ユウキ:あーい。


黒龍:はーい。


《チャット終了》


さて行くか。



〜西フィールド側の西門〜


「お、来たか。で?どうした?」

先についていたギンが聞いてきた。


「あのね、なんで私はスキルレベルが上がるの早いの?あと、状態異常にもなりにくいみたいなんだけど。なんで?」

本題にすぐに入るユウキ。


「は?レベルが上がるのが早い理由?え。なんか、そういうスキル取ってるんじゃねえの?」


「なんもないよ?」


「・・・えーっと。・・・分からん。」


「状態異常にもならないんだよね。毒耐性持ってるからってならなさ過ぎだよ。状態異常食らうことも楽しみの1つじゃん?ゲームって。」


「状態異常も?・・・バグか?調べてくるわ。」


「頼んだー」


調べてくるわといって、ログアウトしていったギン。んー。毒状態になってみたいので、待つ間、連れてきた(持っていたのを忘れてた)ヴェノムバイパーに腕を噛ませたりひきはなしたりを繰り返す。


「お姉ちゃん、何も知らない人見たら変な人だからやめなよ。」


「だって、毒状態になりたいのに、なれないんだもん。」


「いや、なりたいのにって・・・それにそのヴェノムバイパーも放してやりなよ涙目だよ。」


「魔物が涙目なわけ・・・ごめん。」

ヴェノムバイパーに目を向けるとマジで涙目でした。ごめんなさい。


「しょうがない、こいつは逃がして、別のにしよう。ほら、帰っていいよ。」


「シャァァー」(泣)


猛スピードで、森に帰るヴェノムバイパー。


「さて、次探そう。」

森に入っていくユウキ。


「・・・次の生贄はどのヴェノムバイパーかな。早くギンさん帰ってこないかな。犠牲が増えていく。」

ユウキを見送りながら、ギンの帰りを待つ黒龍。


また、ユウキはヴェノムバイパーを片手に戻ってくる。黒龍は可哀想な目で生贄になったヴェノムバイパーを見る。そして、また黒龍がヴェノムバイパーが涙目になったことを伝え逃がしてまた捕まえに行く。


それを10回ほど繰り返した時。


「ただいま!」


「遅いよ!ユウキ姉ちゃんに、何匹のヴェノムバイパーが生贄になったと思ってるの?!」

30分ぐらいして帰ってきたギンに怒る黒龍。


「えぇ?!何したんだユウキ・・・。」

黒龍に怒られたことに驚き、ユウキを見ながら聞く。


「だってー毒状態にならないんだもん。噛みつかせ続けてみただけだもん。」


「あー。その質問の答えが見つかったから、ヴェノムバイパー逃がしてやれ?」


「本当?ならいいよ。ほらお行き。」

手に持った蛇を逃すユウキ。


「シャァァ〜」(ガチ泣)



「あー。最後のは本気で泣いてたな。」

とギン。


「可哀想に。熊の次は蛇だったか。」

と黒龍。


「え?熊?」

と聞き返すギン。


「そんなことより!理由は?!」


「あー。それがな?ログアウトして、お前の種族の特性調べてみたんだわ。そしたら・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【ギン視点】


「さて、何が起きてんだ?」


確か、ユウキの種族は天龍だったな。えーっと。特性は・・・はっ?!何だこれ!?・・・そりゃあ、状態異常にならねえわ。えー。これ修正したほうがいいよな。設定したやつは誰だ?えー。名前は・・・エイスケ・ルリ。ってあいつじゃん。何設定勝手に付け加えてんの?!


バン!


「瑠璃!!!ちょっと話がある!!」


「んー?なんだよー。俺はこれから初めてのログインなんだぞ!これから愛しき魔獣たちと楽しく生活してやるんだ!邪魔すんな近藤!」

赤い紐で肩下まで伸びた髪をくくった男が、俺に叫ぶ。


「うっさい!お前こそ俺のゲームの邪魔しやがって!途中でログアウトしてきたんだぞ!」


「あぁ?俺なんもしてないぞ?」


「お前、天龍の種族特性いじってんじゃねえよ。なんだあれ!」


「天龍?なんだよ。別にいいだろ?どうせ当選する奴なんか・・・」


「当選した奴いるからここで怒ってるんだろうが!!本人が、毒状態を体験したいってのに、状態異常全種無効がなんで最初からついてんだ!!」


「ぇ。当選した人いんの?何それ初耳。」


「・・・ふん。閉じこもって魔獣魔獣って言ってるバカだからだよ。で、これ修正するからな。文句言うなよ。とりあえず、無効だというのはなしにする。・・・そういやぁ。スキル上がりやすいのはなんも関係なかったな。それは不明だと伝えるか。」


「無効をなしにするのはいいとしよう!文句も言わない!その代わり、その人とフレンド登録させて!頼むよ!」

懇願する瑠璃。


「なんで、その代わりなんだ。・・・まあ、あいつにはいつか紹介するって言っちまったからなー。・・・はあ、まあいいだろう。」


「本当か?!」


「あぁ。いいぜ。お前、サモナーだよな?」


「ああ。メインはサモナーだ!サブは悩んでるが。それがどうした?」


「あいつもサモナーなんだよ。サモナー仲間欲しかったらしいから。一応確認しただけだよ。」


「サモナー仲間!!なんていい言葉!!その人の名前なんていうんだ!」


「名前ぐらい自分で聞いて自分で言え。お前、キャラ作成まだなんだろ?早くしてこい。俺のID番号教えとくから、キャラ作成終わったらチャットで連絡しろ。」


「おお!そうだな。じゃあ、急いで行く!」


すぐにヘッドバンドを取り付けログインし始める、瑠璃。


「さて、さっさと終わらせて戻るか。」


こうして。近藤もといギンはゲームに戻る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・というわけで、お前のスキルに関しては不明だが、天龍の特性として入っていた状態異常全種無効はなくしてきた。まあ、お前ならすぐに入手していきそうだが。」


「へー。そうなんだ。全種無効までは道は長そうだけど。毒無効はもうとったよ?」


「はっ?!」


「だって、ヴェノムバイパー10匹ぐらいにずっと噛ませてたし、その間に毒耐性のレベルが上がってね?レベルがMaxになって進化したら< 毒無効LV無し >だったよ。」


「おいおい。」

呆れた顔になるギン。


「生贄となった蛇たちは役に立ってたんだ。毒無効かー良いなー。」

と羨ましがる黒龍。


「それでさっ!そのサモナーさん今日初めてだったんだね。噴水広場であってからお城行こうかな。」


「お城?・・・ああ。そういやぁ、報酬もらいに行ってないね。僕もいけるのかな?」


「黒龍は弟だって紹介すれば入れるでしょ!報酬もらって拠点の地下を増設しないとね!」


「他のみんなについてくるか聞く?」

と黒龍。


「そうだね。一応聞こう。」


《フレンドチャット》


ユウキ:実験中ごめんよー。ギンの友達に会いに行こうってことになったんだけどついてきたい人いる?


黒龍:ちなみに、魔獣関連の運営メンバーらしいよ?


ギン:あいつは、自分の生み出した魔獣たちとイチャコラする奴だ。人はあんまり興味持たないんだが、ユウキがサモナーということで紹介することになってな。今日初のログインなんだけどな。一緒に会いに行くか?


ノア:もうすぐ、効果切れるしついてくわ。


ラタ:俺も行く。魔獣関連の話とか聞きたい。


清龍:私と火龍とミリアとカイトとメリーさんとツルギはエルフの国に行くためにボスに挑むから行かないわ。ユウキ、いい奴だったら紹介してね!


光龍:俺もパス。残りの効果切れるまでここらでレベル上げしてから帰るわ。


ユウキ:じゃあ、ノアとラタは急いで西門に来てー。清龍たちはボス戦頑張ってね!


清龍:頑張るわ!ありがとう!


ノア:りょーかい


ラタ:急いで行く!


《チャット終了》



もう少し待ちますか。

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