表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姉弟初めてのVRMMO  作者: 神白
40/106

第39話 エルフの国

ラウは右肩。クルードは左肩。私はウインディの上。ウインディは疾風使って全力疾走中。ヒカルは左側で電光石火とウインドシールドを発動させながら追走中。アテナは右側で浮遊しながら追走中。


これを何も知らない人達が見たらどうなると思います?もちろん真正面からです♪


こうなります☆


「止まれ!何者だ!エルフの国に何の用だ!!」

門兵らしき人が、10人くらい。剣や槍といった武器を構えて警戒してます。


私たちのどこが変なのだ!急ぎの用で走ってここに来ただけではないか!むう。


『ユウキ様ー。どうします?これじゃあ、入れないです。』


『マスターに剣を向けるなんていい度胸だね〜。吹っ飛ばしていい?』


「アテナはいつからヤンデレになったの?やめなさい。事情話してくるから待ってて。」


私は、ウインディたちに待つように言って門兵の近くに行く。

門兵は警戒を高める。


「えっとー、依頼でこの国に来たのではいりたいんですが。」


「そいつらはお前の契約獣か!」


「あ、はい。そうです。5匹とも私の契約獣です。はじまりの国のギルドマスターに王妃様と王女様の迎えを頼まれた護衛の者です。急いで行けと言われたので、急いで来たのですが、何か問題でもありましたか?」


「はじまりの国からの護衛の方?も、申し訳ない。来たらすぐ連れてくるよう仰せつかってます。・・・申し訳ありませんが、国に入るなら、契約獣は還してくれませんか。」


「エルフの国だって決まりぐらいあるでしょうから問題ないです。ちょっと待っててください。」


「あ、いや、あの。」


「ん?なんですか?」


「やはりなんでもないです。」


ふーん。まあいい。私はみんなの側に駆け寄る。

「みんな、私の知らない国だから、警戒のために側にラウとクルードを残して、あとは帰ってもらっていい?ごめんね。ウインディとヒカルは大きいからまた、帰るときに呼ぶから我慢してくれる?アテナ私以外から姿を隠すのは可能?」


『ユウキ様、いい判断です。残してくれるなら、お守り致します!』


『マスター。姿を隠すのは可能よ。マスターに会う前までずっとそうしてたし。』


ヒカルとウインディは悲しそうにシュンとしたが、帰りは一緒だということで我慢してくれるみたいだ。


クルードは単体でも接近戦でも強くなってもらいたいから。側にいてもらいたいんだど。クルードは側にいてもいいと聞いて機嫌良さそうだ。まだ生まれたばかりだしね。


というわけで、ウインディとヒカルを送還する。アテナも消えたかのように見せて、私の側にいてくれた。ラウとクルードは肩の上のまま。そのまま、門兵に声をかける。


「大きい子たちは返したけど、この子たちは側にいさせていい?来たことのない国だから、少し心細いんだよね。」


「ああ、構わない。それと、一応、冒険者カードを見せてくれるか。これは決まりなんだ。」


「冒険者カードね。はい。」

もらっといてよかった。こんなこともあるのか。あれ、このカードって普通最初から持ってるものなのかな。あとで、黒龍やみんなに聞いてみよ。


「っ!赤!?Aランク冒険者?!しかもこれは異界の冒険者カード?!」

私とカードを交互に見つめる兵士たち。

最初に私に声をかけてきた兵士が引きつった顔になる。


「も、申し訳なかった。返却しよう。」


「?あのさ、この国の冒険者ギルドってどこにある?」


「ここから入っていくと、大きな剣と槍を交差させたものを看板として飾ってある場所だ。すぐわかる。」


「うん。わかったー。じゃあねー。」


ユウキは門兵と別れエルフの国へ歩みを進めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【エルフの門兵Aの視点】


私は、今戦争地帯にでもいるのだろうか。目の前に強そうな魔獣を連れた若者が猛スピードでこちらに突っ込んできた!エルフの国を攻撃しに来たのかもしれないと止めにかかる。


「止まれ!何者だ!エルフの国に何の用だ!」

私は他の門兵を連れて隊列を組み、その若者に話しかける。もちろん、警戒は解かない。今エルフの国には他国からの視察できているお客人がいるのだ。守らなければ!


あちらは、私の声を聞き、歩みを止めた。若者が魔獣の背から降り、両肩に魔獣を乗せたまま近寄ってくる。


「えっとー、依頼でこの国に来たのではいりたいんですが。」


依頼?攻め滅ぼす気か!?


「そいつらはお前の契約獣か!」


「あ、はい。そうです。5匹とも私の契約獣です。はじまりの国のギルドマスターに王妃様と王女様の迎えを頼まれた護衛の者です。急いで行けと言われたので、急いで来たのですが、何か問題でもありましたか?」


はじまりの国からの護衛だと!そういえば話しがあったな。本物か?聞いた内容とは同じだが・・・


「はじまりの国からの護衛の方?も、申し訳ない。来たらすぐ連れてくるよう仰せつかってます。・・・申し訳ありませんが、国に入るなら、契約獣は還してくれませんか。」


契約獣は本来なら通ってもいいが、ヤバイのがいるから遠慮してもらいたい。


「エルフの国だって決まりぐらいあるでしょうから問題ないです。ちょっと待っててください。」


「あ、いや、あの。」

あ、決まりではないと言わないと!


「ん?なんですか?」


「やはりなんでもないです。」

なんで言わなかったんだ私は!あとで怒られるな。


その若者は契約獣の側に行き、 話しかけている。大丈夫か?頭。契約獣が言葉を理解するわけがないだろう。5匹のうちの3匹は消え、残りの小さな契約獣は肩に乗ったままだった。その状態でまた近づいてくる。


「大きい子たちは返したけど、この子たちは側にいさせていい?来たことのない国だから、少し心細いんだよね。」


まあそりゃあそうか。来たことのない国だ。警戒するのは当たり前だろう。ヤバイのが還ったからいいや。


「ああ、構わない。それと、一応、冒険者カードを見せてくれるか。これは決まりなんだ。」


冒険者カードの確認は恒例だ。どの国から来たかその証明になるからな。

「冒険者カードね。はい。」


手渡されたのはあるはずの国の紋章がない赤いカードだった。紋章がないということは・・・


「っ!赤!?Aランク冒険者?!しかもこれは異界の冒険者カード?!」


異界の冒険者だと?!まだこちらに来て間もないはずだなんで、Aランクのカードを所持してるんだ!


「も、申し訳なかった。返却しよう。」


「?あのさ、この国の冒険者ギルドってどこにある?」


急に焦ったことを不思議に感じていたようだが、冒険者ギルドの場所について聞いてきた。


「ここから入っていくと、大きな剣と槍を交差させたものを看板として飾ってある場所だ。すぐわかる。」


今度は普通に対応できたはずだ。

そのあと別れ、入っていったのを確認すると。どっと疲れがきた。おかしい。なぜこんなに疲れてるんだ?なぜかはわからんが、あの若者は怒らせてはいけない気がする。契約獣がいるからではない。あの若者が1番危険だ。他の者たちにも伝えておこう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ようやく入れたーエルフの国!見渡す限りエルフです!当たり前だけど店員さん全員エルフだ!耳長い。みんな金髪かと思ったけど違うんだね!でも、美人とか美形とかいるんではないだろうか。友達である、ミリアとメリーさんもエルフだったね。ふむ。美人さんだよなぁ。さてさて、冒険者ギルドに行きますか。


〜冒険者ギルド〜


内装はあっちとそんなに変わんないな。受付はみんなエルフのお姉さんだけど。美人が並んでいる。壮観だ。

私がぼーっとしていると。

「おい、ガキ!こんなとこ突っ立ってるとぶっ飛ばすぞ!」


「うっさいなぁ!エルフの美人なお姉さん眺めてんだから邪魔すんな!」


「・・・んあ?」


あれ?後ろを振り向くが誰もいない。

「あれ?誰かにこえかけられたと思ったんだけど気のせい?」


「気のせいじゃねえ!助けろ!」


「ん?」

上から声がする。見上げると見えない何かで逆さにぶら下がった男がいた。

ふむ。これは〜・・・


「ラウ。降ろしてあげて。」

私は右肩にいるラウに話しかける。


『嫌です。』


「はあ。お兄さん。嫌だって。」


「お前!蜘蛛の言葉わかんのか?!」


「この子は念話が使えるんだよ。だから意思疎通できるの。ラウ?あとでお菓子作ってあげるから降ろしてあげて。」


『むう。しょうがないですね。』


ガン!!!

逆さま状態から落とされた男は気絶したようだ。まあ、ゆっくり下ろしてなんか言ってないし、まあ、いいか。


『ユウキ様をガキ扱いした罰です!!』


なんだろう。私の契約獣がヤンデレ化している気がする。気のせいだろうか。気のせいだということにしよう。


「さて、男はほっといて、お姉さんにお話ししに行こうか。」


『はい!そんなゴミ置いときましょう!』

ごみって、ひどいな。


「改めまして、こんにちは!お姉さん、依頼でね、ある人たち護衛のためにここ来たんだけど、どこいったらいいと思う?」


「こ、こんにちは!それでは冒険者カードをお見せください。そちらの情報を引き出しますので。」


「そんなことできたんだ!はい、どうぞ!」

普通に、レッドカードをだす。

なんも書かれてないから、ただのレッドカードなんだよね。


「・・・・・・ぇ?」


ざわ!!!!


「ん?どうしたの?」

周りに座っていた人たちも一瞬で静かになる。


「あ、あの!失礼ですが、異界の冒険者様ですか?」


「うん。そうだけど?」

なんだろう。さっきの門兵といい、この反応意味わからん。


「そ、そうでしたか。異界の・・・」


ふむ。どうしよう。お姉さん固まっちゃった。私急いでるんだけど。


「ねえねえ、おーい。」

全然動かない。バグ?

はあ。隣のお姉さんとこ行こう。カードを奪って、受付を移る。


「お姉さんは動いてる?」


「ええ、私は動くわよ。ごめんなさいねぇ。あの子は新人だったから出来が悪いのよ。さて、カードを見せてもらえるかしら?」


「ん。」


「はいはい。えっとー?ああ、貴女だったのね!はじまりの国からのお迎えは。あの方々はギルドマスターの部屋でお待ちよ。ついてきて!」

今度はスムーズに進んだようだ。よかった。

私はお姉さんについていき、ある扉の前で止まった。


コンコンコン!

「セルビス!はじまりの国からのお迎えの人連れてきたわよ!」


「おお!きたか!入ってくれ!」


ようやく、お姫様達と合流。長かった気がするよ。本当に。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ