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姉弟初めてのVRMMO  作者: 神白
23/106

第23話 新しい家族!

私は防具屋で準備万端にして、ついに北門にたどり着いた。いつもはこの北門のそばは誰もいないのに、なんで、なんで、

なんでこんなに人がいるの!

・・・いや、理由はわかっている。運営関係者が呼び出した女の子とやらが気になってここにきたのだろう。そこかしらでナンパのように女の子プレイヤーに話しかけている集団がいっぱいいる。

この難関を越えて門側に行かないといけないのか!隠密レベル上がりそうだな!


・・・よし!覚悟はできた!行くぞー!

隠密発動させて、突き抜ける。



あともう少し!って所で声をかけられた。なんで?!

「ねえねぇ。君もしかして北門に行くの?」

紺色の髪の男が話しかけてきた。


この時、隠密はまだ解除してない。この男はこれを見破ることのできるスキルのようなものがあるのだろう。解除せずに話せば、周りからはまだ私の存在は気づかれていない。1人で喋っているおかしな人という認識だろう。


「ねぇねぇ聞いてる?」


「うるさいですね。考え事してんですから邪魔しないでくれます?」

全く困ったやつだ。


「いやいやいや、話そうよ。そんで、君は北門に行くの?」

まだ話しかけてくる。


「はぁ。行かないといえばどうするんですか?」


「え。いかないの?ってか、そこは行くと言ったら・・・じゃないの!?行かないなら君じゃないのか。」


「じゃあ、失礼しますね。」


「え?待って待って!そっち北門だよ?!やっぱ北門に行くんでしょ?!」


「私は北門の向こうに行くんです。北門どまりではないです。黙ってくれないとPKしますよ。」しないけど。気絶してもらおうか。


「っ!」


よし黙った。さっさと行こう。

少し小声で衛兵に話しかける。

「すみません。ここ通りたいんですが。」


「ん?ここをか?通るには通行証が必要だが持ってるか?」


「え。もってないです。そんなこと言われてないし。」


「言われてないって・・・名前を伺っても?」


「ユウキです。」


「・・・そうか。君がか。君は通って構わないよ。だが後ろにいるやつは通れない。」


「後ろ?・・・何してんですかね貴方は。」


「やっぱり、君が運営関係者に呼び出しくらった子なのか。フレンド登録してくれない?」


「しないからね。衛兵さん名前伺っても?」


「私はケイだ。どうした?」


「こいつはただのストーカーなんで関係者じゃないです。通ってもいいですか?」


「君1人が通るには問題ない。通りなさい。・・・そこの男はそこに留まるように少し話がある。」


「え?あの?」

ケイさんに留まれと言われ、慌てる男。


「じゃあ、そういうことで。」

私は無事に北門を抜けられたのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【ガロン視点】


俺は、あの運営が行った。放送の中にいた女の子プレイヤーに出会うために北門で待ち伏せていた。俺のような考えをしたやつが結構いたが。ある程度は予想してたので、おどろかない。

だが、そこで、その話しかける奴らを突き抜けて北門に向かう女の子プレイヤーをみつけた。これには驚いた。俺もなんとか見える程度の影の薄さというかなんというか。俺はPKをたくさん倒してきたおかげで手に入ったスキル< 看破 LV2 >の効果により見つけられたと思うが。これでも見失いそうだ。彼女の持つスキルはなんなのだろうか。公表はされていないスキルだ。されていれば、PK共がこぞって取りに行くだろうし。是非フレンド登録して欲しいので声をかける。


「ねえねぇ。君もしかして北門に行くの?」

彼女は少し驚いた様子でこちらを振り返る。だが、スキルは解いてくれないのか。目の前にいるというのに見えなくなる寸前だ。彼女も何か考えている。俺から逃げる打開策だろうか。打開される前にフレンド登録しなければ!

「ねぇねぇ聞いてる?」


「うるさいですね。考え事をしてんですから邪魔しないでくれます?」


「いやいやいや、話そうよ。そんで、君は北門に行くの?」

話し続けるぞ!


「はぁ。行かないといえばどうするんですか?」


「え。いかないの?ってか、そこは行くと言ったら・・・じゃないの!?行かないなら君じゃないのか。」


「じゃあ、失礼しますね。」

そう言って彼女は北門に向かって歩く・・・はっ!

「え?待って待って!そっち北門だよ?!やっぱ北門に行くんでしょ?!」


「私は北門の向こうに行くんです。北門どまりではないです。黙ってくれないとPKしますよ。」


「っ!」

彼女もPKだったのか?!・・・いや、これは本気じゃない。脅しのつもりのようだ。黙らないといけないのは確かだ。黙らないと何かすることに対しては本気だろうし。黙ってついて行こう。


彼女が衛兵に話しかけている。なぜ?北門の向こうに行きたいなら普通に、通ればいいじゃないか。話を続けていると、俺を指差した衛兵が何か彼女に伝えた。

彼女は訝しげに俺を見ていった。


「後ろ?・・・何してんですかね貴方は。」


「やっぱり、君が運営関係者に呼び出しくらった子なのか。フレンド登録してくれない?」


「しないからね。衛兵さん名前伺っても?」


「私はケイだ。どうした?」


「こいつはただのストーカーなんで関係者じゃないです。通ってもいいですか?」


「君1人が通るには問題ない。通りなさい。・・・そこの男はそこに留まるように少し話がある。」

衛兵さんが俺を見る目つきが変わる。


「え?あの?」

そんなことで焦っているといつの間にか彼女は行ってしまったようだ。


「それで?なぜつきまとったのか聞こうか。」


ヤバイヤバイなんか衛兵さんにいつの間に囲まれている。おかしいな。衛兵さん2人しかいなかったよね?!どこから湧いてきたの!!


「なぜだ?黙ってないで答えろ!」

「俺たちのアイドルをストーカーとはいいご身分だな?」

「ちょっと路地裏にいこうか。」

「ここじゃ目立つしな!」


「え?アイドル?ちょっ!待って!ギャーーー!!」


こうして可哀想なガロンは衛兵さんにOHANASHIされに連れて行かれましたとさ!という話があり、この後何の因果か黒龍と知り合うということがあるが、これとはまた違う話。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


北門をくぐった後はどうすればいいんだろうか。待ち合わせ場所なんか知らないし・・・奥にはさすがに進めないしなー。森の中に入って、デスボーンしたら、またあそこ通らないといけないのは嫌だし。北門のそばで待ってみよう。


「あ!いたいた!嬢ちゃん!元気か??」

そこには、オレンジ髪のプレイヤーがいた。プレイヤー?


「誰でしょうか?」


「俺だよ俺。チュートリアルで話したやつ!運営関係者もプレイヤーとして楽しんでるんだよ。運営関係者の方でも嬢ちゃんの話題は持ちきりだぜ!」


「オレオレ詐欺はご遠慮したいのですが。」


「ちょっと待て!ちがうって!チュートリアルでナビって名前つけてお前への好感度Maxだったって言ったやつ!あの時自己紹介してないからわかんないだろうが、アレは俺だから!あ、ちなみにプレイヤー名はギンだ!」


「それで、生まれ変わった私の家族はどこですか?」


「俺のこと無視か!スルーしないで!

あいつはこの魔石の中だよ。ほら、これに魔力流せ。そしたら起きる。」


私は魔石をすぐに受け取り、魔力を流す。

透き通った黒い魔石は熱を帯び、光り輝く。そして、


ピロン♪

魔獣石からシャドウスパイダーが孵りました。シャドウスパイダーと契約できます。名前をつけてください。

[ ]


私はすぐに考えていた名前を書き込む。


ピロン♪

シャドウスパイダーの名前は[ラウ]でよろしいですか?【Yes】or【No】


もちろん、Yes!


「もうナビさんではなく、ラウとしてまたよろしくね?」


『宜しくお願い致します!ユウキ様!』


「え?!話せるの?」


『はい!スキル念話を覚えましたので大丈夫です。』


「わあ!いいね。よろしく!ラウ!じゃあ、ステータスをさっそく見せてもらおうかな。」


えっとー?


ステータス


名前: [ラウ]

種族:シャドウスパイダーLV1


HP 40

MP 25


攻撃 10

防御 5

魔攻 15

魔防 8

器用 20

速さ 25

運 25


《スキル》

<影魔法 LV1><暗殺 LV1><闇魔法 LV1><念話LV1> <影糸LV1><爪LV1>

<隠密LV1><魔力回復LV1>


SP0


おおー!なかなかいいね!影魔法って初めて聞いたけど炎魔法と似たような感じになるのかな?特殊スキルってわくわくするよね!影糸ってのも気になるし、戦闘が楽しみだね!

防御力が低いから、最初は防御に振ろうね!


「凄いよ!ラウ!頑張ってレベル上げしに行こうね!」


『はい!ユウキ様!』


「盛り上がってるとこ悪いが、もう一つの話をするぞー。嬢ちゃん、ライトニングウルフ出してくれ。」


「ヒカルですか?いいですよ?

サモン:ヒカル!」


「ガウ!!」


『っ!まさか!フィールドボスですか?!さすがユウキ様!』


「いやいや、フィールドボスの契約成功条件はお前も知ってると思うが、ソロで倒し切ることだぞ?サモナーがソロで倒し切るって条件を満たしてないのに契約できたのはなぜなのか調べないといけないんだが。何した?嬢ちゃん。」


「何って、ご飯分けました。少しお世話しました。以上です。」


「以上ですって・・・はあ。えーっと?お前は何で魔物にご飯をやったの?」


「欲しそうにしてたから。魔物も空腹度あるんでしょ?それが減ってたからじゃないの?」


「それだけじゃさすがに・・・。上に報告できないんだけど。ん?なぁ、嬢ちゃん。上げた食べ物の鑑定したやつスクショ撮ってる?」


「ああ、ありますよ。レシピを自分用に作ってるので。えっとー。これですね。ホットケーキ★です。」


「あぁ。ちょっと見せてくれな。・・・。」

急に固まったあと、他にもページをめくり全部見終わったあと返してもらい眉間をグリグリし始めた。


『?ユウキ様、私にも見せてください。』


「ん?いいよ。はい。」


『えっとー?ホットケーキ★品質A・・・できあがり度9?!こ、これユウキ様がお作りになったんですか??!!』


「うん。なんかね、できあがり度9とかになると追加効果入るんだね〜。そういうのは全部NPCにしかあげないけどね。プレイヤーにあげたのはトッププレイヤーのみだから安心して!最近はね、できあがり度を調節できるようになったんだ!やっとできあがり度5とかの作れるようになった。手加減を覚えました!」


「うん。理由わかったから帰るわ。じゃっ!」


「あ、待ってくださいよ!自己完結しないでください!他にも聞きたいことあるんで!」

逃げようとしたギンの装備をつかむ。


「なんだよ!まだあんのか!」


「あなたが呼びつけたんでしょうが!理由と質問に答えろ!」

ついタメ口でしかも、いつの間にか手に入れた威圧スキルが発動する。


「っ!!・・・今のなんだ?」


「え?今の??・・・ああ、威圧スキルが発動しちゃったんですね。さっきあなたを待ってる時にステータス見てたら取得してました。いつ取得したのかはわからないですが。」


「威圧だと。あれまでもか。はあ、それで、何が聞きたいんだ?ヒカルが懐いたのはおそらくできあがり度7以上の食べ物を口にしたからだ。そういう条件を試しにもう一つ作ってたんだよ。これからなくしに行くがな。お前が、各方面のボスにご飯あげまくったら最終ボスは完全にお前だからな。で?他には?」


「なるほど。他はですね。ドラゴニュートの国に行けば、“龍化” を覚えれますか?あと、契約獣たちの好感度って見れないんですか?最後にNPCも死んだらリスポーンするんですか?デスペナ食らったりとか。」


「あー。“龍化” は覚えれるぞ。条件は言えんが。契約獣たちの好感度は今のとこ見れんな。アップデートに組み込んでやるよ。あと、NPCも死んだら噴水広場にリスポーンするぞ。死んでいなくなることないぞ。」


「ふむふむ。回答してくれてありがとうございました。それでは、さっそく!ある方々をぶっ飛ばしてこないといけないので!帰りますね!」


「あぁ。俺もログアウトして報告しなくちゃいけないからな。じゃあな!」


「あ!」


「なんだ?どうした?」


「フレンド登録しときます?」


「そうだったな!しとくか。放送して呼び出すのめんどいし。」


「アレはもうしないでください。こちらもめんどいので。」


ギンとフレンド登録して別れた。北門に戻り隠密で駆け抜けて今日はログアウトした。

はぁ。なんか、長い1日だったなぁー。

ステータス


名前:〈ユウキ〉


種族:天龍


メインジョブ:サモナーLV9

サブジョブ:暗殺者 LV2



HP 75

MP 80


攻 32 (+55)

防 17 (+40)

魔攻 18 (+35)

魔防 17 (70)

速さ 30 (+85)

器用 13

運 16


《スキル》

< 風魔法 LV6 > < 光魔法 LV5 >

< MP回復 LV8 > <短剣士LV3 >

< 採取 LV6 > < 蹴りLV6 >

< 殴りLV4 > < 調理師LV4 >

< 調薬 LV3 > <鑑定士LV1 >

<魔力付与LV3 > < 召喚魔法LV8 >

< 錬金LV2 > <隠密LV5→6 > < 隠蔽LV5 >

< 威圧LV1→2 >


契約獣

ウインディ(フレイムウルフ)LV1

ヒカル(ライトニングウルフ)LV11

ラウ(シャドウスパイダー)LV1


称号 ボスを従えし者


所持SP 14→16


所持金 8250G

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