第98話 シエル先生によるお勉強会
何ヶ月たっての投稿だったか…
遅くなってすみませんっ!!
話数間違えてました。修正してます。
ステータスの確認を先に終わらせて、落ち着く場所に一度帰る。
ホームですよねっ。
そんでシエル先生から種族について勉強会を開いてもらいます!
「なんでいるの。」
「俺の昼寝場所だから。」
「仕事しろよ」
「俺にも休暇をくれ」
帰ったらギンがいた。最近よく会う気がする。
黒龍達はクエストで獣人族の国を冒険中らしい。
「ふむ。結局獣人族の国行ってない…」
「お前は行くな。事件が起きる。」
「問題児じゃないもん。勝手に問題が来るんだもん」
ギンに文句を言っていると清龍とイアンとミリアとメリーさんが帰ってきた。
「あ。やっほー。ユウキ〜」
「やっほー。メリーさん。」
「お菓子ある?」
「残念。ない」
「ない…だと」
膝を折って落ち込む程のリアクション取らなくても…呻かないのー…
「もー。作ってあげるからー。」
「やったーー!!」
タルトばかりだと飽きるだろうし…シュークリームにしますか。
【カスタードとろ〜りシュークリーム★】
出来上がり度A
品質A
効果 空腹ゲージ40%回復
HP40%回復
説明
さくっふわっとしているシュークリーム。中からはとろ〜っとカスタードクリームが流れ落ちる。
素早さが一定時間10%UP(効果時間:1時間)
【キャラメルクッキーシュー★】
出来上がり度
品質 空腹ゲージ50%回復
MP40%回復
説明
カリカリなキャラメル味のクッキーをまとったシュークリーム。苦味が効いてて美味しい。
素早さが一定時間10%UP(効果時間:1時間)
「シュークリームだ!」
『美味しそうです。』
「もうお前の料理は諦めた。」
「そんなこと言う人にはあげません。」
「横暴だ。」
皿を遠ざけるだけして放置する。
すぐに手を伸ばしてシュークリームだけとって、食いつく。次やったら徹底的に取れないようにおいてやろうか。
「で、お前も昼寝か?」
「私はお勉強しにきた。種族の特性について。シエル先生に。」
『先生というほど知ってるわけではないのですが…』
「わかる範囲でいーよ」
「(種族特性か。天龍は天族と龍族のハーフだからそれぞれの特性を持つって設定し直したはずだが………ん?)」
「んじゃ、まずはどこから行く?」
『基本的な人間と異界から来た人に致しましょう。』
「なんか違うの?」
『異界から来た人間の方がスキルを覚えやすいものとなります。他にも身体能力が高くなりやすいです。そして魔法属性もすべて取得可能となります。』
それはまあ、わかる。
この世界の人間達はレベルの概念はあるけど彼らに同じそれがあるような感じが少ない。その強さに固定されているようにも感じる。
『次にドワーフは近接攻撃が得意で遠距離攻撃が苦手。生産は鍛治が得意となります。遠距離が苦手だからと言って魔法が苦手というわけではなく、火魔法のスキルはうまく扱えます。』
種族によって属性に適性があるのか。それは知らなかった。龍人族は確か全属性だったはずだけど…。
『次に、エルフはドワーフとは逆で遠距離が得意です。属性は風ですね。生産は木工や細工が得意となります。』
ふむふむ。
イメージはそんな感じではあるね。
『次は獣人族、彼らは身体能力が高い種族と言われていますが、獣人にもよります。全ての獣人が素早いと言うわけではありません。生産は調合が得意で主に近接ですね。魔法が全く使えないと言うわけではありませんが、身体能力が高いので魔力は少ないです。体力は多いですが。』
身体能力が高い代わりに魔法はそんなにと言うことか。ゲームバランスなかなかバランス取れてるじゃないか。
『次に魔族は魔法が得意で近接も得意です。ですが弓は得意ではありません。属性は闇です。』
「弓だけ?」
『ええ、生産は細工が得意と言われています。』
手先が器用なのは器用だけど、命中精度は低いと言うことかな。魔法の命中精度はいいのに…。
『そして龍人族ですが。』
「うん?」
『龍人族は属性龍がいるのはご存知ですか?』
「うんうん。龍人族ってのは全属性満遍なく使えるんだよね。火龍は火特化とかあるけど。」
『はい。その通りです。そして龍人族の中にはもう1つ種があるのです。』
「ん?」
『我々のような悪夢族、天使族と同じ魔獣に属する部類、純血の龍族と言うものがあります。』
「へー。」
会いたい。
『その純血の龍族の血が、師匠に入ってる可能性があります。』
ほう!なにその血が騒ぐワード!
「ギンー?そこんとこは?」
「嗚呼、お前は龍族と天族のハーフだな」
「…そういえば…純血の龍族とかいたな…でも待てよ……それなら…」
『純血の龍族と龍人族の違いはですね…その…生まれは最初から龍が龍族、人間だったら龍人族で、まず強固なる身体を持つ特徴があります。』
「うんうん?」
『龍族は体力が多く、守りも、もともと硬い、身体能力が獣人より高く、長く生きていればいるほどどんな武器も使いこなす器用さを持ち、全属性魔法を使える種族なのです。』
「つまり?」
「龍族の血を本当に流していた場合、お前はチート的存在だと言うことだよっ!」
「んー…その説明だとさ?」
「なんだ」
「黒龍もだよね?」
「は?……ま、待て。あいつもなの?!」
「だって黒龍は魔龍だもん」
『…魔龍の場合、魔法のスキルがかなり育ちやすいと思われます。よって…魔法特化の龍族と言う感じになります。』
「おおー。姉弟そろってチート種族だと判明したってチャット送ろ。」
「ハーフは基本的にチートになりかねないのは事実だが…よりにもよってなんでこいつ…」
ハーフはチート?そんなの設定した君らが悪い。ハーフに当たった人を悪いというな。
「そいや、天族は?」
『天族はもともと浮遊島に国がありまして、先ほどの戦闘で言った通り、どんな強風に煽られても倒れないし、影響されないと言う特性があります。魔力も高く、素早いです。武器を投擲する戦闘スタイルが主です。』
「槍とか短剣とか投げるの?」
『斧も投げます。短剣に限らず、片手剣も天族によっては大剣投げるのも見たことがあります。』
大剣…投げるんだ…投げるものじゃないと思うけど。そういえば投げるスキルさっき手に入れたし、私もいつか投げれるのだろうか。
投げないけど。
『素早い動きができるということが受け継がれてますね。』
「まあ、たしかに。」
『龍族からは強靭なる身体能力を』
「うん」
『改めて、師匠はすごいです。』
「そこに行き着くのね…」
オチはなんだろと期待したのに普通のコメントだった。
「種族特性の組み合わせが最強って…もうお前に勝てるやつ出てこねーじゃねーか。」
「そこは作り出せばいいじゃん」
「何徹しろと…」
「そうだ!アップデート!まだ?海産物!まだ!?」
「世の中が夏休みになるまで我慢して」
「……夏休みって…いつだっけ社会人になると分からなくなる。」
「そっか。ユウキは社会人なんだっけ。」
「その反応…つまりメリーさんたちは…」
「学生さっ」
「あー…夏休みはいつ頃でしょうかー。」
「1ヶ月後」
もう少しかぁ
「あ、そうだよ。さっきの放送。ボスはなんだったの?」
「あー。フライガードっていう天使界の守護獣的存在らしいよ?スクショは…攻略掲示板とかに貼っとくよー。」
「はーい、てか。天使出るの?白い翼のシエルいっぱい?」
「言動はクズだからシエルと大違いだから。」
「クズな天使…見てみたいかも早くレベルあげよー」
メリーさんに天使の倒し方を伝授しよう。強めに無心で狩ることをお勧めしておく。
「いやー。何したかったんだっけ…」
『師匠、錬金…』
はっ!
「そうだよ!生産しようと思ってたんだよ!どこで道を間違えたんだ…
「地下のお部屋使おう。せっかくだし。」
ツキヨに改装を頼んで全然使ってなかったのは私だけみたいで各々部屋を勝手にいじってしまってるという。
「個室が出来上がってるし。ハンモックとかある。」
「俺の部屋覗くな。」
俺の部屋宣言しやがった。
私が大家ですけどー。
「いーじゃん少しぐらい。家賃とるぞ」
「クランハウスだろうが。家賃とるクラマスなんか聞いたことないわ。」
「ちぇー」
さて生産部屋は?
誰かが使った形跡はある。綺麗に整理してある。
「生産の部屋の整理はほとんどイアンちゃんだよー。」
「さすが見た目天使で中身も天使。今度いい子いい子したげよ」
じゃ早速。
古の本の内容を書いたメモ書きと他の借りた本を取り出す。
「んー?なにそれ。」
今日はメリーさんによく絡まれる日だ。
「錬金のレシピ。エルフの国の図書館で借りてきたんだ。」
「読めない…」
「お勉強してください」
「えー…ユウキー。教えてー。」
「そんなこともあろうかと。エルフの言葉と人間の言葉。両方書いてある絵本借りてきたから。これで解読して、学生さん。」
「あうー」
エルフなんだからエルフの字読めたら楽しいよとメリアたちも一緒にやり始める。
さて、錬金を始めようか。
「……そんなじっと見られてもなにもあげないよ?」
「気にすんな。」
めっちゃきになる。が、やるか。
まずは何ができるんだろ。
ステータス強化薬
倍速薬、倍力薬、倍用薬、倍運薬、倍防薬
全部水から作るのか。魔力水でやったらどうなるかやってみようとは思うけど…
…………うん。
「やっぱ気になる。どっかいって」
「気にすんな」
……気になるっていってるでしょうが。
「《道具作成》…専用の椅子作ったからそっち座れば?」
「遠慮なく」
「素直に電気椅子座れよ。気絶してるうちにやるから。」
「レシピ通りにやらねーんだろ。」
「そうだよ。いろいろ試しながらやるの。」
「どうせ俺たちの目に見えることになるんだから見せろ。」
「アイテムボックスの肥やしにするからいいんだよ。」
「…あるのか」
「ん?」
「肥やしになってる隠しアイテムがあるのか。」
「…………」
尋問受けてるみたいでやなんですが。
「見せろ」
「やだよ。騒がれるのめんどい」
「…騒がないし、他には話さないから。見せろ。」
「えー…黒龍に怒られる。」
「言わなければバレないだろ」
後ろめたさが出てくるのっ。まあ、黒龍にはいつか言うけどさー…
「んー」
「みーせーろ」
「………………はぁ。はいはい。」
メニュー画面を出して生産部屋を少しの間誰も入らないようにパスワードロックをかける。
「そんなにヤバいのか」
「私的には使わないつもりだけどね。嗚呼、ちなみにこれはアテナに何か私の料理を食べさせたくて偶然できたやつだから。えっとー…嗚呼コレか。ほい。」
「…………酒?」
「まあ、見た目はお酒だね。」
「……鑑定させてもらうぞ…………は?…………おい、ちょっと待て。コレを偶然作ったと?!しかもアテナを仲間にした頃って…序盤じゃないか?!」
「んー。」
「……お前コレ使わないって…どう言うことだ。」
「えー?だって自己回復スキルですぐ回復するし、使うとしたらプレイヤーではなくこの世界の人の誰かにだよ。」
「口外は絶対するな。黒龍にもだ!」
「えー。」
「言うな!」
「ハイハイ。てかもともとアイテムボックスの肥やしにするっていってるでしょうが。」
何を怒鳴ることがあるのか。
「…そ、そうだったな。悪い、興奮してた。」
「とりあえず返してもらっていいですか。」
「お、おう。」
まったく。話を聞かない奴だな。
さてと、古の本の方に書いてあった方はと
属性ストーン精製方法…
火のクリスタル、水のクリスタル、風の…
属性ストーン?宝石みたいなものだろうか。
それを作るには、石とクリスタルが必要なようだ。
それを特殊な液体と一緒に錬金と唱えるだけでいいらしい。特殊な液体ってところなんのヒントもない。とりあえず揃えられそうなもの…ふむ、クリスタルがどこで手に入るかが問題か。…あ。持ってるわクリスタル。クリスタルゴーレム分解したとき手に入れてたわ。
流石にあの大きさは大きいから小さくしないとね。まずは1つ出してみるか。
「んしょっと」
「…なんでそんな大きさのものがあるんだ。」
「ゴーレムを1人で攻略させられた時に手に入れた。」
「…そ、そうか。」
太陽の魔剣で手頃な大きさに切る。
「…」
そんで、石…持ってないな。拾いに行こう。
「石ないから外行くけど。ついてくる?」
「そうだな。今日はお前の行動監視するわ」
「ストーカーになると黒龍が笑顔で後ろに湧くよ。」
「笑顔って…悪鬼の笑みだろ」
「そうとも言う。」
生産部屋の鍵を解除して出たら外に黒龍がいた。
「ありゃ。黒龍だ。」
「お姉ちゃん、何してたの?」
「錬金しようとしたんだけどね。材料なくて外に取りに行くとこだよ。」
「へー…ギンも行くの?」
「お、おう。ついでにな。(怖えーよ!なんでいんの?!)」
「黒龍も来る?」
「うん♪」
「ま、石拾いに行くだけなんだけどね。」
「石?」
「そーあのねー…」
(それでお前もなんで普通なんだ。少し驚けよ。しかも扉開けた時、剣を抜きかけてたぞ…)
「属性ストーン…新アイテムの気配だねっ!………………ギン、あとで話あるから。ね?」
「…?なんか聞きたいことか?」
(ここで、どもったら駄目だ。殺される。)
「……生産してたの?」
「嗚呼、レベル上げしてた。俺も錬金持ってっからユウキのやってるの気になってな。」
(目が怖い目が怖い。)
黒龍は悪鬼の笑みではなく、邪神の笑みでギンを見続けている。
「ふーん…。まっいいやっ。それでお姉ちゃん、なんで鍵がかかってたの?」
「あーごめん、なんか途中で絡まれるの多いから邪魔入らないようにしてたの。ほんとごめんね。次からは黒龍限定で入れるようにできたらしとくね。」
「そっか。お姉ちゃんもついに自重を覚えたんだねっ。」
「なんだとー」
意地悪を言う奴はくすぐりの刑だー。
「わー!くすぐるの無し!タンマタンマ!」
黒龍と久々に一緒にパーティ組みました。
(…まるでそれが事実かのように聞こえる機転の良さ…神対応を見た…先生、俺もポーカーフェイス覚えるわ…)
と目の前のユウキを先生と心の中で呼ぶことを静かに決めたギンであった。
ユウキ、黒龍、ギンの珍パーティはフィールドに足を向ける。
「何個いるんだ?」
「んー…実験して見たいからそうだなぁ…とりあえず100個目指してみる。」
「じゃあ、五分でどれだけ集められるか勝負しながらやろ!」
「えー」
「負けた人お姉ちゃんの拷問スキルね!」
「いつからだ。もうやるか。」
「なんでやる気出してるの。」
「お前に拷問スキルをくらわせられるチャンスだからだ!」
自分のスキルを自分に使って……効果なんてあるのだろうか。
石100個なんて結構すぐだと思ってたらなかなかない。…作者の策略を感じる。
「23か。」
「「…」」
なんか2人が嬉しそうな感じなんだけど…そんなに勝ちたいか。てか、仲良くなってるよね君ら。
嫌悪な雰囲気はどこに行ったのやら…
湖まで来ちゃった。
水の中なら大量にあるかな。
探してみよ。
水の中に遠慮なしで入っていく。
水の中に入って丸い石拾って…
目標に達したので帰る。
水から上がったら黒龍が青ざめてた。
「え?」
「…え?」
2人の声が重なって妙に響く。しかしユウキには黒龍が青白くなって気分悪そうになっている理由がわからず、焦って原因を探る。
「どうしたの?!何かあった?!ギンに何かされたのか!!」
「なんで俺なんだよ!お前だよ!」
「へ?……私なんかした?」
「だから言ったろ?自覚が足りないんだ…自覚が。」
「……うん。お姉ちゃん石の数関係なく罰ゲーム。」
「えー?」
100個集めたのに罰ゲームにされた。
「……しかし、どうするか。」
なんの罰ゲームを体験しようかと考えていると、黒龍が声をかけてくる。
「お姉ちゃん、罰ゲームの前にいい?」
「ん?」
「なんで水の中で息ができるの?」
「そう言う称号もらったんだ。ここのボス戦の時。」
「……オリジナルスキルが関係してくる?」
「まあ、そうだね。」
「そっか。」
納得いただいたようで何より。そのあと一応石の数を聞いてみると、黒龍が89、ギンが91だと言う。
実質私一位じゃないか…なのに罰ゲーム。理不尽だ。
「お姉ちゃんは?」
「100個」
「……水の中から拾ったら集まるわな…」
「それでお姉ちゃん何にするの?」
「んー…要望ある?」
「電気椅子」←ギン
「火達磨」←黒龍
おっと、黒龍?それは今まで出たことのないやつだし、拷問というか死罪じゃないかな。
「いいな、それ」
「黒龍が私に炎上を求めてきたんだけど。痛いじゃ済まないよ?!」
「だって…お姉ちゃんばっかりずるいもん」
「でもでも、黒龍もチート種族なのに。」
「…ん?それどういうこと?」
種族講座(簡略化)を伝える。
魔法が育ちやすいというのはどこかで感じていたみたいで、納得したようだ。
「でもお姉ちゃんの方が上ってことだよね?」
「いやいや、強靭な身体で物理に強いかもしれないけど魔法には弱いかもしれないじゃんか」
「「…それもそっか」」
え、ナニ。今気づいたの?私さっき話し聞いてそう思ったのだけど。天族の血があったとしても、風に影響されないだけで他のは弱い可能性がある。龍だって空を飛ぶ。だから風の影響はそれでも受けないと思うんだよね。
「じゃ、投票で……電気椅子」
「「……」」
許してくれたんじゃないの?!
「………………火達磨?」
「「うん」」
「…………2人がいじめる」
自分で自分の体に火を向けるとかそんな願望ないんですがっ?!
「……え。ソレデ私ハドースレバイイノ?」
「火炙り用にくくりつけられるように木の棒と、ロープを作って、小枝探してくるね」
本格的に考えてくれてる黒龍がすごく怖いです…
「場所は…」
見せしめにする気は無いということがわかってホッと一安心。
「……さて、ようやくお前の死が見届けられるのか」
えー現在自分で火炙り用の棒を突き立て棒にくくりつけ、着火と一言言う寸前です。
この拷問スキル自分にも効くのかと言う実験でもあると自分を説得…てか自分で着火ってそれこそ拷問だよ!!
あ、これ言わなきゃ私は生き残れるのでは…
「もしつけるこのできなかったら僕がつけたげるねっ」
「アハハ、黒龍は優しいナー」
ですよねっ。頼む!無効であれ無効であれ!
「ちゃ、着火!」
…あ、火がちゃんとついた…あれなんか足元暖かい………
「……」
「お姉ちゃん、ちゃんとついたね」
「拷問を受ける気持ちどんなだ?あ?」
「……」
「……お姉ちゃん?」
「…オイ?返事しろよ」
人生おかしなことばかりだよなぁ。あ、急になんだって?だって罰ゲームで死罪ってなんなんだろう。理不尽な事でしか無い。私が拷問スキル使うのは悪いことした人であって…私なんかしたかなぁ。黒龍が怒ってた理由がわからないまま私は罰を受けるのか…
私はダメなお姉ちゃんだ。
自覚が足りないという。
そんなこと言われても…どこを直していいかとか確かに言われてるけど。イベントはみんなにも満遍なくやってきてるんじゃ無いの?
天龍という種族を生み出したゲームバランス崩壊させたのそっちじゃ無いの?
あ、火が足についた。
うん、普通に熱い。熱湯を足にかけた時の火傷で感覚がなくなっていくのは炭になっていると言うことかな?
ほんとここの痛みとかそう言う感覚そのままだよなぁ。まだ全部燃えるのはまだ先だし次の拷問道具考えとこ…あと、ロシアンルーレットをお披露目してなくて…目の前にご飯置いて縛り付けておくのもいいかなぁ。ひもじい思いをさせて…
「お姉ちゃん!!」
熱いのが胸まで達していた時思考の中から引きずり出すように黒龍の声が聞こえた。
「どしたの?」
「……え。いや、な、何も言わないから…あ、熱いんでしょ?」
「うん熱いというかもう感覚ない。でもね、私さ、これ無駄な気がしてきてねー」
「な、なんで?」
「体力減ってないんだ。じわじわ燃えてるだけで、実は熱いっていうのがすごく続いてるだけで、回復し続けてるから。全然終わりが見えなくてねー…」
でも足の感覚とか通常だ…アレ?なんでだ?まだ足あった。炭化したと思ってたのに…
あれ?いつのまにか胸の方も痛くない…というか火が私を覆ってるのに…………
まさか…
ステータスを確認…
oh……
火属性耐性LV1なるものがついてらっしゃる。
思考中に取得したの?マジで…また怒られるじゃないですか…一層の事死にたい。
死んだほうが楽になることもあると思うんだ。
ピロン♪
ユウキのスキル火属性耐性がレベル3になりました。
……あー…強化されちゃった。熱いのが軽減されたかな…
一応、いつまでか聞かなければ…
「めっちゃ熱くて痛いんだけどもいつまででしょうか。黒龍様」
「……まだ」
「……まだだ」
いいのかい。火の耐性強化され続けちゃうよ?いいのかい??
私は別にいいんだけども…あれ、もしかして、私耐性系のスキルとか取得しやすいのかな。じわじわ系だったら体力すぐ回復するし…耐え続けて覚えるのなら、私は本当に本ー当ーに!完全無敵になってしまうのでは……。
……うん、みんなのためにも。私は自分の拷問スキルを自分には使わないようにしないと。
みんながやれっていったらそりゃやるしかないよね?ふふ、そうしよう。そういうことにしよう!
ピロン♪
ユウキのスキル火属性耐性のレベルがMAXになりました。
進化して、スキル火属性無効LV--となります。
あはは、火…効かなくなっちゃった。熱くもなんともない。ほんのり暖かいくらい。全身火達磨ななのにっ
「お姉ちゃん、もういいよ」
「あ、やったー!痛いのから解放されるっ!解除!水水!」
ジュワァ
消化完了しました!
「はぁ…」
「もう僕に心配かけたらダメだからね?」
「えっ?」
「お姉ちゃんずんずん湖の中に泳ぐでもないのに入っていくんだもん。しかも上がってこないし…怖かったんだからね?」
「あー…そうか。そういうことか…それは私が悪い。ごめんね。でも泳ぐスキルも持ってるから泳げるのは泳げるよ?まだLV1だけど」
「え!いいなぁ!」
「黒龍には後で教えるね。」
「うん!」
黒龍と仲直りに成功した!
良かった良かった。
みんなで集めた石でホームに帰って早速錬金しよう!
「そういや、石使う錬金って何作るんだ?」
「え、なんだ。何作るか知らないで集めたの?」
「色々あるからな。」
「属性ストーンっての作るんだけど」
「は?!」
「……マジかよ、なんでそこまで進行してんの」
「戦闘するなっていうから生産してるんだから文句言わないでよね。受け付けないけど」
「お姉ちゃんがダントツでガチ勢のリーダーみたいになってるよね。新要素は楽しみだなぁ。できたら教えてね!」
「もちろんっ」
さて、お家でせっせと作ってみようかね〜。




