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辺境でのんびり契約親子ライフ  作者: ユキノリク(元キタノソラ)


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23/24

23.『オムレツ』と『帰還』

お読みいただき、有難うございます。

ブクマ、評価、リアクション、感謝ですm(_ _)m



お待たせしましたー!(お久しぶりです)

文字数(空白・改行含まない)約四千六百……。やっぱ、ちょっと多いかな?



 各々(おのおの)、好き勝手に別れ、夕食の準備に取りかかる。

 かくいう私もその一人だ。



 【空間収納】からレンガを出し、風避けを作りつつ、焚き火をする場所を整える。


 集めておいた小枝を、【乾燥(ドライ)】をかけた草や葉など、燃えやすくした物の上に隙間を作りながら並べる。

 そして、指パッチンで【着火(イグニション)】!


 魔法(これ)は確実に着火するから問題ないけど、着き難い時は白樺や松、杉の樹皮が良い着火材になる。

 松ぼっくりや杉の葉でもいい。


 その辺に落ちてるから、見つけた時は【収納(回収)】している――“備えあれば、憂い無し”だ。


 たまーに、無性に火起こししたくなるんだよね~。原始的なあの(・・)火起こし。

 無心になるんだよね……。



 火が着いたら、小枝から少しづつ太めの枝にしていき、【送風(ファン)】(微弱)で風を送りながら火を大きくしていく。

 細めの木を入れ、火が安定してきたら【送風(ファン)】を止め、ご飯の準備。



 側で、私のやることなすことを見ていた辺境伯に火を見ててもらう。

 “働かざる者、食うべからず”だ。


「おい、それ……」

「あぁ、ダイジョブ。これ、ちゃんとコカトリスの卵だから」

「……どこで獲ったんだよ……」

「ハルバード側の『魔の森』出入口付近」

「……あぁ、あそこ……」


 【空間収納】からコカトリスの卵を取り出すと、辺境伯が少し焦った声を出す。

 安心してください、ちゃんとコカトリスですよー。



 先の尖った金槌のような道具も取り出し、卵の底に穴を開ける。

 コカトリスの卵の底には、殻と黄身を守る膜の間に空気がある――普通の卵にもある、“気室(あそこ)”。


 穴を開けて空気を逃す――これをしないで殻を割ると、衝撃で中身が飛び出すこともあるのだ。


 ……実は三敗。

 次はうまくやる! ってやって、やらかすんだよね……。

 殻が硬いから、強めに叩いちゃって――――やっちゃうんだよねぇ……。



 底から二センチ程の場所にも穴を開けて一周し、衝撃を与え、殻を割って外す。

 【空間収納】からナイフを取り出し、膜に切り込みを入れる。

 中身が(こぼ)れないよう、ゆっくり破り、ゆっくり剥がす。



 【洗浄(ウォッシュ)】と【浄化(クリーン)】をしたナイフと、金槌(擬き)を【空間収納】にしまい、細い泡立て器を出して、そのまま卵をかき混ぜ、塩胡椒少々……。


 辺境伯に卵を混ぜていてもらい――


「丁寧に扱ってね? 晩ご飯だから」

「……」


 辺境伯の握力は伊達じゃないからね?



 火加減、よろし!

 フライパンを【空間収納】から取り出し――あ、ナイフ、まだ使うんだった!


 トーストやパンケーキに乗せるぐらいの大きさにバターを切り、フライパンに二~三切れ入れて、火にかける。


 本当は、卵に牛乳を入れたいところなんだけど……無いからねぇ……。


 バターが溶けたら、フライパンに溶き卵を流し入れ、木ベラで手早くかき混ぜる。

 半熟状になったら火から外し、フライパンの片側に寄せ、形を整え――【空間収納】から出した大きめの皿にパカッと。


完成(かーんせーい)!」


 あとは、邸を出る時にもらったパンをアミに乗せて温めて――


「……なんでフライパン、持ってんだよ、お前……」

「え……? メシ作るのに……?」

「……」


 パンとアミを【空間収納】から取り出そうとしたら辺境伯の呆れ声が聞こえ、それに答えたら黙られた。


 そんなに変?


 フライパン以外の使用済み調理道具を【洗浄(ウォッシュ)】するのに【結界】の中に入れていると、「コカトリスのオムレツ?」「コカトリスのオムレツ?!」と、ハルバードの騎士たちが集まってきた。


 その中の一人が「オムレツ、作ってください!」と片膝をつき、コカトリスの卵を(うやうや)しく、頭上へ突き出す。


「あ! おま!」

「いつの間に?!」

「あ、俺もお願いしまーす」

「はぁ!?」

「ずっるッ!」


 ……緊張感の欠片もない。

 これでいいのか? ハルバード辺境伯騎士団。



「……卵と交換な」


 そう言って卵を受け取り、オムレツが乗った皿を渡す。


「おっしゃ! オムレツ~」

「おれも食う!」

「分けろ!!」


 わちゃわちゃして去っていった――嵐か。


 「……食いたい奴は卵、溶いて持ってこいよー」と言うと「卵、割る!」「卵、割れ!」と、各々、行動を起こしだした。

 イースハルト側の人間(騎士と冒険者)が、不思議そうにしてたのは、言うまでもない。



「……お人好しめ」

「えぇ? ――こーでもしないと、いつまで経ってもメシ、食えないじゃん」


 筋肉集団(騎士)に「オームレツ!」「オームレツ!」って詰め寄られるんだぞ? ――嫌じゃない?


 そして私は暫く、オムレツ製造機械(マッシーン)になったのだった――どんまい、私。



 オムレツを作りまくり――ちゃっかりA級冒険者が一人、混ざってたのは笑った。おい、お前もか!

 B級冒険者パーティーは、一緒に作ったけど。


 「おかわりは無しだ!」と突っぱね、ホントの私の夕食の準備を始めた頃、イースハルトからフクロウが飛んできた。

 多分、昼間に飛ばした、鷹だか鷲だかの足にくくりつけた、手紙の返信を持ってきたんだと思う。


 フクロウに餌やりをさせてもらいながら、イースハルトの騎士たちが「確保、確保ー!」と騒ぐのを見ていた。

 何が書いてあったのか……。


 フクロウは可愛かった!



 寝る準備や、明日の準備、思い思いに過ごす面々を見ながら【空間収納】からアミと小型の鍋を出す。


 火の番、トップバッターで、ヒマなんで。


 アミを火にかけ、水を入れた鍋を真ん中に置く。

 【空間収納】からマグカップとインスタント(・・・・・・)コーヒーを取り出し、お湯が沸くのを待つ。



 何故か異世界に“インスタントコーヒー”が存在する。


 なんでも、とある錬金術師が「ちんたら豆挽いて、ドリップなんてしてられっか! ササッとコーヒーが飲みたいんだよ!」と作ったそうで――――転生者かな?


 旅人や冒険者には、わりとウケてるらしい。

 私も「コーヒーは飲みたいけど、豆からのコーヒーは苦手で……」って人間だから、インスタントコーヒーの存在を知った時は「コーヒーが飲める!」と正直、喜んだ。


 ……あの酸味と苦味がどうも……。お子様舌なもので――――実際、五歳児だしな。


 閑話休題。



 ティースプーンでインスタントコーヒーを一匙、カップに入れ、お水をちょっと入れて練り練り……。前世のクセだ、意味は無い。


 辺境伯が騎士たちから離れ、近寄ってきた。

 カップを覗き、すんっと、においを嗅ぐ。


「……コーヒー?」

「飲む?」

「要らん」


 そう言って隣に座る。


 どうやらインスタントは、お気に召さないようだ。


「休めば?」

「問題ない」

「……休める時に休もうか?」

「なら、お前も休めよ」

「いや、私、火の番だし」

「……」

「…………はいはいはい、お好きにどーぞ」

「フン」



 ……ちょっと思ったんだけど……辺境伯、『雷帝』に当たり、強くないかい??

 お子様な私に対するより、素っ気ない、っていうか……。


 ――私の距離感がバグってきた?


 う~ん……子供と『雷帝(大人)』で対応を変えてる? ――――子供(五歳児)の姿で視えるのに?


 ……うん?


 少し不思議になり首を傾げる。

 思考を巡らそうとしたら、ゴボゴボと鍋から水が沸騰する音がしてきて、中断する。

 鍋を火から外し、カップにお湯を注ぐ。


 ふわ……と、コーヒーの匂いが香る。


 スプーンでカップの中身をかちゃかちゃかき回し――


「あ」


 カップを取り上げられた。

 横を見ると、私のマグカップを持つ辺境伯――嫌がらせか……?


「寝れなくなるだろ」

「……私、火の番。しばらく寝ない」


 さっきも言ったはずですが?? ここは子供扱い?


 「か え せ」と手を出すが、辺境伯はカップを返してくれない。


 ……なんなん?

 辺境伯は基本、意地悪なの?


 しばし、マグカップを巡り、無言の攻防。



〈……団長、またぼ――雷帝にちょっかいだして~〉

〈いじめっこか?〉

〈かまってちゃんでしょ〉

〈……【稲妻(ライトニング)】の落とし合いにならないよな……?〉

〈〈……〉〉

〈……無言、やめろ〉

〈さすがに魔法の打ち合いは無いだろ〉

〈〈〈……〉〉〉

〈無言、やめよ?〉



 ……なんか、ハルバード側の騎士たちがちょっと、ざわついているが……無視でいいかな?


 はぁ……とため息を吐いて、【空間収納】からまたマグカップとティースプーンを取り出す。


 もう……諦めよ——って、結局飲むんかーい! 「……まっず」じゃねーんだわぁ……。じゃぁ飲むなよ、返せよ……まったく……。

 ……口つけたカップ(やつ)を返されても困るけど。



 ……。

 もう一回お湯、沸かすかぁ……はぁ。



 『魔の森』で野営を(一泊)し、翌朝、片付けを終えた私たちは、ハルバード辺境伯領側の『魔の森』出入り口へ向かう。


 イースハルト辺境伯領から来た冒険者と騎士たちとは『魔の森(ここ)』で別れることになる。

 冒険者たちは『冒険者ギルド』へ報告しなくてはならないから、イースハルトへ。

 そして冒険者たち(彼ら)と行動を共にしていたイースハルトの騎士たちは、そのままいつも通りの(・・・・・・)巡回をし、ハルバード辺境伯領――『魔の森』近くの砦へ。


 また後で会うかも?




 砦に到着した私たちは、砦でも一泊することになった。

 辺境伯邸がある街に帰るのは、明日らしい。


 まあ、過去の記録とか調べたりしたいし、一泊ぐらい、いいか。



 ……バジリスクの死骸って残ってるかな……?


 【鑑定】――『愛し子』スキル:全てを見透す『神の目』を使えば何か判明するかもしれない。

 けど、十日以上経ってるからなぁ……。もう処理しているかも……。

 そうなると色々不明で、謎だけが残ることになる。う~ん……。


 そ、素材だけで何か判るかな……? が、頑張れ、【鑑定】!



 ……やっぱりバジリスクの死骸は残ってなかった。


 ギルドに全てを頼んだ後(・・・・・・・)だったらしい。

 『災害級』『準災害級』じゃないにしろ、バジリスク自体が珍しいから仕方がない。


 ……素材も、ギルドに残ってなさそうだなぁ……。




 お風呂でスッキリさっぱりした後は、調べ物である。


 野営中は【洗浄(ウォッシュ)】と【浄化(クリーン)】でキレイにはしていたが、やはり、“お湯に浸かる”というのは別物らしい。


 スッキリさっぱり出来るのは勿論、ゆっくりお湯に浸かって温まれるのも、リラックスできるのもイイ……!


 『魔の森』は湿度でジメッとしていたからか、いくら【洗浄(ウォッシュ)】と【浄化(クリーン)】を使っていても、次の日には不快な空気が肌にまとわりついてきて、気持ち悪かった。



 スッキリ、しゃっきり、サッパリ! できたおかげで、調べ物が捗る。


 ――が。ここ十年の日報や報告書などに、めぼしい物は無かった。


 “ちょっと春になるのが遅い”とか、“寒さが長引いている”とか。

 季節の訪れが遅れていたようで、夏も涼しい――冷夏だったようだし。

 蒸し暑いのは今年だけのようだ。


 それで、辺境伯に十年以上前の日報や報告書の保管場所を訊ねると――「地下……か?」と。なんか、すっごく嫌そうな顔をした。


 これは「どんだけ調べるつもりだよ」とか「いやだー!」という顔だな?



 ……溜め込まなきゃいいのに……。いや、片付けが面倒だから溜め込まさったのか。


 一年毎に必要か否かの確認をし、必要な部分だけ残して処分すれば溜まらなかったのでは……?

 ……それをするのも大変か。



 これから調べるのも大変だけど、邸に戻るから、書類仕事が得意な人、数人に探してもらえば良いと思う。

 そうすれば、探す手間が省け、調べるだけでいい。

 ……量が量だから、時間かけてもらって……。


 辺境伯邸に戻っても【瞬間移動(テレポート)】で砦と行き来できるし。

 あとは確認して処分――ってすれば、片付くのでは?


 ――って辺境伯に話したら、すっごく嫌そうな顔をされた。


 ……そんなんだと、いつまで経っても終わらんぞ?









 気がついたら辺境伯邸の、辺境伯の部屋で目が覚めた。


 ……どゆこと??


緊急クエスト終了〜!


お子様ライフに戻ります(ㆁωㆁ)ゞ



お待たせしました〜!(待ってない)


後半(ホント最後の方)が中々進まなくって……orz

あと、スマホ、機種変したから入力慣れぬ……(。ŏ﹏ŏ)

顔文字かわいいのが増えたw


今月は、あと一回は更新したいですね……。


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