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EDGE LIFE  作者: 如月 巽
Case.01 影
10/98

【Unknown】

ボクは、牛乳をのんじゃいけない。

のんじゃうと、からだに赤いのが出て、かゆくなっちゃうから。


だから、親せきのおじさんとおばさんに、お豆でできてる牛乳を送ってもらってた。



お父さんがいつもいないのは、いっぱいお仕事して、おじさんとおばさん達が住んでる【とうと】に行くためだよ、ってお母さんが教えてくれた。


お父さんがいなくて泣いちゃった時、お母さんはいつでもギュッてしてくれた。

【とうと】に来てからも、お父さんはいっぱいお仕事があって、おうちにあんまりいない。

かなしくなってお母さんにギュッてしたら、ギュッてしてくれた。



でも今は、お母さんはギュッてしてくれない。



お父さんが帰ってくると、お母さんはボクに「お部屋に行きなさい」って言う。

お父さんがボクと遊んでくれる時も、「お部屋に行きなさい」って言う。



お母さん、ボクのことがイヤになっちゃったのかな。

お母さん、ボクもお父さんとおはなししたいよ。

おかあさん、みんなでご飯たべたいよ。



ごめんなさい、いい子にしてるから、いっしょにいさせて…!

ごめんなさい、お外に出さないで…!

イヤだ、痛いゴメンなさい、たたかないで……


寒いよ…くらいよ、叩かないでっ……




ごめんなさい、ゴメンなさいごめんなさいゴメンなさい…



どうしてこうなっちゃったの?

ボクが牛乳飲めない悪い子だからなの?



かんりにんさんは、みんなちがって良いって言ってたよ。

お母さんは、みんな同じじゃないとダメだって言うの。


どっちがあってるの?

どうすればいいの?


お父さんに聞きたくても聞けない。

お母さんに聞いたら怒られちゃう。



あし、冷たいよ…、からだ、つめたいよ…



たすけて…、たすけて…!



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